日刊つん太 2003年10〜12月(代理執筆・由里)

最古(2000年11〜12月)//2003年7〜9月//2004年1〜3月//最新(2014年)の日刊つん太へ
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12

12月31日(水)
日本の皆さん、(あるいはアジア、アフリカ、欧州、米国東海岸等の皆さん、)
あけましておめでとうございます。
ダラスはあと1時間ほど「今年」が残ってますが。
どうぞまた1年、よろしくお願いいたします。
皆さんの2004年が、たくさんたくさん笑顔でいられる年でありますように。

今年も大晦日のアイスホッケー観戦に行って来ました。
ちょっぴり嬉しいオマケをいっぱい貰ってゴキゲンな私です。
Happy New Yearの文字のついた頭飾り。
ガチャガチャと騒音を立てるための金属のオモチャ。
ダラス・スターズの選手たちの写真のカレンダー。
ほっぺたにスターズ応援の偽の刺青入れて貰って
休憩時間に賑やかしに投げる宣伝用のTシャツも見事獲得。
カレンダー以外は、すぐにゴミになっちゃうんだけどね
それでも、ほんの一時、とっても幸せになれるのです。
試合はずっと1−0で勝っていたのに
残りあと1分というときに得点されてしまい、結局引きわけ。
ちょっと残念だったけど、ま、いいや。


さて、明日のご馳走の下準備も終わったし。
どん兵衛も食べたし。
あと1時間、掃除でもするか〜^^


12月24日(水)
冷凍庫を漁り、南瓜の裏漉しを引っ張り出してきて昨日の失敗をごまかす。
南瓜のポタージュ、おお、美味いじゃないか。
でもこれ、南瓜パンを作るための分だったのにな。
しょうがない、また南瓜買ってきて、大量に裏漉そっと。


またまたテロ警報が出てますが
この1年半、来るぞ来るぞと言われ続けて結局何も起きず
…何もないのは勿論いいことなのですが
警報が「オオカミが来たぞ」になってしまっている最近。
明日から、無警戒に、西海岸へ旅行してまいります。
私は空港のセキュリティチェックがさらに厳しくなり
とんでもない時間を食うのがいやだなあとしか思っていないのですが
飛行機、少しは恐がった方がいいんでしょうか。
サンフランシスコでは金門橋なんか近づかない方がいんでしょうねえ。
まさかヤオハンのおせち材料にタンソや天然痘を仕込むテロリストなんていませんよねえ?
リンガーハットのちゃんぽん、クローバーのヤキソバパンは安全ですよねえ??
…帰りはダラス時間で29日夜です。
無事を祈ってやってください。


12月23日(火)
自分の昼飯の支度と今日の晩飯の下ごしらえと明日の晩飯の準備を3つ同時進行して、見事にこける。
気付いたら明日の晩飯用の人参を全部食べてしまっていた。
もう残ってないよ人参。
明日、どうしよう^^;
クリスマスケーキにまで手を出さなくて良かった。
12月22日(月)
かぼちゃご飯に、かぼちゃ入り豚汁。そして食後にかぼちゃ饅頭。
たぶん今までで1番シアワセな冬至。
12月21日(日)
毎日毎日、お菓子ばっかり焼いてるわけじゃないさ。
ご飯だってもちろん作る。
来る日も来る日も「作ってみたんだけど、どぉ?」ばかりじゃ夫が疲れるだろうから
肉じゃがだの豚の生姜焼きだのを挟みこみながら
週に1、2度、新しいレシピの変な料理を試してみる。
計量スプンで本の通りに調味料を量り、野菜の重さもきっちり合わせて作る日もあるけれど
本の写真を眺めてアイデアだけ頂き、実際に作る際には好き勝手な味付けに変えてしまうことの方が多い。
それでも何とか食べられる味の物ができるのは、蓄積して来た物の量の違いだな。
お菓子作りはまだ本を逸脱すると必ず失敗する。
本の通りにやってさえも失敗する。
昨日のマフィンはかなり美味しく出来たと思ったけれど
今日行ったスーパーで一口試食したチョコマフィンは、もっともっと美味しかった。
粘っこく甘く、掌で握ったら汁が出るんじゃないかって位に湿っていて
いったい何が違うんだろう。
腕のよいお菓子職人になりたいよ。
そしたら、お菓子の好きなぬいぐるみが帰ってくるかもしれないし。

今日は、マフィンに混ぜ込むための芥子の実を買ってきた。
次の週末は家にいないから、実際にこれの入ったマフィンを焼くのは年が明けてからになっちゃうけど
レモン味の生地に芥子粒の入ったマフィンはと〜ても美味しいので、楽しみ楽しみ。
だがしかし。
これ、夫にはあまり大量には食べさせられない。
たくさん食べた翌日に運悪く会社の抜き打ち血液検査があったりすると
薬物反応が陽性に出て、最悪、職を失うことにもなりかねないらしいのだ。
普通に売ってる芥子にはそんな危ない成分は入っていないはずだけど
夫の同僚(2児の母)は「でも、子供が食べ過ぎるとハイになるのは確かだよ」と言うし。
マフィン食べ過ぎて失業して国外退去じゃ馬鹿らしすぎるから
芥子マフィンは食べさせ過ぎない・作り過ぎないにこしたことはない。
美味しいのにな。くすん。


12月20日(土)
回を重ねる毎にゆっくりと、でも確実に美味しくなる、マフィン製作。これは張り合いがある。
本日は3種×2個のマフィンを焼いた。
材料は9個分だけど。
大きく焼いたほうがしっとり美味しくなることが判明したので
今後はカップのふちぎりぎりまで生地を入れて大きく作ることにしたのだ。
大きすぎると保存容器の蓋が閉まらなくなることも前回判ったので
そこんとこは十分に気を付けて。

本日初挑戦のふすま入りのマフィンは、小麦だけのより一手間余計にかかったけれど
とーても美味しくできたので非常に幸せ。
次回はバナナ入りのふすまのマフィンを作ろう。
クリスマスを意識して作った生姜マフィンは、残念ながら夫には不評だった。
レシピに「すった生姜 小匙1/2」とあったから
何も考えずに冷蔵庫の生姜をおろして汁を加えたのだけど
ひょっとしてあれは、瓶に入って香辛料売り場に置いてある粉生姜のことだったのか。
そんな気がしてきたよ。
でも、私はかなり気に入ったので、美味しい生姜マフィンを独り占めできるのは嬉しいぞ^^
最後はクランベリーのマフィン…これで、感謝祭の残りのクランベリーソースはお終い。
クリスマスが過ぎたらクランベリーなんて手に入らなくなるし
今のうちに1年分煮て、冷凍しといた方がいいのかな。
冷凍クランベリを買えば、家庭用冷凍庫でじわじわ凍らせたのより美味しいか。



午後から、「ラスト サムライ」を見てきた。
英語と日本語の入り混じった世界が妙に居心地良く
日本語を聞きながら英語字幕を追うのがとても自然で
これで英語の会話部分に日本語字幕がついてたら言うことなかったのに。
(日本人の英語は聞き取りやすく判りやすかったから、トム君の英語だけでも可)

館内はいつものようにバタード・ポップコーンの匂いでいっぱい。
日本の人たちは、今、あの映画を見ながら、何を食べてるのかなあ。
私は毎年『ドラえもん』を観に行って、何食べてたっけ?
ああ、アイス最中だ… アイス最中。恋しいなあ。

それにしても七之助さん。
何だかボーっと間伸びしたカオになっちゃって。
門出二人桃太郎の頃は、りりしくてかわいかったのにな。
くすん。


12月19日(金)
どうにも書く事のない日だってあるさ。
12月18日(木)
どうせ自棄買いするのなら、全粒粉と糖蜜と蜂蜜も買っちゃえば良かったな。
ココアの粉と、チョコチップ。乾燥果実や種実あれこれ。
ペクチンも欲しいや。
酒粕は無理かな。
中華スーパーで「酒糟」って名前の物は発見できたけれど
なんだか、色が赤いんだよねえ。
ありゃ何だろう??

停止機能が付いてない、電源スイッチも壊れてる、暴走中のお料理ロボットYURI。
放っておけばそのうちエネルギーが切れて止まるかなあと思ったら甘い甘い、
奴は自分が作った料理の一部をエネルギー減として取り込んでしまうのであった。
いつまでこのまま動き続けるんだろう。
過去の例では、
台所をよく使う→台所が激しく汚れる/台所にいる時間が長くなる→台所の汚れが気になる
  ↓
気持ち良く楽しく料理したい→汚れた台所はイヤ
  ↓
台所を大掃除→せっかく綺麗にしたのに汚したくない→料理したくない
で料理熱が冷めちゃったことがあった。
本屋と図書館をはしごして、新しい料理のレシピを大量に入手して、
その整理に追われて料理する暇がなくなっちゃったこともあった。
今回はいつ、どんな形で終わるのだろうこの料理地獄。(←夫にとってはきっと本当に地獄だと思う、今の状態)
バタや砂糖の取りすぎでドクターストップなんてことにならないことを祈ろう。


12月17日(水)
今朝はどうにも歩けない気温で
仕方がないからまた、時間潰しのマフィンを焼く。
失敗続きなのに、飽きないなあ、懲りないなあ。
私の性格からして、100%成功したらそれでお終いって可能性もあるけど。
今日は粉2カップに砂糖130ccまで大幅に増量して、マフィン、ぎりぎり合格点。
夫以外の人に食べて貰うことがかろうじて可能な程度にできた。
本当は、もう少し砂糖を控えたい。
ぱさつかない範囲で、できる限り甘くなくしたい。
これが次回の課題だな。
会社のインド人に食べて貰うならもっと甘くしなきゃだけど。

今日のマフィンは、表面の一部分に砂糖を振り、
一部には砂糖と粉とバタの練り物を振り、
別の一部は生地そのままを露出させて焼き上げてみた。
1個のマフィンの表面が3通りの味になってる状態。
これを1つは焼き上がりすぐに食べ、
2つは常温において明日、食べる。
片方はそのまま齧り、片方はオーブントースターで温める。
あと2個は冷凍保存、そして室温解凍とトースター解凍を試みるのだ。
保存・解凍方法に拠る生地本体およびトッピングの変化を観察するのが目的で
…あああ、食品化学実験やってんじゃないんだからあ。

マフィンが焼きあがるのを待つ間に、夕食用の田楽味噌を練る。
そこへ起きてきた夫の怯えた顔が可笑しかった。
大丈夫、味噌マフィンなんか作らないってば、少なくとも今は。
(そのうちやるかもだけど)


12月16日(火)
むちゃくちゃ寒い朝。
でも、厚着すればなんとか外歩きできる程度の寒さ。
手袋を2枚重ねても指先が凍る。
手袋、指の部分だけ脱いで、手袋の中でグーに握ってみる。
この方があったかいや。
スプリンクラーの水が凍ってるから、転ぶと危ないな。気をつけよ。

いつも通りの時間、いつも通りの距離を歩いて
今日、お散歩半年目にして初めて、誰にも「お早う」を言えなかった。
誰も歩いてなかったのだ。
夏の間は、雨の日だってフード付きコート着て歩いてる人はいっぱいいたのに
寒くなり始めたらまずインド人が姿を消し、黒人が減り、
中国人と白人は体感温度0℃になっても強くたくましく歩いてたんだけど
今日、ついに全滅。
犬を散歩させてる人の影は遥か彼方に見かけたけれど
これは「寒いからお休み」って訳にいかないんだろうねえ。

あ、上の人種民族別観察は
あくまでも私のお散歩コースで私がすれ違う人々に限定してのことです、勿論。


12月15日(月)
土曜のよりもちょっぴり砂糖増量して、今日はマフィンを6個だけ焼く。
材料を全部半分ずつに分けて
3個は「粉+砂糖」に「溶かしバタ+卵+牛乳」を加えるアメリカ式手順で
3個は「(練ったバタ+砂糖)+卵+3度ふるった粉をさっくりと+牛乳」の
しち面倒くさい日本式手順で焼いてみる。
結果、焼き上がりに有意の差は認められず
もう2度と日本の手順で製菓なんかしないぞ。

砂糖、もっと増やさないとマフィンにならないなあ。


12月14日(日)
1日おいた昨日のマフィンは、昨日よりちょっとだけしっとり。
…湿気たともいう^^

ちょっといろいろあって、自分を抑えられなくなった本日の私。
買い物しまくって鬱憤をはらす。
製菓用の小麦のフスマ。トウモロコシの粉。ピカン、ココナツ、干葡萄。
使い勝手は少し悪そうだけど、見た目綺麗な計量スプンと計量カップ。
拾ってきたレシピを一時保管するための透明ファイル。
レシピ本に臨時のメモをつけるためのポストイット。
…「買い物しまくり」がコレなんだから、質素なものよのぉ。
毛皮とかダイヤとか買わないのか。
ダイヤよりタイヤキがいい。本毛皮のコートより偽毛皮のぬいぐるみの方がいい。
あ、でも、ぬいぐるみさんを自棄買いすると後々処遇に困るので
今日はぬいぐるみ屋には近寄らなかったです。


12月13日(土)
朝飯用にマフィンを焼く。
半月前に買ったマフィン型は、標準的な大きさのマフィン12個用の物。
アメリカのたいていの料理本のレシピそのままの分量でちょうど焼ける。
これは大いにありがたい。
私が使っている日本の計量カップはアメリカの物と容量が違うし
オンスだ液量オンスだパイントだといった単位の違いも換算しなくちゃならないし
その上しかも、私は英語に弱い。
テーブルスプンとティースプン、どちらが大匙でどちらが小匙かときどき判らなくなる。
間違いの入り込む隙は少なければ少ないほど良いので
せめて全部の材料を0.6倍、なんて複雑な(←?)計算はしたくないのだ。

マフィン初挑戦の本日は、まずはフツーの粉とフツーの砂糖を組み合わせた基本の生地。
でも、同じのばっかり12個焼いても面白くないし
ピカンだの干葡萄だの南瓜だの6種類の混ぜ物を用意して
1個のマフィンに1〜3種ずつを練りこんでみる。
出来上がった生地を更に混ぜるから捏ねすぎになってしまうけど
あれも作りたいこれも食べたいの私はこうするより他ないのだ。
そのうち自分がどんな味が好きか把握できれば
1度に2〜3種を作るだけで済むようになるだろうさ。
今日のところは、夫が生の林檎をそのまま焼きこんだ生地は好かないことが判った。
オートミールのトッピングは不味くはないけど全然生きてないから無駄ということも判った。
感謝祭の残りのクランベリーソースはうまい具合にベタベタに焼き上がり
これならきっとママレードや缶詰のパイナップルもいい線いくだろう。
但し、生地自体はぱかっと綺麗に型から外れるのに、クランベリの周辺はひっついてしまう。
特に型の底に直接クランベリが接していた部分は惨憺たるもので
型の底に薄くプレーン生地を敷いてからクランベリを入れたらうまくいくかな。
次回、実験だ。
でもそれ以前にまず、肝心の生地をなんとかしなくっちゃ。
今日のは大失敗。マフィンよりホットビスケットに近い物になっちゃったのだ。
原因は判ってる。砂糖が少なすぎた。
砂糖が少ないから膨らまない、ぱさつく、そして甘くない。
…私が悪いんじゃないぞ。ちゃんと本の通りにしたんだ。
私の手持ちの2冊の菓子/パンの英文の本、主要な材料の分量比はほとんど一致してるのに
何故か砂糖だけは片や2/3カップ=156ml、片や大匙2杯(共に粉2カップ、280g分)と大差があって
私は当然、砂糖が少ない方のレシピで焼いたのだ。
(アメリカの甘すぎる菓子にうんざりしたのも自分で菓子作りを始めた動機の1つだからね)
長い長い休眠期間はあったけど、お菓子作りの経験は少しはある私。
いくらなんでもこりゃ少なすぎないか?と、ちらと思いはしたのだけど
やっぱり、なあ。
メイプルシロップかけたらそれはそれで美味しかったけど
とりあえずこれをマフィンとは呼べない。
さっさと今日の12個を食べ切って、砂糖増量のマフィンを焼くぞ。


ニューヨークだかどこだかの動物園のパンダは晩年、
某コーヒーチェーン店のブルーベリーマフィンを好んで食べていたらしい。
…こいつ、パンダのカランカランも、その店のマフィンが好きだ。
私のマフィンは匂いだけ嗅いで食べてくれなかった。
星バックスのマフィンには笹が混ざってるって本当ですか?と言いたくなるような^^
Kevin君が狙ってるのは人参+干葡萄のマフィン。
やっぱり馬じゃのう。角砂糖入りのマフィン、焼いてやろか?


12月12日(金)
かぼちゃ1個、全部うらごす。
昔取った杵柄? 消化器外科の給食のオバサンは裏漉しは上手なので
たかが1kg強のかぼちゃくらい、あっという間だ。
黄色い部分だけを2度裏漉したよそゆきの綺麗なピューレと
皮も一緒に(よそゆきピューレの分の皮まで一緒に)ざっと漉しただけの自家用ピューレと
それに砂糖を加えて練りあげた餡と
冷凍庫に幸せがぎっしり詰まってる。
でもまだ1年分には足らないぞ。
来年の秋までもつように、南瓜あと3つ分くらいは蓄えたいな。
(開け閉めの多い自家用冷凍庫でそんなに長期保存が可能なものか。ちょっち不安)
12月11日(木)
昨日と今日と、通販で買った料理の本が立て続けに届く。
片方は、ほんのちょっぴり挿絵があるだけ、あとはほとんど活字ばかりのレシピ本。
でも、すっげえ面白いぞ。
まずは今1番興味がある分野、マフィンとパンケーキの章から読み始める。
料理本に使われる語彙は限られてるから、かなりの部分は辞書無しでも理解できる。
但し、わからない単語は辞書をひいてもお手上げなことが多い。
特殊な用語だから、一般の英和には載ってないんだよなあ。
料理用語の英英辞書は持っているけど
その辞書を読むのにまた辞書が要る。
ああチンプンカンプン。
料理用語の英和辞書って無いのかしらん。
(仏和なら複数存在するんだけどなあ)
もう1冊は、ほとんど全頁多色刷り、写真満載の眺める本。
頁を繰り始めたら、時間がたつのを忘れてしまうくらいに面白い。
辞書をひくのがまるで苦にならない。
中学高校の夏の宿題がこの本の翻訳だったら、私きっと、7月中に終わらせてたよ。
ジキルハイドはつまらなくて、図書館で借りてきた日本語訳を写して提出したりしたけどさ。
かくしてまた作ってみたい料理は増え続け
エンゲル係数とローレル係数上昇中。
12月10日(水)
むちゃくちゃ寒い朝。
いつも通り起きてはみたけど、とてもじゃないけど外歩きできる気温じゃない。
でも、起きてしまったもの、寝直すのも勿体無いから
朝っぱらから粉を練る。

まずは夕食用に、うどんを打つ。
私の実家のうどんは、箸でつまむとうどんが立つくらいに固い固いうどんだった。
噛まずには飲み込めない、噛むと顎が疲れるようなうどんだった。
私のうどんもそれを踏襲し、やっぱり固い固いうどんだったのだけど
ダラスの夏、冷やしうどんにして食べるなら、つるつると喉を滑っていくうどんの方がいい。
強力粉を中力粉に変え、さらに片栗を1割程度混ぜたりして
ようやく普通につるつる啜れる柔らかなうどんを打てるようになったのがこの秋。
そうなると柔らかいうどんが嬉しくて仕方ないものだから
煮込みうどんの気候になっても、あいかわらず柔らかいうどんをこねている。
昔はこういううどんを「離乳食うどん」と呼んで馬鹿にしていたものだが
人間、変われば変わるものだ。

夫が起きてくるにはまだまだ時間がある。
引き続き、ズッキーニブレッドなる物を作ってみる。
「ブレッド」=確かに朝食に適した物ではあるが、パンと訳すとちょっと違うような。
日本でいうならケーキに近い、ふんわり・しっとりした食品だ。
でも、日本のケーキみたいに面倒くさい手順はない。
粉、振るわない。もったりするまで卵を泡立てたりもしない。
室温に戻したバターをクリーム状に?そこに砂糖をすり混ぜて?
とんでもない、溶きほぐした卵にサラダ油をジャボジャボ入れるだけ。
それでも美味しく焼けるんだから、アメリカのレシピは嬉しいな。
嬉しくないのは砂糖や油の分量だ。
砂糖半カップ、油も半カップ。毎日こんなの食べてたら、あっという間にコニシキだぜ^^
卵を泡立てないから、膨らませるのはふくらし粉と重曹の力。
この重曹、たしか去年の今頃の時期に買ってきた物じゃなかったか。
それからずーっと冷蔵庫の中で出番を待ちつつ、脱臭剤の役目も兼ねていた重曹。
玉葱の匂いもキムチの匂いも全部吸着してくれたこの重曹で
ケーキを焼いちゃうのって…どうよ?
シナモンとナツメグのたっぷり入った香り高いケーキ、かくし味は鯖と味噌。
…製菓用に、重曹もう1箱買ってこよ。密閉容器に入れておこ。

ズッキーニブレッドがちょうど焼きあがる頃、夫が起きてくる。
「ああいい香りだ、うわああ美味しそう、これ、食べていい?」と
世辞でもいいから言ってくれりゃあいいのに
いつものようにシリアルに牛乳注いで食い始める夫。
ま、今やってる台所作業はあくまでも私の趣味。
その始末を他人に押し付けちゃいかんよな。
休日の朝ならパンケーキでもマフィンでも食べてくれる約束だから
今日のケーキも1食分ずつ包んで冷凍しちゃう。
でも、休日の朝は、きっとまた別の物を試作したくなるんだよなあ。
巨大な小型冷凍庫が、あっという間に窮屈になる。
貯まる一方のお菓子類。
どうすりゃいいんだろう???


ズッキーニの匂いを嗅ぎつけて台所に猛進してきた、猪のまくわ。
瓜科植物に目がない。
1番の好物はマスクメロンらしい。
めったに食わしてやれなくて、ごめんよ。

菓子をつくるたびに写真を撮るのは、これがまだ非日常のことだから。
焼きたてのお菓子がごくごく自然に当たり前に存在するような甘い甘い台所の主になりたい。


12月9日(火)
近頃、どうも散財気味の我が家。
今週末は、鯵の干物を焼くためのバーベキューピットを買い込んでしまった。
ダラスに来た当初から欲しかったけど
アパートのベランダで隣近所に気兼ねしながら使っても楽しくないし
いずれ帰国するときに邪魔になるような家財は増やしたくないし
ずっと我慢してきた物だった。
今の家に引っ越してからは脚立だの本棚だの必要な物を揃えるのに追われてバーベキューどころではなく
ようやく、今。
嬉しな、嬉しいな。

鯵の干物を2枚並べたら、あとは焼きお握りを3つか4つ乗せるのがやっとこさな
小さな小さなバーベキューピットだけれど
2人で使うにはこれで十分。
お庭でバーベキューパーティーする予定はないもんね。
早く鯵の開きを咥えて「んば?」って言ってみたい。
(「んば?」を知らない人は、川原泉『笑う大天使』を読もう)
問題は、バーベキューってのは夏の季節物だってこと。
こんな時期じゃ、炭や木材チップや着火剤といったバーベキュー用品を揃えるのが一苦労。
夏の間はスーパーの通路1つ分がバーベキュー用品だったりしたのになあ。
それに、うまく資材が整っても、夕食の時間には外はもう真っ暗。
いくらダラスでも、冬の夜はそれなりに寒いし。
休日のお昼にするかなぁ。

 
左:こいつらが、焼き網を前におとなしくしているはずがない。
 食用家畜であることを誇りにする3匹の豚のそーせーじたち。
左:こいつもおとなしくしているわけがない。
 お魚大好き猫、のぼ。(七輪じゃないんだから団扇は要らないんじゃ?)
 鯨とマナティとザリガニの丸やきだぁ♪
 このあと、鶏のカイと雷鳥のスコットも焼かれました。


12月8日(月)
昨日の饅頭の最大の欠点は、皮が甘すぎることだった。
鶏団子と椎茸に合わないのは勿論なのだが
カスタードや栗餡でも、中身はしっかり甘く、皮はその分もっとあっさり、
めりはりつけた方が美味しいと夫は指摘する。
私もそう思う。
でも、砂糖を減らすとふくらし粉がうまく働かないはず。
どこまで減らせるか、とにかくやってみよう。
てわけで、私は今日のお昼もお饅頭。(中身は夜のコロッケ用のカレー味挽肉を流用)
ふくらし粉や水の分量はそのまま、砂糖だけ半分にしてみる。
ううん、生地の伸びが悪いなあ。うまく包めない。
丸く伸ばして包み込むのでなく、楕円に伸ばして半分に畳む方が簡単かも。
おお、思った通りだ、これなら綺麗に形になるぞ。
でもこれ、この形、どこかで見たことがあるような…
…餃子じゃん。
そっか、イーストは使いたくない、甘い皮もイヤだというなら
蒸し餃子を作ればよいわけだ。
余ったワンタン皮でジャムを包んで揚げるなんてのは
日本の主婦雑誌定番の「アイデアメニュー」だけれど
ほいたら餃子の皮にカスタードを包んで蒸したって悪いことはなかろう。
もちろん本物の餃子も作るぞ。
ねぎ、新鮮なのはなかなか手に入りにくいけど。
韮はもっと貴重品だけど。
まったく手に入らないわけじゃないもんね、作れるさ。
今週末はまた中華スーパーに買い出しだな♪
でも…和菓子作りを楽しもうと始めた饅頭作りなのに、行きついたところが餃子って。
なんだか悲しい。くすん。
12月7日(日)
本日の「菓子処 達福庵」は、かなり失敗。
予めこさえておいた餡で作った8種類(昨日また1つ増えた)の饅頭試作品が
結局ただの1つも合格点に達せず。
単体で舐めてみたときには悪くなかった餡も、皮との相性が悪かったりしてイマイチで。
まだまだ修行が足らんのぉ。
でも、「鶏団子と干椎茸」「栗」「カスタード」「栗とカスタード」の4種は
甘さや固さの加減を改良すれば、下手な冷凍物よりは美味しくなるかもという予感。
京都に住んでいたときに近くの饅頭屋でよく買って食べた「赤飯饅頭」の再現品も、結構いけた。
粒餡を赤飯で包み、それをさらに饅頭皮で包んで栗を飾るの。
とっても下品でとっても美味しくて、大好物だった。
1度東京のデパートの地下で類似品を見かけて買い求めたら
洗練されすぎていて全然おいしくなかったけど
そっか、自分で作れば自分の好みの下品さにできるんだな。
今日は赤飯で無く単なるおこわ(昨日のお萩の残り)を使っちゃったから風味が足りなくて当然、
でも美味しい赤飯饅頭のためならわざわざ赤飯を炊いてもいいや。
頑張るぞお。
…鶏団子や胡麻餡だったら、いっそちゃんと中華まんの皮を作った方がいいのかな。
イースト菌には関わりたくないな。(義兄がパン屋。勝てるわけがないので勝負したくない)

朝っぱらから全部中身の違う饅頭8個を食わされ、講評を求められ
気の毒なのは我が夫^^


最近、手荒れがひどい。
洗剤なら原液使ってもへっちゃらな私の丈夫な手指も
鍋やガス台を磨くのに重曹を使うとひとたまりもない。
さらにこの冬はアカギレのような物もできてしまって
化膿はしてないけれど、この手で澱粉食品を扱うのはちょっとイヤだなぁって感じで
昨日のお萩も今日の饅頭も、サランラップ使って握ったり丸めたりしたのだ。
(饅頭は丸めた後で蒸すんだからブドウ球菌は死滅するはずだけどさあ)
こんなことなら始めから手袋して重曹を扱った方がいいだろと考えて
ここ1ヶ月ほど、台所用の(食品を扱って衛生上の問題のない)使い捨てポリ手袋を探しているのだけど
これが何故かどこのスーパー、家庭用品店にも売ってない。
サンドイッチ屋さんなんかは必ず手術用みたいなピッタリした手袋をしているし
どこだかの州だか市だかでは素手で食品に触るのは条例に反するから
ゴム手袋で寿司を握るんだなんて話もあるし
何より皿もコップもナイフフォークもタオルもみぃんな使い捨てなこのアメリカに
使い捨て手袋が無い訳がないのだけど。
使い捨てじゃないしっかりした掃除用手袋を使うしかないかなぁ、
でもそれじゃ掃除はできてもお団子は作れないなぁ。
ぶつぶつ。
も1つ探してるのが高野豆腐。
どこの中華系スーパーでも無駄な調味料つきの物しか売ってなくて
私が欲しいのは高野豆腐本体だけなのにぃ。
最後の望みを託し、今日はちょっと遠くの韓国系スーパーに行ってみる。
ここにも目当ての高野豆腐はなく、無駄足踏んだかと思ったのだけれど
雑貨の売り場で、なんと3種類もの使い捨て手袋を山と積み上げて特売しているのを発見♪
1番安いのは1箱50枚入りが2箱で99セント。
1枚1セントなら、惜しみなくじゃかすか使えるぞ。ああ有難い。
それにしても、何故この店にはこんなに大量の手袋があるのかなぁと訝しく思いつつ箱を手に取り
何の気なしに裏面を見て、あああ、納得。
「こんなときに便利」とでも書いてある(のだろう、ハングルは読めないが)使用イメージ写真は
大量のトンガラシをまぶした真っ赤な白菜の樽をかき回す手。
そっかあ、台所用使い捨て手袋って、韓国じゃ冬の季節商品なのねきっと。
ってことは、この手袋、この時期が過ぎたらこの店でも手に入らなくなるのかな?
アカギレは冬が過ぎたら治るだろうけど、怪我することはあるだろうし
来年の冬までの1年分、買い貯めておいた方がいいのかな。
でも、100枚もありゃあ、3日半に1枚使える計算で
両手にはめたとして週に1回使える計算で
私、そんなに頻繁にはお握りしないし。掃除はもっとしないし。
100枚、2箱だけ買ってきました。


12月6日(土)
週末開店、「菓子処 達福庵」。
(^^ 最初は「和菓子処」にしたんだけどね、
パンケーキもマフィンも焼きたいし、中華菓子にも興味はあるし、
機会があればインド菓子も教わって挑戦してみたいし、
無国籍多国籍にしておいた方がいいかなっと。
達福ってのは、Dallas FortWorthの中国語表記です。)
本日は「お萩」…季節を完璧に無視してます。
でも夫が食べたいって言うし、私は作りたいし。文句を言う人は誰もいないもんね。
てわけで、3色お萩。
ちょっと殺し過ぎて、お萩というより餡ころ餅っぽくなっちゃったけど。
黒胡麻が無かったので白胡麻を使い、いろどりは劣っちゃってるけど。
何より、3種類全部食べるためには1つずつを小さく作らざるを得ず
大口開けてかぶりつくお萩の幸せがまったく無かったのが悲しかったけど。
でも、とりあえずお萩。
日本の秋は美味しいな。


「スキヤキビーフ(牛薄切り肉)」と「スキヤキポーク(同、豚)」と
そして日本風なしっかり皮のついたウィンナを買いに行ったドイツ系のお肉屋さんで
今日のお昼はドイツ風ハンバーガー。
厚さ4センチもあろうかという分厚いハンバーグが、美味い美味い。
夜はいつものタイ料理屋(もちろんwith fish.)
前回行ったとき、全部食べ終えたところで「デザートはどう?」と勧められた。
デザートなんて、この店に今までそんな物なかったぞ。
食べてみたいけど残念ながらもう満腹、「この次にね」と楽しみにしていたのだ。
で、今日。
料理は半分残して持ち帰りにして、そんでデザートを取ろうという作戦だった。
…だった。
食い終えたところで給仕のお姉ちゃんが「他に何か要る?」ときたから
「デザートは何があるの?」と尋ねると
「ない」というお返事^^
彼女の英語もあまり流暢ではないので、意思の疎通は満足には取れず
「今日はもう全部売れちゃった」ということなのか
売れなかったのでデザートメニューは廃止しちゃったのかの確認はできなかったのだけど
来週行ったら、フライドバナナやマンゴスチンシャーベットにありつけるかしら。
そりとも一生心残りな幻のデザートになるのかなぁ。


12月5日(金)
この週末の朝は夫に蒸したて饅頭を食べさせようと、今日はその準備。
饅頭の中身をこしらえて、饅頭1個分ずつの大きさに丸めて冷凍庫に放り込む。
こうしておけば、当日は皮をこねて包んで蒸すだけ、30分くらいでほかほか饅頭が食べられるぞ。
利点は「早くてらくちん」だけじゃない。
柔らかめの餡子を柔らかい皮で包むのは、結構難しいのだ。
あっちにベタベタ、こっちにベタベタ、白い皮がどんどん小豆で汚れていく。
でも、固く凍った餡子なら簡単綺麗。
できたてのトロトロのカスタードクリームなんて一体どうやって包めばいいのか見当もつかないけど
ラップで茶巾絞りにしてそのまま凍らせちゃえば固体として扱える。
おお、なんと賢いワタクシ。
(きっと初心者用の製菓の本を何冊か読めば出てるんだろうな、この程度の「裏ワザ」)
朝起きてから準備をするんじゃ、せいぜい2種類程度の饅頭しか作れないけれど
暇な昼間に用意しておくなら、いっくらだってできる。
つい悪乗りして、気付いたら甘いの辛いの取り混ぜて7種類の具が用意されていた。
これ、食いきれるのか?
包んじゃって、蒸す前の状態で冷凍できるかな?
(蒸し上げた物は冷凍可能だけど、蒸して汁が出るような物は味が落ちそう)
12月4日(木)
昨日の採血の痕が、直径5ミリほどに腫れ上がってきた。
痛みはないし、放っておいても自然に消えるだろうけど。
普通採血するとき使う太い血管の隣の血管にも小さな針穴が開いている。
看護婦が、間違えて針をつきさしやがったのさ。
針を刺しても血が流れ出ないんで「あれ?」って顔をして、数秒後にケタケタ笑い出しやがった。
笑う前にまず一言謝れよ〜。
謝ると過失を認めたことになるから訴訟に不利って説明は良く聞くけれど
たしか事故現場とかで最初に言った「ごめん!」には責任を負わせない法律だか条例だかができたんじゃなかったっけ。
むうう。
12月3日(水)
健康診断を受けに、病院へ。
夫は会社で受診してるから、今日の患者は私だけ。
でも、通訳兼運転手として、夫も会社を半日休まざるを得ず。
申し訳ない。
夫は英語で仕事をしているわけで、そりゃある程度の英語は当然できる。
でも、健診となると普段は使わない単語がぼろぼろ出てきて大混乱。
私が夫に何か言い、夫が電子辞書の和英をひいて医者に伝え、
医者の言葉の綴りに見当付けて英和を引き、場合によっては綴り直して引き直し、
まどろっこしいったらありゃしない。
そのうち、医者が「その装置は翻訳機か?貸してくれるか」と夫に尋ね
医者自ら、電子辞書のボタンをピコピコ押しだした。
夫がテキトーに入れた綴りが間違っていることによる無駄な手間と時間が省け、おお、効率向上♪
でもこの辞書、「英和」とか「和英」とか「訳」とかのボタンが、日本語表記だけなんだよね。
「この画面をクリアするにはどのようにすればよいのか?」
「押し違えた。1文字削除はどうやるんだ?」と医者はいちいち夫に尋ねねばならず
先ほどまでとは別のまどろっこしさが。
基本操作のボタンは2ヶ国語表記してあった方がいなあ。
12月2日(火)
美味しい美味しいダシの出る七面鳥の骨を捨ててくれやがった夫だけれど(まだ怒ってる)
ウィッシュボーン(叉骨)だけはちゃんと外して残しておいてくれた。
そこだけは感謝しよう。
これも、感謝祭後の大事な大事なお楽しみだから。
これまで捨てられちゃったら、もう1度七面鳥を買ってもう1度丸焼きしなきゃ気が済まないとこだったぞ。


これが、ウィッシュボーン。
この「人」の形(フツーはV字と呼ぶ)の骨の両端を2人で引っ張って2つに割ると
まん真ん中からは絶対に割れず、ちょっと短めの「ノ」と、中央の融合部のついた「へ」とに割れる。
この「へ」の側を持っていた人の願いが叶うと言われているのだ。
願い事、いっぱいある。
切実なのや、夢みたいなのや。利己的なのや、偽善的なのや。公言してるのや、ヒミツなのや。
でも、1番の願いは、この2年弱、ずっと同じ。
きっときっときっと叶うと信じている願いだから
ウィッシュボーンには、その願いを託せない。
もしも大きい方の骨片が私に来なかったときに辛すぎる。
ウィッシュボーンには、もっと他愛のないお願いをする。
とりあえずは…せっかく4年前からずっと欲しかったマフィン型を買ったのだから
美味しいレシピを見つけられますように。
(レシピ探してから型を買ったほうが良かったんじゃないか? をい。)
骨、引っ張る。
ばき。

なんか最近、写真日記だなぁ。
重いのがきつい環境の方、もしいらしたら、ごめんなさい。


12月1日(月)
こちらの中華系スーパーでも、冷凍の柏もちや冷凍の草団子は1年中買える。
でも、高いし、古いし、美味しくなさそうだし、何より私は暇を持て余しているし、
きっと、自分で作った方がよっぽど美味しい和菓子ができるだろう。
そう思って、ダラスに来てから鶯餅やら苺大福やらいろいろ挑戦してきたけれど
どうも、いまいち美味しくない。
私の技術もさることながら、ネットで拾ってくるレシピにも問題がありそうだ。
単にお菓子作りが趣味ってだけの人が、自己流のレシピを世界に発信してるんだものね。
ひどいレシピが相当数混ざっている。
「生地」と「記事」、「餡」と「案」が変換ミスされてるのは別に構わないけど
中には、どう考えても0が1個多い(少ない)でしょ、って分量表を載せてるサイトがあったり。
饅頭10個分の砂糖の量が900gってのは凄すぎる。
20℃の天火で焼くって、室温より低いじゃん^^
ここまで異常な数字なら一目見て分かるから実害はないけど
200gと300g、隣り合った数字を1個叩き間違えたような分量表は、とっても恐い。
なので、今年の帰国では、和菓子の本も2冊買ってきた。
中華系スーパーで売ってる小豆は古くてうまく煮えないから
自然食スーパーで測り売りの小豆を買って、煮て、冷凍して、
2ヶ月かかってパラフィン紙だの霧吹きだのを買い整えて、
今日、ようやく念願かなって、饅頭を蒸せた。
ちょっと手粉が多すぎて、ちょっと生地がかたくなっちゃったけど
美味。
涙がちょちょぎれるほど、美味。
たくさん作って余ったら夫の同僚のインド人たちに振舞うつもりだったけど
やめだ、やめだ。
彼らも「美味しい」と言って食べてはくれるけど
彼らは甘いものなら何でもいいんだもん。
こんなに美味しいお饅頭、日本人以外に食べさせるのは勿体無い。
かくして饅頭は私の胃の腑におさまり、アブラミがどんどん増えていく。
いいんだもん。この饅頭の分、明日、余計に歩くもん。
明後日も余計に歩くから、明々後日も食べたいお饅頭。
今日は粒餡だけだったけど、漉し餡も冷凍してあるし、
その漉し餡に胡麻油を練りこんだら中華餡になるし、
茹で栗の冷凍を潰して砂糖と練って、カボチャの甘煮の冷凍も小さく切り分けて、
カスタードクリーム作って、クランベリーソースも出して(←これは冒険)、
あ、いっぱい作って冷凍してある肉団子を包んでも美味そうだ。

1番の難点は、お饅頭、蒸したてが1番美味しいってこと。
夫が食後に食べるときには、もう冷め切って味が落ちてる。
半分齧った後、レンジで温めたら美味しくなったと夫は言うが
レンジで温めるより、蒸したてのホカホカの方が美味しいのは当然だ。
夫に美味しい状態で食べさせたかったら、休日の昼間に作るしかないかなー。
夫には、1番美味しい饅頭を食べさせたい。
私はもっと美味しい部分を食べてるから。
漉し餡を作ったあとに残った小豆の皮をパンに乗せて焼いて胡麻ふるとかね、
煮詰めた餡を密閉容器に移し終えたあとの空いた鍋に牛乳注いで飲むとかね、
和菓子本体よりもっと美味しいのさこれは^^


初挑戦のお饅頭、形はいびつだけど、味は上々。
ネット初お目見え(…かな?)の羊さんは、「くりむし(「栗蒸し羊羹」から)」。
我が家には珍しい女の子ぬいです。和菓子、好きらしい。


11

11月30日(日)
昨日は、最近増改築工事が終わったばかりのダラス水族館へ行ったのだった。
が。
森があり、ジャングルがあり、鳥が飛び猿がぶら下がり蛇がとぐろを巻くばかりで
行けども行けどもお魚の水槽がない。
ようやく最後の1コーナーだけが「世界の海」の水槽群で
でも…なんか、とっても、しょーがない。
今までに日米合計20ヵ所くらいの水族館に行ったけど
その中で確実に1番ひどい水族館だった。
動物園の一角の魚類展示だって、もっとマシなとこ、いっぱいあるぞ?
(名古屋の東山動物園のメダカ展示とか、さ)
フロリダでついに見られなかった生マナティがいたのは嬉しかったけど
でも…マナティの「右だっけ(略)」を連れて行ってやる気にはならない。
あの内容で、あの値段じゃあ。
ぶつぶつ。
ま、今までに行った日米合計20ヵ所くらいの水族館の中で
確実に1番海から遠い水族館なんで、ある意味、仕方ない気もするけど。
たぶんもう2度と行かないだろうな。


世界の海、JAPANの水槽。タカアシガニが1杯…だけ。
鰯も鯖も鯵もいないなんて、ぐすん。


11月29日(土) 感謝祭翌々日
七面鳥の皮は揚げるに限る。
油がはねて、右手に小さな火傷をしちゃったけれど
それが苦にならないくらいに美味しく揚がった。
去年は持て余して最後は捨てちゃった皮だけど
これだったら、2倍3倍あってもぺろりと食べちゃえそう。
美味しい美味しい。
来年もこの七面鳥の北京ダック風は絶対に作ろう。

春に庭に植えた檸檬の樹に実った小さな檸檬を先週収穫して
ねこまささんにぶんぶんして美味しくしてもらったので
夜はその檸檬でカッテージチーズを作って七面鳥サラダに入れてみた。
ねっとり甘く、牛乳が香って、こんなに美味なカッテージチーズは今まで食ったことがないぞ。
カッテージチーズを取ったあとの乳清に砂糖と檸檬汁を加えた飲み物も実に結構。
せっかくの無農薬檸檬なのだから皮も砂糖漬けか何かにしたいところだけど
あまりにも少量過ぎて加工のしようがない。
せめてもと思い、表皮を削って乳清飲料に加えてみる。
…ああ美味い。あああ幸せだ。
今回の感謝祭は、当日の晩餐から残り肉の処分まで、全部が本当に美味しかった。
私の料理の腕が上がったのなら嬉しいな。
味覚が馬鹿になってきてるわけじゃない…と思いたい^^

もしお時間を頂けるなら、檸檬収穫・カッテージチーズ写真特集もご覧下さい


11月28日(金) 感謝祭翌日
私はいつもの朝のお散歩に出かけるべく、5時半起き。
外はまだ真っ暗、夫はあと数時間は夢の国。
いつもなら、出発前のコーヒー飲むための電子レンジの音にも気を使い
足音しのばせ、こっそりと出かけていくのだけれど
本日は台所で冷蔵庫開けた数秒後、けたたましい叫び声を発することとなり
夫、起きました。
起きちゃったものは仕方ない、私の散歩は取りやめ。
デパートや家電量販店などで朝5時からやってるはずの感謝祭翌日の大売出しを見物に行くことに。
4軒回ったデパートのうち1軒で、何か分からないけど行列ができていて先頭で小箱を配っていて
別に買い物したレシートだの引換券だのが必要なわけでもなさそうで
列もそんなに長くないので、とりあえず並び、とりあえず貰ってみる。
中身は、サンタ帽をかぶって橇に乗ったミッキーマウスのスノードームだった。
店名入りだし。ミッキーの表情、あんまり良くないし。
でも、ちょっと余りいいスタートを切れなかった本日の、別の意味でのいい記念になるかもな。
スノードーム、1年もたつと少しずつ空気が入ってダメになってしまうと思うけど
そうなったらドームぶち割って中のミッキーだけ取り出して、大事に飾っておくつもり。

デパートの次に行った家庭用品・衣類の店で、夫の同僚と彼女のお母さんに遭遇した。
隣にある家電量販店に行ったら、別の同僚とその弟さんに出くわした。
広いダラス、普段の買い物で知人に偶然会うことなど滅多に無い。
今朝、いかに多くの人が買い物に出ていたかということだな、これは。



今日の昼は七面鳥の残り肉でサンドイッチ。
思い切り大雑把に、1センチ半くらいの厚さに輪切りにしたトマトと
茹でて冷凍してあったホウレン草をレンジで解凍したのとを一緒に挟む。
今までのターキーサンドの中で、一等美味。
神経使って薄いトマトスライスだのせんぎり胡瓜だの用意しちゃいけなかったんだな。
余り物の七面鳥には、大雑把がよく似合う。
夜は、去年好評を博した七面鳥の照り煮丼。
肉と一緒に甘く煮付けた干し椎茸、錦糸卵、茹でたホウレン草と針生姜、揉みのり。
う〜、美味だ、美味だ。
七面鳥はパサパサで臭いから嫌いなんて言ってる奴らに食わしてやりたいぞ。
明日の昼は、中華スーパーで買って来た冷凍の花巻を蒸して甜面醤塗って
葱と胡瓜と油で揚げた七面鳥の皮、そして残り肉を挟んで
七面鳥の北京ダック風。
晩飯は骨を煮出して取ったスープで中華粥の予定だったのに
夜のうちに夫が骨を生ゴミの袋に詰めてしまいやがって
(今日がゴミの日だった)(そしてこれが今朝の私の叫び声の理由だ)
(ええい馬鹿野郎、去年、骨を煮て作ったマルチャンのラーメンの美味さを忘れたのかあ)
(ぜいぜい)
仕方ない、夜は七面鳥のサラダに変更だ。
庭で採れたレモン(ねこまささんがぶんぶんしてくれて、美味しくなったレモン)で
カッテージチーズ作って七面鳥と和えてみよっと。
あとは、小分けにして冷凍。
手羽は次に寒波が襲ってきた夜に水炊きに。
1度火が通っちゃってるからダシはあんまり出ないだろうけど
その分、肉に美味しさは残るだろう。
Fajitas(メキシコの…焼肉??)作って、チャーハン作って、
10ポンドと書いてあったにしちゃあ痩せて小さな鳥で、肉も少なかったので
それで今年の七面鳥はおしまい。
来年までに、もっといい残り肉再利用献立を考えておこ。


七面丼を狙うKevin君 …うちの子たちは七面鳥なんてもう食い飽きたふり。本当は食べたいのに^^


11月27日(木) 感謝祭
ごちそうの大部分は昨日までに出来上がっているので
今日の仕事は肉を焼くこと添え物の温野菜を用意すること、
そしてご飯を炊くことだけ。
温野菜は、過去最高に美味しくできたと思う。
この1年で急激にアメリカ人味覚が育ってしまった私は
マッシュルームやブロッコリを生で食べることに抵抗がなくなり
そうなりゃ当然、歯ごたえの残るような茹で野菜も大丈夫になったのだ。
(昔は生煮えが嫌で、ついクタクタになるまで加熱しちゃいがちだった。)
問題は、ご飯。
七面鳥の首を煮て取ったスープで、首から外した屑肉と人参と栗を加えて炊いた炊き込みご飯。
この味付けを間違えたのだ。
最近、主食の米の量を減らしているにも関わらず
ついうっかり昔の米の量に対応した塩分を加えてしまって
あ〜、大失態。
なので主食のはずだったご飯は、肉の付け合わせに格下げ。
米を野菜として食うアメリカ人味覚が育っていて助かったよ^^

メインの七面鳥は、過去3度の中では、1番美味しく焼けた。
温度計の威力、絶大。
指定された通りの温度で焼いて、指定された時間より15分も早く185度を越えて
生焼けは恐くて恐くて仕方なかったけど
「いざとなったらレンジでチンだ!」と、意を決して天火から出したのだ。
結果、それでもちゃんと中まで焼けていた。
こりゃ、指定より30分長く焼いた去年や20分長く焼いた一昨年、
水無しには飲み下せないようなパサパサ七面鳥になったわけだわ。
今年はジューシー…というには乾いてる気もするけど
スープもワインもアップルサイダーも無しに、胸肉3枚を食べきれたもんね。
来年は180度で加熱終了してみようかな。
そしたら、肉汁が滴るような美味しい七面鳥にありつけるかもしれない。
それで上手く行ったら175度。170度。
美味しい七面鳥を焼けるようになりたいな。
その前に、美味しいお寿司や美味しい天麩羅を覚えるべきなんだろうけど^^


さて、よその国の行事である感謝祭の食事をこんなにきちんと作ってしまった以上
日本人として、やはり1ヵ月後のおせちもマジメに作らねばな。
それが今から楽しみで、同時に気が重い。
大掃除よりはおせち作りの方がいいけどさ。
(ふと思った。
日本かぶれで正月にはおせちも作っちゃう在日米国人なんてのも、当然いるわけだ。
日本人の私が感謝祭ディナーでもご飯を炊かずにいられないのと同様に
彼らはキントンや伊達巻の重箱にロールパンを忍び込ませちゃうのかな?)

 
左:七面鳥が珍しい? 初めての感謝祭のKevin君。
右:興味津々、首を煮込む鍋を覗き込む。


11月26日(水) 感謝祭前日
南瓜パイのかわりの南瓜プリン、大成功。
(焼き皿に入りきらずに別の小さなプリンカップで焼いた分を試食済み)
遠い昔に1度作ったときはザラザラでボソボソで
南瓜とプリン生地とに分離しちゃって、最悪の出来で
それ以来、南瓜プリンは1度も作ったことがなかったのだけど
今年は南瓜パイのパイ生地の分のカロリーを節約したいという理由で
ダメ元でプリンに挑んでみたのだ。
もし失敗したら、南瓜と砂糖とクリームのカロリーも節約できて丁度いいもんね。
(クランベリーソースを流しに流すのが苦しいと言った舌の根も乾かぬうちに^^)
今年は南瓜を裏漉して、卵と牛乳と混ぜたあとでもう1度漉して
手間はかかったけど、その甲斐あったもんね。
とろ〜り、滑らか。自画自賛だけど、美味しいぞ。
悔やまれるのは、南瓜本体の味。
去年の感謝祭後に値引き処分になっていた、缶詰の南瓜マッシュを使ったのだけど
これ、変な酸味があって、甘みが無くて、美味しくないんだよな〜。
せっかく日本のカボチャを売ってるようになったのだから、あれを使えばもっと美味しかったはず。
来年はカボチャの出盛り期にプリン用のカボチャを煮て冷凍しちゃおっと。
11月25日(火) 感謝祭2日前
hold the back of the carving fork against the breastbone.
焼けた七面鳥のさばき方を調べていて、出てきた一文。
この解釈をめぐり、夫と対立している。
ある程度は英語もわかるけど、料理は門外漢な夫と
英語は中学1年の1学期で既にわけわからなくなっていた、でも台所は一応元プロだぞの私と
いったいどちらが正しいのか。
あるいは2人とも間違ってるのか??
誰か、英語ができる料理上手な方、できたら実地に鶏や七面鳥を捌いた経験のある方、
もしここ見てたら正しい訳を教えてください。
上の文は足と手羽を外した後、胸肉を削いでいく際のカーヴィングフォークの持ち方説明です。
11月24日(月) 感謝祭3日前
七面鳥の添え物はクランベリーソース。
生のクランベリーをスーパーで買ってくると、1袋12オンス≒340g入り。
それがさらに「1袋買うともう1袋無料」なんて売り方をしている物だから
半ば自動的に2袋手に入ってしまう。
一昨年は、2袋のうち1袋だけをソースにして、もう1袋は生のまま冷凍した。
ソースにしたクランベリーは感謝祭当日に数匙食べて
残りは1年間冷蔵保存した挙句、去年の感謝祭前に廃棄処分した。
去年は、一昨年の冷凍クランベリーをソースにして
感謝祭当日に数匙食べて
残りはほんのときたまパンに塗ったりしたけどほとんど減らず
結局、7割方を今日、捨てた。
心がいたむ。とっても苦しい。
だから今年は、自然食を主に扱うちょっとお高めスーパーで、測り売りのクランベリーを買ってきた。
ほんのちょっぴり、3オンスだけ。
12オンス入りの袋を1つ買ってもう1つ貰うのと、値段はほぼ同じ。
何だか損してる気もするけど、心の痛みから解放されるんだからいいや。
砂糖も例年より少なめにして、すった生姜を加えて、ぐっと食べやすく煮えた今年のクランベリー。
今年こそは、全部きちんと食べきるぞ。
11月23日(日) 感謝祭4日前
感謝祭前になるとスーパー各店で「1度に50ドル以上買うと冷凍七面鳥1羽無料」の売出しをやるので
大きな冷凍ボックスに溢れんばかりに積まれた七面鳥の包みを前に、毎回悩む。
どうせ無料なら、大きい七面鳥の方が得だよな。
でも、小さい七面鳥の方が美味しく焼ける。
さんざん迷って取ってきた七面鳥は9.98ポンド≒4.54kg。今まで焼いた中では1番小さな七面鳥。
それでも、でかい。
感謝祭に丸焼きにして、残った肉を翌日にサンドイッチで食べて、
そのあとが主婦の腕の見せどころ。
蒸したり揚げたり炒めたり、味付けを変え、和洋中と変化を持たせて、
決して「また七面鳥?」と嫌な顔をされないで食べきるのだ。
鶏カレーなんかに紛れ込ませちゃえば簡単だけど、それじゃあつまらない。
あくまでも七面鳥の存在は主張しなきゃあな。
さあ、何作ろう?
11月22日(土) 感謝祭5日前
私は生肉が嫌い。
ステーキ屋で「ウェルダン」って言ってるのにうまく通じず、赤い血の残る肉を供されること数度
今じゃミディアムの肉の美味しさも少しは判るようになったけど
自分で料理するならやっぱり超ウェルダン。
それが肉の味を損なうのはよ〜〜〜〜〜〜く判ってるけど
つい指定温度より10〜30度高い温度で、2〜5割増し長い時間焼いてしまいがち。
その悪癖に打ち克つべく、感謝祭=七面鳥との戦いを前に、今年は生焼けを防ぎ、かつ焼けすぎも防ぐ、究極の秘密兵器を購入した。
…どこでもフツーに売ってる、単なる肉に突き刺して焼く温度計だけど。
これで肉の内部温度を測りながら焼いて、185度になったら出来上がり。
きっと今年は去年よりも一昨年よりもマシなお肉が焼けるだろう。

買ってきた温度計の取扱説明書には「七面鳥は170度が目安」って書いてあるし
本によっては家禽類は160度でOKとも書いてあるのに
山のような参考文献の中、1番高い数字185度を採用してしまうところがやっぱり私。
さらに、当日いざ七面鳥を前にしたら、185度より50度高い内部温度とかを求めちゃったりして。
何のための温度計か判らないや^^
先行き不安。


11月16日(日)
ちょっと読み返してみたら、帰国後の日記、全部食物関連の話^^
ぬいぐるみの「ぬ」の字もありゃしない。
あ゛〜〜ってな感じですな。

今日行ったのは、手芸屋さん。
縫ったり編んだりは苦手なので、手芸用品にはあまり興味はないですが
ずいぶん前に買ったまま放り出してある飾り絵皿をなんとかせねばと思い
皿を立てる金具を探しに行ったわけです。
そしたらそこに、実にかぁいい白熊さんがいまして。
エプロンをつけて、コック帽をかぶって、
コック帽には雪の結晶やらヒイラギやらクリスマス系のアクセサリを付けて、
1匹は小麦粉の缶を、もう1匹は麺棒と美味しそうなマフィンを、
別の1匹はこれまた美味しそうな生姜クッキーの入った籠を抱いて、
ああ可愛い可愛い。
でも、私はその子たちとうまく会話ができなかった。
彼ら、ぬいぐるみじゃなくて、単なる布製の置き物なのかなあ。
飾り物としても可愛いから欲しい、暖炉の上にでも3体並べておきたいけれど
なまじ季節物だけに、1年中飾っておくわけにはいかず、クリスマスを過ぎたら箱に仕舞ってしまうほか無く
でもなまじぬいぐるみの形をしているだけに11ヶ月も箱に閉じ込めておくには忍びず
どう扱っていいのかわからないから、結局、連れ帰ってくることはできなかった。
可愛かったのにな。


今朝、アップルパンケーキに再挑戦しました。
83点の出来。
17点の減点は、あまりにも大量のトッピング用の砂糖に恐れをなして
勝手に半分ほど減らしてしまったら
やはりその分、べとべとネチャネチャの背徳な幸せさが減ってしまったから。
幸せになりたかったら、レシピ通りに1人大匙6杯の砂糖を振らなきゃいけないんだわ。
でも、そんなことしたら、過分なカロリーを摂ってしまったことを後悔しながら1日過ごさなきゃならない。
これは不幸せだ。
砂糖半量の方がリンゴの甘みと香りは生きるように思えるし
自宅で作るなら今日の味でいいのかな…


11月15日(土)
今手元にある料理の本だけだって作るのが追いつかない状態なのに
今日行った量販店の書籍売り場で、さらに1冊買っちゃいました。
「1000 CLASSIC」なる題名の通り、1000のレシピが収録されてる本です。
但し「CLASSIC」の方は、このレシピのどこが「CLASSIC」やねんって感じで
明らかに変なレシピで水増ししてあります。
日本でも、ありますでしょ。
まともな書籍売り場じゃなく、スーパーの外の特設会場でワゴンに積んで売ってるような本。
「○○の××風***」「@@@の変わり揚げ●●ソース」といった、一見あらすてき作ってみたいわ風、
でも実はてんで応用が利かず、しかも美味しくない、役に立たないレシピばかりを満載した本。
あんな感じの本です。
「Beef Teriyaki」だの「Teppanyaki」だの、日本料理と思しき物も幾つか収録されているのですが
その味付けといったら、作ってみずとも一目で分かる胡散臭さ。
ってことは、きっと他の中華やインドやタイや中東系の料理の味付けも勘違いなんだろうなあ。
そこまでバッタ物と分かってて、それでも買ってしまったのは
写真がいっぱいで、眺めていると楽しいから。
ズッキーニのピザの写真を見てイタリアン→ミートソース→ドライカレー→カレー→と連想をつなぎ
よぉし来週はクリームシチューを作ろぉ!と決めたりできる。
1000のレシピで1024頁、厚さが7cmもあると昼寝の枕にもちょうど良いし。
1000もあるレシピの中には、たぶん2つか3つくらいは実際に作って美味しい料理も含まれてるだろうし。
(ちょっと待て、その2つか3つを見つけるためには、997回の大失敗な夕餉を食わにゃならんじゃないか…?)

とりあえずその本から得た着想で、来週はミネストローネを食べたいなと思い、大量のトマトを買ってきました。



11月11日(火)
たっぷりと時間をかけて胡麻をすり、白和えを作る。
なんと甘い、なんとクリーミーな。
ご飯のおかずにするなら砂糖と味醂は半分以下で良さそうだけど
いっそ和え衣の味付けはこのままで
人参や椎茸に換えて南瓜やさつま芋や栗を入れておやつにしたい。
でも、豆腐1丁分の白和えデザートは夫婦2人には多すぎる。
インド人にはこの美味しさはきっと分かって貰えないだろうから
このまま日の目をみないレシピになっちゃうのかなあ。
あ、そっか、半丁で味噌汁作って、残りを白和えにすりゃあいいのか。

帰宅した夫は食卓の白和えを見て「おから?」と言いやがった^^
少々むっとする発言ではあるけれど
おからなんて、ダラスじゃ手に入らないもんな。
白和えより、おからの煮いたのの方がダラスじゃご馳走かも^^
(自家製らしい豆腐を食べさせてくれる中華料理店はあるから
頼めば分けてもらえる…かなあ?)


11月10日(月)
アップルパンケーキ、見事成功するまでは、何が何でも作り続けにゃ気が済まない。
私という人間はそーゆー奴だ。
夜、布団の中で考える。
あのしっとりさは、パンケーキより寧ろクレープ生地に近いかも。
粉はふるわない。ふくらし粉は要らない。
溶かしバターを入れ、生地を少し寝かせる。これでどうだ!
夕食の片付けを終えた後でその配合で再挑戦しようと考えていたら
失敗作を連日食わされるのはご免ということか
善意で解釈するなら彼も早く美味しい自家製アップルパンケーキが食べたいということか
夫がネットで検索かけて、そのパンケーキの再現レシピを探し出してくれた。
お店で食べた味を自分でそっくり再現しようと躍起になる人ってのは、どこの世界にもいるもんだな。
工夫しだいでもっと美味しく・もっと豪華に・あるいはもっとヘルシーにすることはできるけど
敢えてそれをせず、できる限りお店の味に近づくことを目標とする。
日本でいうなら「吉野家の牛丼を自宅で作る」みたいな感じか。
ほぼ完成したレシピがいきなりすんなり入手できてしまい、ちょっと拍子抜けな気分ではあるけれど
飽きてうんざりする前に目標地点に辿り着けたのは有難い。
こうなりゃ折角のFujiを加熱して不味くする必要はない、
週末にグラニースミスを買ってきてゆっくりと再試行だ。

尚ふくらし粉を入れない・ふるわないは正解、溶かしバタ・生地を寝かすは不正解でした。
昨日うまく再現できたと書いたリンゴのどろどろも実は違ったみたい。
ただのブラウンシュガーとシナモンでいいらしい。
焼いてる間にリンゴの汁が滲み出てあの味になるのかな。
あの味…つったって、読んでる人には伝わらないか。
どんな味だか知りたい人は、ダラスにおいで♪
(全米24州にあるチェーン店だから、別にダラスでなくても良いけれど)


11月9日(日)
最近、なんだか無性に料理がしたい。
毎晩の食事はきちんと作った上で、もっともっともっと料理がしたくて堪らない。
日本で新しく買ってきた料理の本が3冊、料理雑誌が2冊、
この新しいレシピを実験してみたくて仕方ない。
さらに、今まで実家に預けっ放しになっていて、今回ようやく運んで来ることができた古い本が4冊。
よく作る品はノートに書き抜いて持って来てあったのだけれど
この4年間で随分と嗜好が変わってしまったので、今ページをめくると試してみたい料理がたくさんある。
でも、時間がない。
仮に掃除やベッドメイキングや庭の手入れの時間を削って台所に立っても
作った料理を食べる人がいない。
夫婦2人で1日6食が限度なんだから。
但し、お菓子の類なら会社に持って行って貰えば捌けてしまうから、ノー・プロブレムなのだ。

昨日の昼は、久々にパンケーキ屋に行った。
夫が頼んだのは「アップルパンケーキ」。
オーブンで焼き上げた、どっしり重くて食べ応え十分のパンケーキ。
2人共これは大層気に入っていて、今まで何度も食べてきたのだけれど
今頃になって、突然に自分で同じ物を焼いてみたくなった。
パンケーキ屋で出てくる、パンケーキと言う名の皿なのだから、きっと生地はパンケーキなんだろう。
でも、天火の温度は、焼き時間は。
上に乗ってるドロドロの正体は、たぶん擦りおろしリンゴにシナモンと砂糖を混ぜたものだろうが
配合比率はてんでわからない。
1日半ぐだぐだ考え続けた挙句
今日の夜、11時を回った頃になってついに我慢できず
泡立て器やら粉ふるいやらを持ち出し、試作を始めてしまった。
中のリンゴは絶対にグラニースミス(酸味の強い青リンゴ、加熱加工に最適)であるべきだけど
今、うちにはFujiしかない。
生食で美味しいFujiを料理に使うのは勿体無いけど、仕方ない。
そもそも粉だって薄力は切らしてる。中力しかないから、お菓子にはあまり向かない。
それを承知で、パンケーキを焼いた。
結果、惨敗。
上のドロドロは結構うまく再現できたのだけど、下の生地が違う。
私のはさっくり、ふんわり、細かな気泡がいっぱい。(中力なのに!)
お店のはもっとしっとり、目がつんでいたはず。
も少し工夫して改良せねば…。
これはこれで不味くはないと思うし
残りは明日、会社の人たちの胃袋におさめてもらおう。
会社の菜食主義者たちが、卵と牛乳OKなタイプの菜食者で良かったな^^
(でも、ゼラチンは駄目なの。気をつけなきゃ)



今日の午後、ショッピングモールに買い物に出かけ
数時間を過ごして駐車場に戻ったら、左の後輪がパンクしていた。
夫がジャッキで車体を持ち上げて、タイヤを外し、ここまではラクラク成功。
でも、ホイールを留めつけてある螺子がかたくてかたくて、非力な夫の手には負えなかった。
仕方がないので修理屋を呼ぶ。
修理屋が来るまで30分強、タイヤを外したままの状態で駐車場に停まっていたら
やがて駐車場内を巡回していた警備の車がすーっと寄ってきて
どうしたんだ、誰がこのタイヤを外したんだ、という。
あいにく夫はモール内に電話をかけに行ってしまっていて不在で、私が対応しなきゃならない状態。
こいつは困った。
外したタイヤは他の車の迷惑にならない位置に置いてあるし、怒られる筋合いはないはずだよなあと考えつつ
パニックな脳みそを叱咤激励し必要な英単語を探し出す。
パンクって英語でもパンクでいいのかな。
私が「どうしたんだ」に対する返答を必死で考えていると
警備員が「オマエのハズバンドがやったのか?」と重ねて聞いてきた。
私がそうだと答えると、「なら、いい」と言って行ってしまった。
ああそうか、悪質な悪戯を心配してくれていたのか。
そういう悪戯がある(可能性がある)とうのは悲しいことだけど
うす暗い夕方、隅の方でひっそり停まっていた小さな車の1台を警備員はちゃんと見てくれていたんだなと思うと
それなりに心強くて、嬉しかったり。

修理屋が来るまでは長く待たされたけど、さすがはプロ、あっという間に予備のタイヤと付け換えてくれて
古いタイヤをくるくる回し、「これだな」と銀色に光る1点を指し示してくれた。
釘。どこで踏み抜いたのか…
タイヤの修理、いくらかかるのかな。ちょっと予定外の散財。
でも、真夏に冷凍食品山ほど買ってさあ帰ろうってタイミングじゃなくて良かったな。
全部融けちゃうもん。
本日今から日本に向けて出発!空港へGo!!ってときでも非常に困ったろう。
不幸中の幸いだった。


11月4日(火)
冷凍庫、中がスカスカ。
今までの冷凍室の2倍の容積があるんだもんな。
その旧冷凍室だってもちろんフツーに使えるんだから
一挙に3倍の物が入るようになったわけで。
空っぽな冷凍庫はとても寂しい。
で、使いもしないミックスベジタブルなんかを買いこみたくなっちゃうんだな、ついつい。
体調が悪かったり忙しかったりで料理できなかった場合のために冷凍ピザ。
デザートが欲しくて、でも果物さえも切らしちゃってるような日のために冷凍ケーキ。
夜中にお腹が減ってたまらなくなったときのために冷凍ワッフル。
天気が悪くて外出したくない休日の朝のために冷凍マフィン生地。
冷凍ジュースも買って置いたら便利だ。
夫が熱を出して寝込んで週末の生鮮食品買い出しに行けないような場面では
蓄えておいた冷凍ニンジンや冷凍インゲンが大いに役立つだろう。
そうやって本来ならば要らないはずの物で冷凍庫をいっぱいにして
数ヵ月後には「古くなる。はやく食べちゃわなきゃ!!」と
食べたくもない冷凍クッキーを毎週のように焼くはめになったりして
大きな冷凍庫ってのも考え物だな。


そう、夫が熱を出して寝込んでしまったときに何が困るって
運転手がいない=スーパーに買い物に行けなくなることだ。
うちから一番近いスーパーまでは、片道約1.4マイル≒2.24kmある。
この位は、夏の昼間でさえなければ歩ける。
でもこの店は小さくて品揃えが悪い。
では2番目に近いスーパーはというと片道3.6マイル≒5.76km。
歩くだけなら往復だって歩けるけれど
牛乳1ガロン≒3.8リットルをぶらさげて1時間半も歩くってのは遠慮したい。
重いのもさることながら、牛乳が温まってしまうのは有難くないぞ。
というわけで
冷凍庫とならび、今月はもう1つ比較的大きめの買い物をした。
自転車だ。
通販で買って、今日、届いた。
今回のは、漕いでも漕いでも前進しない不毛な室内用じゃないぞ。
風を切ってちゃんと移動できる本物の折り畳み式自転車だ。
これがあれば、私1人で買い物に行けるようになる。
仮に夫が体調を崩していても、自力で生のトマトや生のセロリを買えるから
冷凍ニンジンや冷凍インゲンに頼らずに済む。
嬉しいな、嬉しいな。
新しい自転車の名前は「スーパー下駄号」。
自動車がスーパー草履号だからね。
下駄=ゲーターの名にふさわしく、車体はきれいな緑色。
別に意識してワニ色を選んだわけじゃなく、それしかなかったからだけど。
折り畳みを買ったのだって、車に積んで旅先に持って行こうなんて予定があるわけじゃなく
アメリカの普通の自転車は小柄で短足な日本女性には乗りにくい、
安全に乗れるのは折り畳みだけだったからってだけで。
でも、サイクリングコースのある大きな公園に持って行けるのは楽しいかも。
今週末は楽しく自転車こぎ♪
(おっと、その前に冷凍食品買い出しだな)


11月3日(月)
冷凍庫が無事に届いたので、夕食後、早速アイスクリームを買いに行くことにして
そのために、まずは昼のうちに庫内の掃除を済ませておかねば。
棚板や引き出しなど外せる部品は外して洗い、外せないところは拭き掃除、
でもその前に!
配達のお兄ちゃん2人が土足で歩いた床に掃除機かけて、タイル部分は雑巾で拭く。
何よりこれが最優先。
こういうときは、ここが日本じゃないことを嘆かずにいられない。
今日が雨降りじゃなくて良かったな。
濡れた泥靴で家に入られると本当に泣きたくなるもん。

うちは新築物件を買ったから、絨毯も当然新品だった。
工事の人や家具家電の配達の人には土足で踏み込まれちゃったけれど
そのあとは念入りに念入りに掃除して、普段は素足で暮らしている。
絨毯の上に直接座り、寝転がる。
アパートの中古絨毯ではできなかった幸せだ。
でも、「うちは土足厳禁だから絨毯はキレイなの♪」というのは
実はわしら日本人の思い込みであるらしい。
靴底から落ちた土の汚れは掃除機で吸えるけれど
足の裏から出た皮脂や汗は絨毯に染み付いて落ちない。
だから、素足で歩いた床よりも、泥靴で歩いた床の方が清潔なんだそうだ。
う〜ん、確かに、なあ。
「前住人が泥靴で歩いた絨毯」と「前住人が水虫の足で歩いた絨毯」だったら
泥靴絨毯の方がマシかもしれない^^


11月2日(日)
ふっふっふ。
懸案の冷凍庫、ついに買っちゃいました。
昨日行った中華スーパーで夫が鯖の半身の冷凍を欲しがったのが直接のきっかけ。
鯖は缶詰の水煮を味噌煮や梅酒煮に改造して頻繁に食べているのだけど
塩焼きや竜田揚げにはできないから、2人ともちょっち欲求不満なのだ。
冷凍の鯖があれば、作れる料理の種類は増える。
でも、今の冷凍庫には鯖を入れておく余地は無い。
だったら、冷凍庫を買っちゃおう!てわけだ。
新しい冷凍庫の容量は13.7cu.ft(立方フィート)≒388リットル。
日本で使ってた冷凍冷蔵庫全体の容量、330リットルより大きい。
でも、日本じゃまとめ買いした1か月分の納豆や10袋の油揚げを冷凍しておく必要なんか無かったもんね。
スキヤキビーフ(牛薄切り)とスキヤキポーク(豚薄切り)を1kgずつ買って小分け保存する必要もなけりゃ
半ガロン(≒1.9リットル)のアイスクリームを1個買うともう1個無料で貰えるなんてこともなかったから
冷凍庫なんて、氷とあんまんと1年分の柚子の皮が入ればそれで良かったんだ。
ああ…あんまん。
明日、冷凍庫が配達されて、無事に稼動することが確認できたら
来週末は中華スーパーに冷凍食品買出しに行くぞ。
あんまん・肉まんも絶対に買うぞ。日本製のスイスロールの冷凍だって買っちゃうんだもんね♪

ちなみに今すでに使っている冷蔵庫の冷凍室が約159リットル、冷蔵室が365リットル。
週に1度のまとめ買いを済ませた直後の冷蔵庫はかなり手狭で、本当はこちらも買い増ししたい。
でも、広くなった冷凍庫に長期保存の乾物類を移住させれば、冷蔵庫も少しスッキリしてくれるだろう。
冷蔵庫は、もう少し我慢。
(冷凍の鯵の開きを焼くためのバーベキュー・ピットを買うほうが先決)


11月1日(土)
今日のかぼちゃご飯は、特に上出来だったと思う。
でも、派手に売れ残った。

私は決して料理上手ではないけれど(←含・謙遜)
一応かつては包丁を握って鍋を掻き回すことを職業としていたわけで
その前に2年間通った学校では嫌になるくらいの調理実習もしたわけで
だから同年齢の標準的な主婦と比べたら、少しは(←含・謙遜)できる方だと思っている。
くだらないけど、変なプライドがある。
他人に手料理を振舞って不人気だと、顔じゃ笑っていても心はやっぱり傷つく。
但し、その相手が同じ日本人ならば、だ。
インド人・パキスタン人が私の料理を気に入ってくれなくても
あ〜、やっぱり味覚が違うのね〜、外人にはこの味は分からないのね〜、と思えばいい。
私の料理が下手なわけじゃないのさ^^
でも、せっかくの料理なんだもん、食べて貰えた方が嬉しいのは当然のこと。
印パ菜食主義者パーティーの傾向と対策は真剣に考える。
外国人、一般にタイ米のようなパラパラのインディカ種の方が好きだという。
ジャポニカ種の粘った米は苦手という。
だったら糯米はなおさら無理だったか。
でも、モチモチの水無月は食べて貰えたもんなあ。
ううん、何が悪かったか、さっぱりわからんぞ!!


パーティーでは、昨日の今日で、ハロウィンのこともあれこれ話題になった。
(自力で聴き取ったのはごく一部、、残りは夫に要旨を通訳してもらった)
パーティー主催者の家には、たったの3人しかトリック・オア・トリートが来なかったそうだ。
大量の棒付きキャンディとラムネ菓子がボウルに残っていた。
これは悲しい。
うちと同じ分譲地に住む同僚の家には、63人来たという。
徒歩10分ほどしか離れていないのに、随分と差が出るものだ。
近所づきあいの有無、玄関先や窓辺の飾り付けの度合いなどで変わるんだろうな。
今日、電気で光るプラスチックの南瓜提灯を半額処分で買ったので
来年はこれを点灯しておけば、少しは客が増えるかも。
(でも、来年のハロウィンは日曜だ。去年や今年とは少し条件が違っちゃうな)

昨日書いた、最年少・推定1歳のお客様のこと。
後で夫に聞いたら、彼女の南瓜バケツには、まだ1つもお菓子が入っていなかったらしい。
私たちがあげたチョコレートが昨日最初の収穫になったわけだ。
で、たぶん昨日は彼女の人生で初めてのトリック・オア・トリートだったのだと思うから
つまり、私たちのチョコが、彼女の人生最初のハロウィン菓子だったことになる。
これは、愉快じゃないか?嬉しいじゃないか??
あの子のこれからの人生が、素敵なベタベタに囲まれた幸せなものであってくれるように祈る。
もっとも、昨日のテレビニュースによれば
ご近所を一周し終えた子供のバケツの中には、平均して5435Kcalの菓子が入っているのだそうだから
あんまり無茶な食べ方はしないでね、とも祈る。


10

10月31日(金) ハロウィン
本日の小さなお客様(一部、小さくないお客様も含む)、34人。
玄関扉に紙張って鉛筆ぶらさげて記録をとったから間違いない。
142個のミニチョコを1人あたり3つずつ渡し
(あまりに小さなお客様には2個だけ。ほら私、一応は栄養士だし^^)
残りが32個。
計算が合わないのは、渡しながら夫が自分もつまみ食いしたから。(私は自粛)
集団で来た子供を一気にさばいてるときにはきちんと数えている余裕がないので
運良く4つ貰えちゃった子もいたはずだし。
とにかく34人。
去年の今日の日記にも「30人くらいが来たのかな?」なんて書いてあるし
きっと来年も、この程度の人数分を用意しておけば大丈夫なのだろう。
極端に寒かったり雨だったりしたら売れ行きが落ちるかもしれないけど。

34人の中で、最年少はたぶん1歳児。
ようやく1人でヨタヨタと歩けるようになったくらいな感じの子。
お姫様のドレスを着せられ、南瓜の形の菓子収集用バケツを持たされ
でも本人はまだハロウィンをまったく理解していない様子。
付き添いのお父さんが「Trick or Treat!」と言い、子供にも言わせようとしてるんだけど
…言わない(言えない?)
夫がチョコレートを差し出しても、怯えてしまって5メートル以上近づいてこない。
仕方ないから夫の方から歩み寄って行ったら、お父さんの後ろに隠れちゃった^^
玄関まで来たのはお父さんと子供だけだったけど、家の前の道にはジジババらしき人たちの姿もあり
小さな子供の記念すべき初めてのハロウィンを家族総出で見守る様子が
馬鹿馬鹿しくて微笑ましくて素敵でした。

一方、最年長は高校生くらいの3人組。
1人はゴミ袋、1人は普通の通学かばん、1人はバイクのヘルメットを差し出して「Trick or Treat!」
…自分より大きな「子供」にお菓子をやるのって、何だか変な気分。
できればチョコは身長156cm以下限定!と言いたいぞ。

んなわけで、今年のハロウィンはいたずらされることもなく無事終了。
明日、もしもスーパーでプラスチック製の南瓜提灯が安くなっていたら、来年以降用に2〜3個買ってこよっと。


10月30日(木)
明日の夜は、たぶん落ち着いて座って食事はできないはず。
お箸を持ったら「ピンポ〜ン」
チョコを渡して食卓に戻り、座りかけたら「Trick or Treat!」
もいちどチョコを渡して席に戻り、お肉を咥えかけた途端に「ドンドンッ、ドンドンドンッ」
ばたばたしてたら汁物なんかひっくり返して厄介なことになりそうだし
せっかく熱々のグラタンなんか作ったって子供の相手しているうちに冷めちゃうし
少なくとも、子供達が来る時間帯に揚げ物や炒め物をしているわけにはいかないよな。
…お握りとか、楊枝を刺した肉団子とか、
立ったまま、玄関まで歩きながらでも食べられるような物を
あらかじめ作っちゃっておくのがきっと正解。
本当は、子供達が来る時間より前に食事を済ませちゃって
私自身がお菓子を貰いに行きたいんだけどね。
ハロウィンの衣装をつけてお面をかぶっちゃえば、年はバレないからOKかな?
10月29日(水)
今週末、また夫の同僚宅に手料理をぶらさげて行かねばならない。
持参する料理は、失敗なく確実に作れて冷めても美味しい料理が好ましい。
希望としては日本料理で、でも外国人(インド人、パキスタン人、他)の舌に合う料理。
もしも彼らに受け入れてもらえずに大量に残ってしまったら、自分たち2人で食べてしまえる料理。
できるなら菜食主義者たちにも食べてもらいたいから、鰹節や煮干のだしは使いたくない。
長ねぎや牛蒡のような日本の野菜は日によっては手に入らないし
木の芽だの茗荷だの柚子だのは絶望的に手に入らない。
こんな制約の中で、年に4〜5回は持ち寄りパーティーに行かねばならないのだから
頭が痛いなんて物じゃない。

でも、今回は早々に方針が決まったのでラクだった。
中心となる素材は、Japanese Kabocha(=日本でいう「西洋カボチャ」)。
去年あたりから普通のスーパーで普通に売られるようになって
日本で買うより高いけど、質は日本の物よりはるかに良い。
水っぽかったり筋っぽかったりのハズレ南瓜に当たったことがまだ1度もないもんね。
美味しい美味しい日本の南瓜、懐かしい故国の味、
我が家ではせっせと買ってきちゃあ煮たり焼いたり蒸したり揚げたり、南瓜三昧な日々なのだけど
アメリカ人たちがこの南瓜を買っている姿はあまり見かけない。
売れ行きが悪ければ、そのうちスーパーでは入荷しなくなるだろう。
それは私たち夫婦にとって、多大なる損失である。
なのでダラスに住む1人でも多くの非日本人に日本の南瓜の美味しさを教えてやり
スーパーの南瓜がじゃんじゃん売れるようにしたいというのが私たち夫婦の願望なのだ。
南瓜の布教というその野望の実現のために、このパーティーは絶好の機会である。
当初はイトコ煮をするつもりだった。
が、ちょっと汚らしい感じであまり見栄えがしないのが気にかかる。
どんなに美味しく煮えていたって、まず最初の一切を皿に取ってもらえなければ話にならないのだから
見た目は非常に重要だ。
そしたら南瓜と小豆を別々に甘く煮て盛り合わせた方が綺麗じゃないか、
だったらデザートになるから、シナモン風味の南瓜にバニラアイス添えでもいいんじゃないかとか、
でもそれじゃ日本の南瓜の味を伝えることにならない、
甘味なら伝統的に正しく南瓜の羊羹かキントン、茶巾絞りにすべきだとか、
夫婦で熱い議論を交わした結果、出た結論は甘味を離れて「南瓜の炊き込みご飯」。
半分くらい糯米を混ぜた寧ろおこわに近いご飯に素揚げした南瓜をごろんごろんと大量に炊き込む。
夫の大好物だ。
難点はきっと幾鍋も並ぶであろうカレーとの相性が???なところだけれど、ま、なんとかなるべえよ。
ご飯の上には彩りに南瓜の種を散らすつもりで、今日、解体した南瓜の種を洗って干した。
うまく炒れればそれで良し、もし失敗したら、中華スーパーで炒った種を買ってきてしまおう。
(でも、南瓜の種を割って中身を出すのってどうやるんだ?
割ってその場で自分で食べるときは前歯でパリンだけれど
よそ様に食べてもらうのに、そういうわけにはいくまいよ)


10月28日(火)
中華スーパーで買ってきた、中国製の韓国風即席ラーメン。
お昼に食べようと思ったら、作り方が中国語でしか書いてなかった。
が、へったくそな挿絵つきなので大方の見当はつく。
それに、なんてったって漢字だから、知らない英単語よりは意味の推理もしやすい。
これはたぶん「丼に麺と調味料を入れ、沸騰した湯を注いで3分したら食え」だと読解し
その通りにやってみる。
例え失敗しても爆発はしないしね。
…できあがった麺は、冷めてぬるくてまずかった。
よく絵を見れば、何か蓋のような物が描いてある。
蓋をして保温に努めるべきだったのだなきっと。
4種類の味を1袋ずつ買ってきたから、残りあと3袋。
こいつらは蓋をして作ろう。
10月27日(月)
日本へ行く前からずっと懸案事項となっていたナツメグ挽きを、一昨日、ついに買った。
しまい場所が決まるまでは暫定的に食卓に出しておくことにしたので、いやでも目に付く。
ので、今日は1日、口に入れるもの何にでもかんにでも、片っ端からナツメグをかけてみていた。
お昼はオートミール・プディングにナツメグ。
「電子レンジで約1分」の即席オートミールに牛乳と卵とバニラを混ぜて
砂糖を入れたくなるのをぐっとこらえ、かわりに干し葡萄をぱらぱら散らして
オーブントースターで焼き上げたところにナツメグをガリガリ。
これは美味だ。
牛乳を少し入れただけのただのネスカフェも、ナツメグひとふりで味が変わる。
でも、カップの底にナツメグの滓がたまるのがちょっと汚らしいな。
牛乳入りコーヒーには合ったナツメグなのに、牛乳入り紅茶にはいまいち馴染まない。
更に多種類・大量のスパイスと砂糖を入れれば、そーいう飲み物としていけそうだけど。
ウィンナソーセージにも馴染まないのは予想通り^^
いくら片っ端からと言っても、さすがに米飯にかける気にはならなかった。

せっかくナツメグ挽きを手に入れたのだから、早くハンバーグを作りたいな。
でも、ハンバーグは2〜3倍量を作って冷凍しておく慣わしなのに
今、うちの冷凍庫にはハンバーグの入る隙などありゃしない。
2人×3食分も凍っているチリを食べ終えるのが早いか
1年も前から懸案事項な小型冷凍庫を買うのが早いか
そいともナツメグに飽きるのが早いか。
家中にナツメグの香りが漂う本日でした。


10月26日(日)
大寒波。
つったって、「半袖じゃ外に出たく無い」程度の寒さなのだけど
夜は中華スーパーの建物の中にある韓国系安食堂でキムチチゲ。
たっぷり温まって幸せ。
チゲの中に木綿豆腐が入ってたのも嬉しかった。
いつも食べてるパックの豆腐、「Sylken Style」しかないんだもん。

その韓国食堂の入っている中華スーパーには、昨日も行った。
日本物の入ってる冷蔵棚にチリメンジャコがあったので買った。
…買ったつもりだったのに
家に着いて袋を開けてみたら、入ってなかった。
レシートにもジャコの値段は打たれてなかったから、レジに忘れてきたわけじゃなさそうだ。
金銭的にはまったく損してないのだけど、とても口惜しいぞ。
しらす干しはいつでもどこでも冷凍で売ってるけど、ジャコは比較的珍しい。
あの店でだって、いつでも扱ってるって訳じゃないのだ。
今回買い損ねたら、次はいつ手に入るか…。
どこで無くしたのか、自分の行動を必死で振り返る。
ジャコの袋を手に取ったのは確かだ。
そのあと、その袋を右手の3本指で握ったまま
同じ冷蔵棚の上の段に入っている蓮根の水煮と筍の水煮をかき回した。
その途中でうっかりジャコを手放し、そのまま忘れてきてしまったんじゃないか。
で、今日、キムチチゲを食べた後、もう1度そのスーパーに入ってみた。
どんぴしゃり。冷蔵棚の筍と蓮根の段に、ジャコの袋が1つ鎮座していた。
てことは、昨日から約28時間、この店では棚の整理をしてない訳だ?
日本じゃちょっち考えられないよな、と思いながら
そのジャコを今日こそはしっかり買って帰ってきた。
そのうち、弁当にジャコとねぎの玉子焼きを入れてやろ。
(↑西原理恵子を読むと、無性に食いたくなる食品の1つ。)
今週は3軒寄った中華スーパーどこにも長葱がなかったから、チャイブで代用だけど。
色は寧ろ綺麗でいいかも。)


10月25日(土)
夫と2人、ハロウィン用チョコレートの試食会。
どう頑張っても結構な量のチョコが残ってしまうだろうし
だったら、美味しいのを手元に残したいもんね。
これはわしら日本人の口には馴染まんぞ、というのがもしあれば
それは真っ先に処分してしまいたいし。
んにゃ、口寂しいときに無意識にポイポイと口に放り込んでしまう危険を回避するためには
むしろ一番美味しくないのを残すべきなのか。
どっちにしても、まずは食べてみなけりゃ話にならない。
5種類のチョコバーのうち1つはお馴染み「スニッカーズ」だから除外して
あとの4種類各1個ずつを包丁で半分に切って
ひとかけらずつ、お味見したわけだ。
…結果、どれも同じに甘いだけ^^
どれが残っても大差はないや。
どれか1種類だけが残らないよう、できる限り均等に配ることだけ心がけよう。
10月24日(金)
今回、日本から担いで帰ってきた荷物の1つに「擂り鉢」がある。
ダラスに来て4年半、私の台所には悲しいことに擂り鉢が無かったのだ。
中華系のスーパーには「ゴマ和えの素」も売ってるけど、そーゆーのは大嫌いなので
ゴマ和えが食べたいときは、切りゴマやピーナツバターで代用してごまかしてきた。
今日、4年半ぶりに自家製ゴマ和えを作った。
ゴマを炒ること自体が本当に久しぶりで、加減が分からずにちょっと焦がしちゃったけど
それでも本物のゴマ和えは美味しかった。
幸せ。
次は白和えに挑戦したいけど、はてな、ダラスの豆腐でうまくいくだろうか。
だめでもともと。やるだけやってみるぞ。

アメリカで擂り鉢を使って、もう1つ幸せなこと。
なんたって、洗うのがラク。
擂り鉢の溝に詰まったゴマを、タワシでこすり、爪楊枝の先で引っ掻き
それでも3日くらいたってふと見るとボツボツとカビが出ちゃってたりしたものだったけど
機械で洗って高温で乾かすと、綺麗さっぱりなんだな。
日本にいたときより、擂り鉢の出番が増えそう。


10月23日(木)
最近、夫が会社に弁当を持っていくようになった。
いつも連れ立って昼を食べに出ていた同僚の弟さんが失業してしまったからだ。
失業して無収入になった弟は車のローンが払えなくなり
仕方がないので兄(=夫の同僚)がそれを肩代わりすることになり
その分財布が苦しくなった同僚氏は、少しでも倹約しようと弁当を持参するようになり
今まで社内で外食組は彼と夫だけだったので
夫と一緒に安食堂に行ってくれる人はもう誰もいないようになり
1人でハンバーガーを食べるのは寂しいし美味しくないから
自分も皆と同じに弁当が欲しいと言い出したわけだ。

中途半端に食品衛生学なんぞを学んでしまった結果として
私は弁当が恐くて恐くて仕方ない。
弁当箱の中でブドウ球菌やらサルモネラ菌やらが大運動会を繰り広げている様子が
目に浮かんでしまうんである。
外食による栄養の偏りや経済上の都合より、食中毒の方が恐い私なのだ。
でも、夫の会社には弁当を入れておける冷蔵庫と
弁当を温めるための電子レンジがあるという。
だったら問題は全て解決してしまうわけだ。
(中途半端にしか食品衛生学を学んでないので、冷蔵庫と電子レンジを過信してる私なのだ^^)

実のところ、冷蔵庫と電子レンジの存在は前から知っていた。
おやつに電子レンジ用のポップコーンを持って行ったことも
冷蔵・冷凍が必要な菓子を持って行ったこともこれまで何度もあったのだから。
でも、弁当のための早起きをしたくない私は、冷蔵庫の存在に気付かないふりをしていたのである。
なのに、こんな形で弁当を用意せざるをえなくなるとはなあ…
こうなったら意地だ。
そのうち2時間くらい早起きして、たっぷしと時間をかけて
「薄焼き卵に海苔で目鼻を描き、プチトマトのホッペをつけたピカチュー弁当」なんかを作ってやろう。
夫、嫌がるだろうなあ♪
もう少し早く同僚氏の弟さんが失業してくれてたら
日本で「幼稚園児のお弁当」の本をたくさん買い込んで来たのにな。残念!!


10月22日(水)
日本から持ち帰った荷物の始末やら、日本から持ち帰った漫画を読むことやら、
日本で蓄えてきたアブラミを落とすための運動やらで日々忙しく
ネットに充てる時間が極端に減ってる今日このごろ。
我が家にホームステイ中のトリスさんちのKevin君にも留学記録をつけさせてあげたいし
リダだって米蔵だって日本旅行の報告をしたがってるのに…
格好の日記ネタなのに、書かずに(書けずに)過ぎてしまったこともたくさんあるし
少し頑張って、少し過去の話も含め、ぼつぼつ書いてみようかな。
(日記の更新がない!という苦情も、日本で会った幾人かの方から頂いたしね^^

もうすぐハロウィン。
とりあえず、一口サイズのチョコバー5種類の詰め合わせお徳用大袋、1247.5g入りを買ってきた。
今年の3月、テロ脅威レベルが非常に高かった頃に非常用備蓄食糧として買い置いた
これまた一口サイズのスニッカーズ368.6gも手付かずで残ってるし
昨年と同じくらいの子供たちに同じくらいの量のチョコを配ると、かなり残るな。
一口チョコというのは恐ろしい物で、手近にあるとついつい口に放り込んでしまうから
できるだけ残らないよう、少し気前良くばら撒いてしまおう。
よその子供の肥満や虫歯なんか、わしゃ気にしないもんね。


最古(2000年11〜12月)//2003年7〜9月//2004年1〜3月//最新(2014年)の日刊つん太へ