ぼくの旅行記・ニューオリンズ
〜ワニと揚げドーナツの旅〜
2000年暮

M兄ちゃんの会社の人たちの中で
1番人気の観光地が
ルイジアナ州・ニューオリンズ。
ちょっと大人の雰囲気の町なんだって。
皆が「1度は行く価値あるよ」って言うから
騙されたと思って、3泊4日の旅に出発!




1日目



ダラスからニューオリンズまでは、
約1時間の空の旅。
近距離の飛行は、機内食が出ない。
旅の楽しみの1つなのに、
つまんないなぁ。

そのかわり、空港の待合室に
無料のドーナツが置いてある。
だからサウスウェスト航空大好き!
お砂糖のと、チョコのと、
両方頂いちゃった。



ニューオリンズに着いたら、雨。なんだか空気が重い。
じとーっと体にまとわりついてくる感じ。湿度を感じる。
雨が降ってるんだから、当然?
ううん、ダラスではどんな大雨の日も、空気はピリピリに乾いてるの。



朝が空港のドーナツだけだから、お腹ぺこぺこ。
早速、この街の名物「ベニエ」に挑戦!
ベニエっていうのは、揚げドーナツみたいな物。
沢山お店があるけど、ここ「カフェ ドゥ モンド」が元祖。
日本でもダスキンがチェーン展開してるんだってね。
有名店だけあって、店の外には長〜い行列。

待って待って、ようやくぼくたちの番。
これで2人分、。白いのは、たっぷりかかった粉砂糖。
あれ? 昨日ダスキンのページで予習したときは
いろんな種類の「ディップ」が付いてたのに、
ここのは砂糖だけ? なぁんだ。
でも、これでも充分に甘くておいしいよ。



ドーナツ屋さんの裏手は、ミシシッピ川。
雨なのに、ぬいは濡れちゃって危険なのに、
拓ちゃんがどうしても川を見たいって言って
鞄の外に出してもらった。
拓ちゃんの憧れの地、ミシシッピ。
心のふるさと、ミシシッピ。
川岸はごみだらけで汚かったけど、
拓ちゃんは目に入らないみたい。

明日は外輪船でミシシッピ・クルーズ、
あさっては沼地のワニ・ツアーに行こう。
きっと本物のワニさんに会えるよ。



でも拓ちゃんは、明日まで待てないって。
じゃあ今日は、水槽の中のワニさんに会いに行こ。

…残念。水族館、とっても小さかった。
楽しみにしていた「白ワニ」さんも
水槽の底に沈んだままで動かない。
何だか、コンクリ製の置物みたい。
ちょっと、がっかりかな〜。
あ、でも、クラゲとタツノオトシゴは良かったの。



夜は、名物料理のジャンバラヤとガンボスープに舌鼓。
とっても美味しいけど、朝が早かったから、もう眠いよ。
ホテルに帰って、お休みなさい。
バーボンストリートっていう酔っ払い街で夜中まで遊ぶのが
この町本来の楽しみ方なのに…ぼくたちって、健全。




2日目



まずは朝食に、ベニエ。
昨日と同じ店に来たよ。
だって、美味しかったんだもん。

このお店、
メニューはベニエと飲み物しかない。
だから、注文とるのも
「何?」じゃなくて「いくつ?」なの。
ちょっと戸惑っちゃった。

あ! 向こうの席の子供が、
お皿に残った大量の砂糖を
全部コーヒーに放り込んだ。
うわ〜、ぼくも、やりたい!!



今日はミシシッピ・クルーズのつもりだったけど、
でも、うう、寒い!
船は風を切って走るから、きっともっと寒いよ。
だからって、船室に入ってたらクルーズの意味ないし。
予定は変更して、市電でおでかけ。

と言っても、行きたいところも特にない。
ぼくはブードゥー博物館ていうのに興味を持ったけど
由里姉ちゃんたちは余り乗り気じゃないみたい。
どこに行こうかなあ?



うろうろするうち、スーパーマーケットを発見して
由里姉ちゃんは、スープの通路に突進。
目指すはラーメン・ヌードル・スープ。
お姉ちゃん、即席麺マニアなの。
旅行の度に、行った先の土地の商品を買ってる。
今日は、このブランドで4つの味をゲット。
チキン、ビーフ、ポーク、オリエンタル。
1番普通の組み合わせかな。
ちなみに、今まで食べた中で一番「変」だったのは
SAPPORO ICHIBANの「ミネストローネ味」。
好きなのはMARUCHANのクリーミーチキンだって。



夕食は、今日もガンボ。おいしいんだもん。
それに、キャットフィッシュ(なまず)料理。
生牡蠣も有名なんだけど、お姉ちゃんたち、苦手なんだよね〜。
食わず嫌いは良くないと思うの、ぷんぷん。




3日目



朝は、恒例、ベニエ。

今日は、「カフェ ベニエ」っていう
違うお店に入ってみたの。
M兄ちゃんは、今日のお店の方が美味しいって。
油の状態がいいみたいだ、って。
カフェ ドゥ モンドは物凄い量のベニエを作るから
油の劣化が速いんだよね、たぶん。
由里姉ちゃんは、逆の意見。
今日の店は油がちゃんと切れてないって。
確かにちょっとベタベタかなぁ。
ぼくは、絶対、カフェ ドゥ モンドの勝ち。
だって、見てよ。今日のは砂糖が少ないの。
ドーナツは、甘くなくっちゃね!



今日は、ようやく雨があがった。
相変わらず寒いけど、昨日よりはマシ。
さあ、拓ちゃんお待ちかね、
「スワンプ(湿地)・ツアー」に出発!
湿地帯に住んでる野生のワニさんや
亀さん、野鳥さんたちに
船に乗って会いに行くツアーなの。
でも、冬はワニさん、寝てるんだって。
拓ちゃん、またまた残念!

本物のワニさんには出会えなかったけど
途中で立ち寄った観察小屋の外のベンチで
何気なく転がされていた、ワニの頭に遭遇!
あれ? 拓ちゃん、何だか固まっちゃってる。

この小屋で、ワニの生態や湿地の現状について
面白い講義があったんだけど、
ぼくも由里姉ちゃんもちんぷんかんぷん。
あれも料金のうちなのに、勿体無かったなぁ。
教訓、やっぱり語学は大事。



夜。

ニューオリンズは、ジャズの本場なんだって。
でも、音楽を聴けるバーのような所は
禁煙席と喫煙席とに分かれていないから、
ぼくたち煙嫌いにはつらい場所なの。
だけど、せっかく来たのに、
1度も聴かずに帰るのは勿体無い。
決死の覚悟で、煙る酒場に突入!

たくさんの太鼓やシンバルが
大きな音でズッシンズッシンお腹に響いて、
ラッパの音も凄ぉくカッコ良かった!
面白かったよ、煙かったけど。




4日目



もう、半分は意地になって、ベニエ。
今日は、カフェ ドゥ モンドに戻ってきた。
でも、異様に長い行列に耐えられなくて、
比較的すいてるお持ち帰り用窓口に並んだの。
お店の隣の公園で食べればいいよね。

お店の中より人目が少ないのを幸いに、
ちょっとはしゃぎすぎてしまった、ぼく。
気がついたら、砂糖まみれ。
由里姉ちゃんに叱られました。
砂糖はともかく、油のしみは落ちないぞーって。


ベンチでベニエを食べてたら、雀が寄ってきた。
お目当ては、袋からこぼれたお砂糖。
この雀さんたち、ここで毎日、
ベニエの油を吸ったお砂糖を食べてるのかな。
うらやましい…じゃなくて、体に悪いよぉ!!
でも、そんなに太った雀さんはいなかった。
じゃあ、ぼくももっと食べて大丈夫だよね!



ニューオリンズ旅行は、今日が最終日。
ミシシッピ下りに、まだ行ってないよ。
でも、飛行機の時間を考えると、ちょっと無理みたい。
拓ちゃん、泣かないで! 今度、ナイル川に行こうね!
(あ、こら、勝手な約束をするなっ。 由里)

うろうろとお土産屋さんを冷やかしてたら、
カフェ ドゥ モンドの支店を発見!!
ガラス張りの台所で、製造工程丸見え。
最前列、特等席で見学のぼく。

個人的趣味丸出し・特集ベニエ。



そんなこんなで、ぼくは、この旅に大満足。
拓ちゃんは、がっかりなことも多かったけど、
それでも故郷の川を見られて、良かったって。

今回の旅の参加ぬいは、この6匹。
赤いそーせーじと白いそーせーじ(後列2匹)、
リダ(前列左)、ホワー(中央)、
拓ちゃん、そして、ぼくでした。

拓ちゃんとぼく以外は写真が無いけど、
全員ちゃんと楽しめたから、心配しないでね。



資料

・Swamp Tour
業者によって、また速度・移動距離・所要時間等によって、値段さまざま。
だいたい20ドルから65ドルまで。
要予約。(ホテルの案内所などで受け付けるが、
希望のツアーがある場合には直接に電話予約をした方が良い)
荒天時、中止の場合あり。

・Aquarium of the Americas
町のパンフ、水族館のパンフ、水族館のウェブサイトまで調べて、
開館時間や料金体系の案内が全く見当たらないのはなぜ?
「地球の歩き方」に出てるから、いいけどさぁ。