日刊つん太 2003年4〜6月(代理執筆・由里)
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6月29日(日)
山羊が5頭、馬が1頭。
ニワトリと七面鳥と正体不明の家禽とそれらの雛がたくさん。
数え切れないほどの兎。(耳の長いの短いの垂れたのとよりどりみどり、これは食用なのか愛玩用なのか)
テンジクネズミにフェレット。綺麗な羽の小鳥たち。(こいつらはペットだろうなぁ…)
猫がいっぱい、犬もいっぱい。(犬は愛玩? 牧羊犬??)
パーティーに招かれて伺ったお宅は牧場つうより「子供動物園」という感じの場所でした。
敷地の片隅に「自分で掘った」という池(山羊たちの水のみ場兼子供たちの水遊び場)があり
これが子供の頃私が遊んだ市営プールよりでかい。
敷地の片隅に廃材が積み上げてあってパーティーの最後に焚き火をしたのだけれど
これが日本で言うなら「住宅1戸全焼」って大きさの火。
それを囲んでギターをかき鳴らしても苦情を言ってくる隣人はいない(お隣さんは数キロ先)。
空は満天の星、夫の携帯電話は電波が通じない。
ほんとにこんなとこから毎日通勤してきてるのか。信じられんぞ^^
それでも納屋の奥でパソコンが動いてたから、電気は通ってるんだろうな。
あ、冷蔵庫もあったっけ。
古びた冷蔵庫に変な蛇口がついていて、そこからはなんと自家醸造のビールが出てくるのであった。
いやはや、なんともすごい家でした。
そのうちテントでも買って、夏の週末に庭でキャンプさせてもらえないかな。
切干大根の漬物は、有難いことにそれなりに好評でした。
招かれていたのは日頃から付き合いのある夫の同僚と家族たちだけでなく
パーティー主催者が前に勤めていた会社の同僚やら近所の人やらまで集まっての大パーティーで
何か変なジャパニーズ・フードがあるぞ、じゃあそれはユリサンの料理だ、と判断できる人はごく一部。
ほとんどの人は、それが私の料理であることを知らないまま私や夫の目の前でそれを口に運び
結果、幾人かの人は2度3度とおかわりをしてくれたし(←私が目撃した)
別の人は「そのピクルスが美味しいから試してごらん」と他人に勧めてくれていたというし(←夫が見た)
嬉しい嬉しい。
私の味覚では生姜が効き過ぎて切干本来の風味が死んじゃったかな…という感じだったのだけど
きっと日本人以外には却って食べやすかったのだろうな。
ふふ。ちょっと気を良くしてます。
但し、老若男女民族を問わず皆にOKなはずだったインゲンのピーナツバター和えは派手に残りました。
メインがバーバキューにベイクドビーンズとコッテリ系の味付けだったから、ピーナツバターは濃すぎたか。
失敗の原因が分からないので、次回以降に活かせないのが悲しいな。
毎朝の散歩の途中、必ず会う人がやはり数人いる。
そーいう人とは、すれ違うときに「グッモーニン」の声をかけるだけでなく
遠くに互いの姿を認めた時点で手を振って挨拶したりする。
彼らのうちの1人は、私の両親より見た目やや若いかな…という世代のインド系の顔立ちのおじさん。
私がおそるおそる外界の散歩を始めた初日
一番最初に「おはよう」の声をかけてくれたのがこの人だったっけ。
いつもニコニコ笑顔なこのおじさんが、私は結構好きである。
いつもは1人で歩いているこのおじさん、今日はサリーを着た奥さんらしい女性と一緒で
2人乗りの乳母車を押していた。
乳母車の中には双子の赤んぼ。
…ちょっと待て。
この道は、まっすぐ行くと夫の同僚のインド人の家の前に出る。
その同僚はちょうど1年前に双子を出産したのだ。
まさかあのおじさん、夫の同僚の父親か義父か??
双子の1歳の誕生祝に合わせて訪米してきて、ちょっと長めに滞在してる。ありそうな話だ。
世界は広いようで狭い。
どーせどこの誰とも知らない行きずりの他人、だなんてことで
礼を失した態度を取ってなくて良かったよぉ。
そのうち、誰かのパーティーで顔を合わせる機会がないとは限らないもんな。
「うちのとーさんに毎朝失礼な態度をとる日本人ってのは、ユリサンのことだったのか」なんて話になったら
後の気まずさを想像するだけで冷や汗たらたら。
いつ、どんなとき、どんな場所でも、世間的に恥ずかしくない行ないをしなければと
小学校の道徳のような悟りをひらいたできごとでした。
お散歩は気持ちがいい。
きちんと手入れが行き届いた綺麗な庭の前の道を通るときは、特に気分がいい。
塀に囲まれた裏庭はともかく、通りに向かって開いた前庭ってのは
その家の物であってその家だけの物ではない、
地域みんなの共有財産なのだなあというのを実感し始めました。
なのでここ数日は毎日夕食後に1時間ほど庭の草むしりをしています。
ますます全身黒焦げです。
さて、6月。
「みなづき」を食べたい、でもそんな物、日系商店にだって売ってない。
ならば自分で作るしかない。
幸いにも、やたら時間はかかるけど特に技術は必要としない簡単な菓子なので
週末に頑張ってこさえました。
なかなか上出来。
ただ、夫婦2人じゃどうにも食べきれない量になってしまうので
残りは夫が会社に持っていって同僚たちに処分してもらいました。
ねばねば・もちもちの食感が苦手な人も多いはずなので少し心配だったのだけど
ありがたいことになかなか評判は良かったらしい。
「これはニッポンの6月のお菓子だ」と説明したら
「じゃあ7月はどんな菓子だ?楽しみにしてるぞ」と言われてしまったそうで
嬉しいけれど困っている私です。
日本の7月の菓子って何だろう? 水羊羹????
で、昨日からは外歩きを始めました。
もともと体重を落とすために始めた運動ではなく
次回帰国時に計画されている約12kmの遠足を歩き通せる脚力をつけることが目的だったので
(シカゴ・オヘア空港のコンコースHの端からKの端まで全力疾走できる脚力をつけることも目的なので)
屋内自転車よりはお散歩の方が理に叶ってるはずです。
あまりに暑すぎるダラス、早朝の限られた時間帯しか運動できないのが難点だけど
鳥の声を聞き雑草の花を愛でながらの散歩はなかなか楽しいです。
毎日同じ時間に同じ道を歩いてたら、そのうちに同じようにお散歩してる人たちと顔馴染みになったりもできるかな。
(でもそれで話しかけられたりすると困る私)
5月23日(金)
来週の月曜はメモリアルデイ(戦没将兵記念日)で休日なので、明日から3連休。
去年のメモリアルデイは「海が見たい」という私の希望でヒューストンに行ったので
今年は「山が見たい」という夫の主張に沿って
オクラホマ・カンザス経由でコロラドロッキーまでドライブすることになった。
遠足のおやつを買いこみ、クーラーボックス用に大量の氷を作り
地図係の拓ちゃんと右だっけ(略)にコロラドまでの道のりを叩きこみ
とりあえず準備完了。
ところが天気予報を見ると、土曜・雷を伴う豪雨。日曜・雷を伴う豪雨。月曜・雷を伴う豪雨。
…ダラスの天気は関係ない、大切なのはコロラドの天気だっ!とコロラドの天気を調べたら
こちらも3日連続で大雨と雷。
ついでにオクラホマとカンザスも大雨雷。
そんな天気の中で知らない道を長時間ドライブするのは危ないし
第一、車窓から見えるのが水滴ばっかりじゃ楽しくも何ともない。
ドライブは無期延期となりました。
拓ちゃん、がっかり。
普段なら「休日出勤しちゃって、天気の良い次の週末に代休を取る」ことも可能なのだけど
この連休は会社の設備の保守作業で全館停電なのだそうだ。
ああ、うまくいかない。
雨に降りこめられて、3日間も何しよう??
うちの中庭で縄張り争いをしていたツバメさんは結局、うちに巣をかけてはくれませんでした。
なのに毎日、確実に糞が増えているのは何故だ。
ガガンボが少なくなってきているから、私が見てないときに通いのツバメさんが来てるのか。
…単なるエサ場にされたわけだな。
まあ、虫が減ってくれさえすれば巣の有無は大きな問題じゃないんだけどね。
がっかりしてるのは、のぼ。
3月半ばに買った前進しない不毛な自転車は、日々、稼動しています。
平日はだいたい毎日200グラムずつくらい減ってくれます。
でも、週末は運動量が減る上についつい高カロリーな食品を過食して
あっという間に600グラム800グラム1000グラムと増えてしまう。
ダラスに住んでいる限り、このパタンは変わらないだろうな。
食べること以外に何も楽しみのない町。
でも、移民が多くて世界各国の料理屋が揃っていて、食べることだけは存分に楽しめる町。
週末の昼夜、合計4度の外食はやめられそうにない。
それでも長〜い目で見ると、それなりに少しは目方も減ってきているようです。
でも、問題が。
どうも、徐々にではあるけれど、O脚が復活しつつあるような感じです。
もともと非常にひどいO脚で、ひざ上スカートなんか絶対に履けない足だったのですが
ダラスで暮らして1年2年と経つうちに、そのO脚があまり目立たなくなってきた。
畳に正座の生活を椅子の生活に変えたのが効いたかな?なんて喜んでたのだけれど
単に足全体、とくに膝周辺に脂がついて骨格を隠していただけだったらしい。
とほほ…
4月20日(日) 復活祭
ワカサギに似てるけど正体不明な小魚の冷凍を中華系スーパーで発見したので
今日の夜は偽ワカサギのから揚げ。
ちょっと生臭くて、ちょっと身がもろい感じだったけど
とりあえず幸せ。
ちょっと多めに揚げたので、残りは明日の昼にフライパンで温め直して食べたら美味いぞぉと目論んでたのに
ちょっと油断したすきに夫に全部食べられてしまった。しくしく。
まだ半袋が凍ったままで残っているから
次は南蛮漬けでも作るかな。
早くバーベキューの道具を買って、冷凍アジの開きを煙を気にせずどっさり焼きたいよ…
昨日はGood Fridayでお休み。
せっかくの休日なので、有意義に芝刈りと草むしりで過ごしました(疲)。
ご近所を見回すと、屋根に上っている人が妙に多い。
先日の雹でいたんだ屋根や衛星アンテナの修理らしい。
うちは今のところ雨が漏ってくるような気配はないし
下から見上げた範囲では特に補修の必要な箇所はなさそうだけど
専門家に頼んで点検をして貰った方がいいのかな。
夫の同僚の家はプロに頼んだ結果が悲惨な結果だったらしい。
「念のため」のつもりだった点検で見事に破損が見つけられてしまったのだけど
屋根の構造上、なんと一部の修理というのは不可能なのだそうだ。
屋根のスレートを全取っ替えしなければならないのだという。
一応保険は効くけれど、そうすると次から保険料が上がってしまう。
…そんな大変な傷が見つかったらいやだから、点検はしないでおいた方がいいかな?
(悪い病気が見つかると怖いから検診は受けないタイプの人間です私。はい^^)
本日は「MIYAZAKI'S SPIRITED AWAY(千と千尋)」と「KIKI'S DELIVERY SERVICE(魔女の宅急便)」のDVDを買ってきて
早速SPIRITED AWAYを日本語で楽しみました。
…なるほど、こーゆー話だったのか。 英語で見るのとずいぶん印象が違う。
リンと釜爺が特に予想外の人物だったな。
英語翻訳と英語版声優が悪いのか、私の英語力が問題なのか。(もちろん後者だ)
魔女宅はまだ見てません。
SPIRITED AWAYの中に「魔女宅、もののけ、カリオストロのいずれか1本2ドル引き」の券が入っていたので
ちょっと面倒だけど今日買った魔女宅はいったん返品して、2ドル引きで再購入するつもり。
早く見たいな。
町の土産物屋さんで非常にきれいなブルーボネット模様のTシャツを見つけ、1着買おうとしたのだけれど
1番小さいのが「L」。XL、2XL、3XLもあるのにMやSは無い。
この国で快適に生きて行くためには、私はもっともっともっと太る必要があるのかもしれないな。
金曜の夜、いつもより遅い8時の試合開始、終了は11時過ぎというせいもあって
ほとんどの観客は大量にビールを飲んで相当にいい気分になっちゃってたようで
帰り際、会場の前の噴水に飛び込む集団もいたし(←万国共通っすねぇ^^)
夫はゴキゲン状態のお姉ちゃんに絡まれたりもしました。
この4年間で見た試合の中で1番クレイジーで楽しかったでした。
(おかげで今日は夫婦して大寝坊、しかも夫は頭が痛いと言って起き上がれず
楽しみにしていたお花見は明日・あるいは来週に持ち越されてしまったのでした)
大小いろいろな被害は受けたけれども
でも、嵐が来る30分ほど前、警報のサイレンを聞いた段階で
路上駐車していたすーぱー草履号をガレージに移動させておいたので
車が無傷で済んだのは不幸中の幸い。
数軒先の家の車なんか、後ろのガラスが見事に割れてたもん。
とけた雹で地面が柔らかくなり、雑草をぬきやすくなったのもありがたく
今日はゴミ箱2杯分の草がとれましたとさ。
(非常にしっかり根を張ってる草で、ちょっと雨が降った程度じゃ効かないのだ)
今日から夏時間。
早起きはちょっと辛い。
昼間はちょっと蒸すけど気持ちのいい天気で
市内の湖のほとりに散歩に行きました。
ちょうどテキサス州の花・ブルーボネットが咲き出したところで
お花見前哨戦をしてきました。
本格的な花見は来週かな。
たまには早起きしておにぎりでも用意しよっと。
普通は、一番簡単で誰にでもできそうな仕事として「日本食レストランのウェイトレス」を考えるらしい。
でも、私の英語力だと、それすらも難しい。
日本食の店だって、アメリカ人(日本語を話さない人)は来るもんねぇ。
「この『本日のスペシャル』って何?」とか「菜食主義なんだけど、どのメニューが大丈夫かな」とか
聞かれるたびにいちいち「私は英語が分かりません、他の人を呼んでくるので待っていてください」じゃ
仕事にならんわなぁ。
と、思いつくのは下膳係と洗浄係。
一緒に働く仲間が英語やスペイン語の人だと困るけど。
とりあえず、月刊邦字紙の求人広告を眺めてみる。
ウェイトレスの募集はたくさんあるけど、洗浄係の求人はゼロ。
寿司職人の募集は少しあるから、そっちを目指そかな??
庭に、野生の兎が卵を生んだ。
…4月馬鹿。
ここからはほんとの話。
寝室の窓の下、先日ツツジを植えた場所のすぐ横に
人間の拳2つ分くらいの大きさの穴があいていることに先週末気づいた。
穴の手前には、ほじくりかえした土の残骸が散乱している。
私はてっきり夫の仕業と思い、穴を掘ったなら埋めて置けと文句を言った。
が、夫はそんなの知らんぞと言う。
じゃあ、これは何? 虫とか蛇とかの巣穴?
モグラにしては穴が大きすぎるし、トンネルになってない。
なんだべさ〜???と気になったのはほんの一瞬。
日常のあれやこれやに取り紛れ、5分後にはころりと忘れていた。
…で、今日の昼。
庭の草取りをしながらふと思い出してその穴を見に行くと
穴の口にふんわりと枯れ草がかぶせてあった。
おとといは、昨日は、むき出しの穴だったぞ?
中に、何か、棲んでる???
噛み付く動物、毒やバイ菌を持った動物だと困るから、素手は出さない。
庭仕事用の長い細い木の棒を使って上の枯れ草を取り払ってみる。
と、枯れ草の下には大量の綿毛。
さらに棒を突っ込んでみると、フニャフニャと柔らかい弾力のある感触がぁぁぁぁ
丸裸の鼠のような、何か得体の知れない哺乳類の赤児が4、5匹詰まっていたのだ。
ひぇぇぇ。
つまみだして全身を観察するわけにはいかないけれど
外からみた範囲では、長い尻尾はなさそうだ。耳が大きい。
白い綿毛、穴、と合わせて推測するに、これは…兎??
…どないしよ^^;
飽きたからという理由でペットを捨てる/殺すというのは絶対に許されない行為だろうが
この兎(?)は、私に無断で私の敷地で子どもを生んだ侵入者だ。
この場所でこのまま育ってしまわれたら大迷惑である。
芝生やツツジを食い荒らし、下手すりゃ電線の類もかじるかもしれない。
そうなる前に始末した方がいいのだろうな、たぶん。
こんなに小さくて弱弱しいんだから
穴からつまみだして芝生に投げておけば夜のうちに凍死するだろう。
カラスが襲ってくれるかもしれないし
うちの庭は粘土質で水はけが悪いから、コップ2、3杯の水で溺死させることもできる。
やるんだったら情が移らないうち、今日のうちに実行しちゃうべきだろう。
でも、うう、できないよぉおぉぉぉ(泣)
困りきって夫に電話で相談したら、夫は同僚たちに相談して
「少し育つのを待って、ネズミだったら殺す。兎だったら放置。
大きくなったら勝手に出て行ってくれるよ」という答えを貰ってきた。
インド4千年の知恵が生んだ回答、尊重しよう。
とりあえず、当分はこのまま様子見…
ここは「兎さん(?)観察日記」になるかも。
大きく育ったらポテトと一緒にシチュウにしてもいいな^^
(某ファンタジー映画ネタ。
いやまさか、いくら栄養士過程卒でも兎のさばき方は知らないから大丈夫ですって^^)
始末しないと決めたなら、たちまち新たな悩みが発生する。
直接素手で触ってはいないから子兎に人間の匂いは付いてないはずだけど
私がいじったことが原因で親が育児放棄をしないだろか。
万が一そんなことになったら、そのまま自然死させるのか、責任取って私が育てるのか。
育てるとなったら、私たちの旅行中はどうするんだ?
あかんぼ兎の食物って市販の牛乳で良いのか??
動物飼育禁止の団地で育ち、大人の犬猫を飼ったこともない私にとっては
無茶苦茶に新鮮で楽しく頭の痛い日々の始まりである。
それにしても、なあ。
夜、野生のコヨーテが出るから気をつけろ、とか
アライグマが荒らすからゴミは収集日の朝に出せ、とかの注意は町内会から回ってきたけれど
まさか野生兎に棲み付かれるとは思わなかったよ。
一戸建てに住むってのは気苦労が多いもんだなあと頭を抱える私。
最古(2000年11〜12月)//2003年1〜3月//2003年7〜9月//最新(2014年)の日刊つん太へ