日刊つん太 2005年7〜9月(代理執筆・由里)

最古(2000年11〜12月)//2005年4〜6月//2005年10〜12月//最新(2014年)の日刊つん太へ
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9月30日(金)
芋栗南京祭り2日目、栗饅頭。
美味しいです。本当に美味しいです。
日本に生まれ育って良かったなと、オノレの幸せを噛み締める。
夫が同じ日本人味覚なのもまた幸せ。
あ、奴がこーいう物を受け入れない欧米味蕾の持ち主だったら
美味しい和菓子を独り占めできて幸せ…だったかな?
でもそれじゃ和菓子を作る機会は減っちゃうし
とりあえず日本人で良かったことにしておこう。
来週は栗のマドレーヌと栗羊羹。


9月29日(木)
そろそろ、秋。
秋刀魚は無いけど、柿や梨にも恵まれないけど、
芋栗南京ならばそれなりの品が手に入る。
なので食欲の秋、和菓子の秋は忙しい。
今日は南瓜の金鍔。
去年の芋金鍔より上手く焼けたから幸せ。
私の料理の腕が上がったからでなく
テフロンの卵焼きパンを買ったからなのが情け無いけども。
これに気を良くして、小豆金鍔と栗金鍔、芋金鍔と一通り焼いちゃう計画。
3つの味の餡をひっつけて「3色金鍔」にしてもいいな。
1個で3倍美味しい豪華金鍔になるか、中途半端なハッチポッチ金鍔になるか
やってみてのお楽しみ。
9月28日(水)
半年に一度の歯科検診。
なんてこったい、また小穴があいちまってたぜぃ。
半年前にはまだ無かった、ごくごく初期の虫歯だから
ちょっと削るだけ、1度で済むみたいだけれど
この半年、かなり真面目に歯磨きしてたのに、なんでこーなるのかなあ…ぶつぶつ。
9月27日(火)
去年失敗した黄身時雨、今年も失敗。
去年と同じく、卵の黄身が優しくふぅわり香って味は極上、
でも黄身時雨特有のほろほろ感が全然ないの。
表面に3本くらい走らなきゃいけないはずのヒビが1本もできない。
分ってる分かってる、たぶん生地が柔らかすぎるんだ。
しっとりしすぎてるから駄目なんだ。
ほんじゃ、無理矢理水分を飛ばしてれば良いわけだと考えて
失敗作の黄身時雨を電子レンジで加熱してみた。
作戦成功、十数秒で実に綺麗にひび割れた。バンザイ♪
…でも、電子レンジは、皮だけでなく中の漉し餡の水分も奪ってしまった。
餡がボソボソで不味いよこれ。しくしく。
来年こそは、来年こそは、美味しい黄身時雨を作るぞ。
9月26日(月)
夏の旅行中、とあるスーパーマーケット内の軽食部でコーヒーを頼んだ。
ところが生憎、ドリップコーヒーはちょうど品切れ中。
普通なら「今、新しいのを淹れてやるから待て」ということになるのだろうが
私達が旅行者なのは一目瞭然、先を急ぐ気持ちも察してくれたらしい。
この方が早く出来るから、とエスプレッソを作ってくれた。
ダブルショットをお湯で割って、牛乳を加えて。
これが、滅茶苦茶に美味しかったのだ。
今までの人生で飲んできた大量のコーヒーの中で最高の味だったかも。
で、簡単なきっかけで突然「はまる」体質の私のこと、
今回も当然の成り行き、見事、エスプレッソに嵌った。
先週末に数軒の店を下見して
昨日はもう、ピカピカのエスプレッソマシンを購入してしまった。
なんと目出度く、多言語による取扱説明書には日本語表示もあったので
夫に頼らずとも自力で試運転ができる。
先週焼いたビスコッチをエスプレッソに浸して食べたらきっと美味いぞ。
楽しみで楽しみでたまらない。
(でも、使う前には洗わにゃならんのね、
それがメンドーでユーウツなの…)
9月25日(日)
結局、リタは来なかった。
私の知る限り、ダラスの降水はゼロ。
鳥達は強風に流されて真っ直ぐに飛べず戸惑った顔をしてたけど
人間はやや苦労しつつもちゃんと歩けたし
心配だった庭のグレープフルーツも無事に持ちこたえて
そしてリタは衰えながら彼方遠くに行ってしまったから
たぶん、もう被害は出ないだろう。
まずは、めでたい。
心配してくてた方、どうもありがとう。
9月24日(土)
手芸屋さんの5割引券が手に入った。
4割引券なら使いきれない頻度で郵便受けに投げ込まれるけど
5割引はかなり貴重だ。
前々から狙っていた50個組の動物クッキー型を思い切って購入した。
税込み4ドル85セントで幸せになれちゃう安上がりな私。

50もの型があっても、実は、本当に使えそうなのはゴリラや亀など4、5個だけだ。
熊、兎、犬、猫と言った基本的な型は個別で買って既に持っているし
芋虫や蛇のクッキーなんて焼くとは思えないし。
夫と2人でいくら考えても何の形か分らぬ奇怪な型が1個、
これも生涯使わないだろう。
46個の無駄な型。
これがピカピカの銅や真鍮の抜き型だったりするならば
例え使わなくても壁にかけて飾っておくだけで素敵な装飾だろうけど
下品な紫と緑と橙色のプラスチックの型じゃどうしようもない。
さらに言うなら、その僅か4個の使えそうな型だって…所詮はプラスチック。
切れ味は物凄く悪いだろうなと予測がつく。
安物買いのなんとやら、という言葉が脳裏をよぎるけれど
でもいいの、欲しかったんだもんっ!
次の5割引券では、今度は同じく絶対に使えなさそうな英数字50個組を買うぞ♪


9月23日(金)
夏、土用の丑を前に、鰻の蒲焼の冷凍を2串買った。
夫と私と1串ずつのつもりだったのだけど
袋を開けてみたらば中身は思ったよりはるかに大きくて
1串を夫と分けあって食べて、それで十分に足りてしまったのだった。
もう1串は、いっそこのまま来年の夏まで取っておこうかとも思ったけれど
中途半端に長く、厚みがあり、冷凍庫の中で結構邪魔になっていたので
観念して今日、1/2串だけ解凍してしまった。
作ったのは「う巻き」。鰻を芯にした卵焼きね。
我ながら、綺麗に焼けたと思うぞ。
取っておきの(取って置き過ぎて風味の飛んだ)粉山椒もぱらぱら振って
なかなか満足な出来映え♪
なのに…食卓についた夫の顔は、あまり浮かない。
法蓮草の浸しや胡瓜の酢の物や茄子の胡麻和えはちゃんと食べるのに
肝心のう巻きにはあまり箸をつけてくれない。
味付けが好みに合わなかったのかな??
(夫にう巻きを食べさせるのは今回が初めて。)
私にとっては美味しく出来たう巻きだから、夫が残すなら私が貰う。
不都合はないさ。
でも、やっぱり少し寂しいな。私も浮かぬ顔になる。
それを見た夫は慌てて言い訳、「いや、う巻きって、ビンボの記憶があって」

「学生時代、鰻屋に行って、でも高くて鰻重も鰻丼も食べられなくて、
一番安い鰻料理がう巻きだったからそれ食って、
う巻きって、だから、ものがなしい思い出で」
知るかよそんなこと!!!
残り1/2串は、「豆腐と穴子の重ね蒸し」の応用で食べようと思ってたけど
まさか、それには哀しい歴史を持ってないよね?
それとも大人しく鰻丼にした方がいいのかなあ?
9月22日(木)
リタが来る、リタが来る。
進路は当初の予定よりも東に曲がったようで
私達にとって最悪の「ダラス直撃」は免れそうだ。
陸に上がって少しは力も衰えるだろうし
たぶん、それほど甚大な被害をもたらしはしないはず。
…自然災害としては、ね。
問題は人災部分だ。
それでなくともダラス人は台風なんて物に全く馴染みがないのに
カトリーナ被災地の映像がまだ記憶に新しい
…てか、まだ過去の「記憶」になってない今、
かなりパニックな状態になっちゃってる人が多いんじゃないか。
台風が来る、ということに過敏に反応して
水や食料を必要以上に買い漁ってスーパーの棚を空にしちゃってないだろうか。
水は買い置きが十分にあるから、仮に今週買い損ねても実害は無いけど
生鮮食品が手に入らないと困るなあ。
リタが本格的に接近する前に、最低限の野菜だけでも確保しておくべきかな?
と、結局私もパニックな集団の一部になっちゃうわけで^^
ここは冷静に、冷静に。
9月21日(水)
暑さ寒さも彼岸まで、というけれど
ダラスの気温はまだ100度(≒37.8℃)超。
明日は、「9月22日」の最高記録を塗り替える高温になるらしい。
今年は8月が妙に涼しかったので
棒棒鶏だの冷やし中華だのと言った「夏献立」を満喫しきれていない。
ので、この暑さは結構嬉しい。
明日は鶏とセロリの和え物にしよーっと♪
9月20日(火)
夫が今の会社に転職し、明日で10年。
転職→ダラス出張→そのままダラス赴任→
そのまま米国本社に転籍→成り行きで米国永住権獲得、と
思えば激動、七転八倒の10年だった。
でも、楽しかったさ。
前の会社にあのまま居続けるよりは、ずっと幸せな現在を持てたと思うし
取り敢えずは勤続10年オメデトウ。ゴクロウサマ。コレカラモドンドンカセイデネ。

勤続5年は記念の時計を貰えたけど、10年目は何も出ないらしい。
次のご褒美は25年目なんだって。
やる気、削がれるなあ^^


9月19日(月)
今年は1個も実が付かない、待っても待っても実が付かない、
もうすっかり諦めていた庭のいちじくに
ようやく小さな小さな実がついた。
何で今更、と思うけど
それでもやっぱり嬉しいぞ。
去年は9月の初めに収穫したし
お店で売ってるフツーのいちじくは7〜8月が盛りのはずだ。
こんなに涼しくなっちゃってから付いた実がちゃんと育つかどうかは不安だけれど
余り期待せずに期待していよう。
9月18日(日)
旅行中、2泊目の朝食を食べに入ったパン屋さんがなかなか良かった。
私は店の看板商品「OSMブレッド」を使ったフレンチトースト。
OSMてのは、Oats(烏麦)、Sunflower(向日葵の種)、Millet(粟・黍)のことらしい。
そいつを小麦と合わせ焼いたのがOSMブレッドだ。
粟のプツプツ感が面白く、とても美味しいパンだった。
夫も苺とクリームチーズクロワッサンがお気に召した様子、
なので帰りがけにハムのクロワッサンとチョコクロワッサンを買い
その日の昼の弁当にした。
翌朝もその店でOSMパンケーキを食べ、昼のクロワッサンを買い、
更に翌朝用のマフィンまで買いこんだのだった。
(そのパン屋さんのある町とはその日でお別れだったからね)
袋売りの「OSM粉」も欲しかったけど
移動中、炎天下の車の荷台に積みっぱなしになるのが嫌で泣く泣く断念。
そのかわり、袋の中身をじーーーーーっと観察して
小麦と3種の雑穀との配合比を目に焼き付けてきた。

ダラスに戻ってた翌日、私が向日葵と粟を買い込んだのは勿論のこと。
そして今日、待ちに待った初の週末。
卵を溶いて、牛乳を加え、
昨日のうちに配合しておいた特製OSM粉を混ぜ込み
あとはフライパンで焼くだけ!!というときに。
ときに(泣)
手が滑ったわけじゃない、何が原因かさっぱり分らない、
OSMパンケーキ生地を入れた硝子の捏ね鉢は床に落ちた。
分厚い硝子は無残に砕け散り、タイルの上に生地が流れ、
茫然自失のワタクシ。
卵も牛乳も各種雑穀も余分はあるけど
何だか気力が無くなっちゃったよ、ぐすん。
人生って哀しい。


9月17日(土)
アイスホッケー開幕直前。
我らがダラス・スターズの練習が一般公開されているので、見物に行く。

今年、ダラスに1人の日系人選手が入った。
カナダ国籍のサワダさん。
せっかくだから応援したい、あわよくばサインなども貰いたいと思い
前もってネットで調べて顔写真を見てきたけれど
ヨーロッパの血も混ざっているので見るからにアジア!な顔ではなく
従って、氷上の選手のどれがサワダさんなのかさっぱり分らない。
練習を終えて引き上げてくる選手達に、サインペン持ったファンが群がる。
でも、ええい、どれが私のサワダさんなんだ?
誰かテキトーな選手捕まえて、サワダは何処にいる?て聞いてみようか。
誰それ?そんな奴いたっけ?とか言われたら悲しいし
万が一、ボクがサワダですけど、て言われたらすご〜く困るよな^^;
結局、引っ込み思案で内気で(そして英語の話せない)私は
サワダさんのサインを貰うことはできずに帰ってきたでした、くすん。
(そして実のところサワダは今は下部リーグのチームにいるらしく
今日の練習には来ていなかったことが帰宅後に判明。
頑張って早く昇格して第一線で活躍してね。待ってるよ。)


9月16日(金)
紅豚の次は、トトロ。
で、今、頭の中でその音楽がぐるぐる回って止まらない。
「あるこ あるこ」でも「とっとろっとっとーろっ」でもなく
冒頭の、トラックの荷台でキャラメル食べる場面の音楽。
人畜無害な音楽なのが救いとは言え、1日続くとかなり苦しい。
昨日は頭の中に留まっていたその音楽が
今日はついに脳内から流出しだした。
洗濯物を片付けながら、人参刻みながら、気が付けばフンフン歌っちゃっている。
夕食後もパソの文字盤を叩きながらフンフンフン♪
…と、それを聞いた夫が「それ、何の曲だっけ?」と気にし始めた。
「よく知ってる曲だけど…何だか思い出せない。コマーシャルソング?」
苦しめ苦しめ。私だって苦しいんだから^^
9月15日(木)
山芋を蒸して、潰して、丸めて、揚げて、とろとろホクホクの山芋コロッケ。
もとは精進料理の本に出ていた料理で、衣に卵を使ってなかった。
でも、パン粉はまぶすんだよな〜。
パン粉に卵は含まれないのか?
イースト菌は動物じゃないのか??
ま、菜食パーティーに持参するわけでなし、
細かいことは気にせずパン粉を使う。
ついでに卵も使う。
揚げ油だって前に豚やら鯖やらを揚げた古い油だしさ。
だったら挽肉も混ぜちゃえば良かったな、次はそうしよう。

使用材料の目測が下手な私は
揚げ物のあとはいつも大量の粉と卵とパン粉を残してしまう。
それに砂糖を加えて捏ね、即席ドーナツを作るのが毎度の決まり。
たまに玉葱や干椎茸のみじん切りが混入してたりするけれど
配合比は毎回でたらめ、緩すぎたり固すぎたりもするけれど
お店のドーナツみたいに甘すぎず、しかも揚げたて。
なので、まあまあ食べられる味にはなる。
今日は気持ちに少し余裕があったので
胡桃とナツメグも加えて少し豪華なドーナツ生地にした。
きっと、いつもより美味しいはず♪
…だったのに。

今日のコロッケは絶対、舌を火傷するくらい熱々の状態で食べたかった。
まだコロッケが油の中にいるうちから夫をせかして席につかせ
揚がったコロッケの油が切れるのも待ちきれずに食卓に乗せて
ドーナツのことなど、綺麗に忘れた。
食事が終わり、お茶を飲み、さあ散らかった調理台を片付けようと思ったら
ありゃりゃ生のドーナツ生地が置き去りだよ^^
生地を油の中に入れた状態で忘れ去るより危なく無いけど
さあどうしよう、今更油を温め直して揚げるのは面倒だ。
仕方ないので、油を始末し終えた揚げ物鍋でそのまま焼いた。
失敗は成功のもと。結構うまかった。


9月14日(水)
『となりの山田くん』のDVDを何度も何度も何度も何度も繰り返し見て
さすがに少し飽きてきた。
ので、買うだけ買って、買ったことで満足してしまい
購入直後にお義理に1度見ただけだった他のジブリ作品に手を伸ばしてみる。
まずは『ポルコ・ロッソ』(紅の豚)。
日本語音声に英語字幕つきで流す。
豚の飛行機の残骸を拾ったカーチスの「アラバマのお袋にいい土産ができたぜ」が
英語字幕では何故か「テキサスのママ」だったので笑った。
アメリカ人にとっては「アラバマ」より「テキサス」の方が「それっぽい」のかな。
ポルコに向かって「臆病者!」と怒鳴る台詞は「Pig! Chicken!」。
これは上手い。日本語版よりも良い。
豚を「ミンチにしちゃうぞ」はグラウンド・ポーク(豚挽)でなくベーコンと訳されていて
アメリカ人1人当たりの豚挽消費量とベーコン消費量について考察してみたくなる。
あ、このDVD、フランス語も入ってるんだよな。
おフランス語ではここ、何と言ってるんだろ?
挽肉かベーコンか、パテかカツレツか。
明日、確認してみなきゃ。
(フランス語、単語だけなら少しはわかる。
文法知識はゼロだから、語尾が複数形になっただけでもうお手上げだけどもね)
9月13日(火)
ニューオリンズの水族館で水難の中を生き残った生き物達が
今、米国各地の水族館に疎開している。
ダラス水族館にもタツノオトシゴが来たらしい。
ニューオリンズの水族館には私も1度行ったけど
はてな?タツノオトシゴなんて居たっけか?
日記とかアルバムとか、私自身は記録を一切残していないので
同じ日程で旅していた相棒つん太の旅行記を読み返してみる。
それによれば、お目当てのワニは期待外れだったけど
「クラゲとタツノオトシゴは良かったの。」だそうだ。
たった5年前のことなのに、うう、全く記憶にないぞ。
夕飯を食べつつ夫にその話をしてみると
夫もやはりタツノオトシゴなど覚えていないという。
「切符売り場の兄ちゃんのことしか印象に無い…」と首を振る夫。
あちゃ^^ 実は、私も。
2人分の料金を払ったのに、1人分の切符しか呉れなかった彼、
抗議しても「ボク知らない、判んない、ちゃんと渡したと思う」と要領を得なかった彼。
仕方なく入り口のオバサンに1枚だけの切符を見せて事情を説明しようとしたら
全てを話し終える前に「またぁ?」と笑い、
「いつものことだから(笑)OK、OK」と夫と私の2人を通してくれちゃったっけ。
てことは、よほどの常習犯なんだな彼。
私達の直前に並んでた中国系の親子連れも彼に何か抗議してる風だったけど
まるで噛み合ってない様子だったしさ。
夫婦そろって切符売りの兄ちゃんのことしか覚えてないなんて
あの兄ちゃんが凄すぎるのか、魚達がろくでも無さすぎたのか
さあどっちだ。
9月12日(月)
台風被災者に寄付を送るならばBuild-A-Bear Workshop経由で、と考えていた。
住む家を失い、家族を失い、
心の支えになるはずだった最愛のぬいぐるみ達も濁流にのまれて行方不明、
そんな子供達に、新しいぬいぐるみを手渡してやりたかった。
新しいぬいぐるみは、行方不明の大切な親友の代用にはならないけれど
それでも、いないより、いた方がいい。ずっといい。
…なのに、Build-A-Bear Workshop、今回は赤十字へのリンクを貼っただけで
自分達では寄付集めをしてないんだよぉ。
必要な人に必要な物・金を送るって意味では、そりゃ、赤十字が一番確かだろう。
でも私は。ぬいぐるみを贈りたかったんだ…
他に納得できる寄付先を見つけるか、今回は惨状を黙殺するか。
うう?
9月11日(日)
旅行は、楽しいんだけどねえ。
洗濯物の山、片付けなきゃいけない荷物の山。
これがちっとも楽しく無い、完全に苦痛なんだ。
乾電池は新品と使いかけとが混ざっちゃったし
遠足のおやつとして買いこんだクッキーやポテチは
結局手を付けないまま袋の中でこなごなになってるし
あとしまつがユーウツで、旅行自体が億劫になってきてる最近。
悲しいなあ…
9月10日(土)
最終日、はもう何もできない。
朝飯を食べたらすぐに国立公園に別れを告げ、空港へ向かう。
公園−空港の距離を考えたら、本当は、もう少しゆっくりできるはず。
宿の近くの小道をちょっと散歩する位の時間はあるはず。
でも、運悪く行く手をバッファローの群れに遮られたら
彼らがそこを立ち去るまで10分20分とその場で立ち往生するわけで
念の為、余裕を持って出発しないとな。
さよなら、イエローストーン。
不愉快な出来事も2、3はあったけれど
それを補ってなおお釣りのくるくらいに素敵な体験もたくさんできた。
エルクやムースを見て、温泉に入って、美味しい物を食べて、
楽しかったよ。イエローストーン、また、行きたい。
9月9日(金)
今夜の宿に向け、車を走らせる。
前方で路肩に大量の車が並んで停まっていた。
谷に向けて迫り出した崖、滝の見える場所などでは
車を停めて風景を楽しもうとする人で軽い交通渋滞になることもある。
が、こんな何もない場所に車が詰まっているということは、たぶん。
車列の最後尾に停まり、車を下りてみる。
道端の人だかりに入ってきょろきょろしていると
隣のおじさんが黙って沼地の中の一点を指し示してくれた。
何か大きな動物が動いている。
双眼鏡で覗くと、おお、こりゃ、ムースだ。
角が無いのが残念だけど、立派な体。
コヨーテよりエルクより、私が一番見たいと願っていた動物がムースだから
これは非常に嬉しい。
少し離れた茂みの中に子ムースもいるらしいのだが、
かなり辛抱強く待ってもそいつは姿を現さなかった。
ちとだけ残念。
(ちなみに何故にムース希望かと言えば
チョコや苺の入ったふんわり冷菓を連想させてくれるから^^
つづりは違うけどもね。
そーいや試食するばっかりで1度も物を買ったことがない贈答用甘味屋さんに
ムースのぬいさんが大勢いるんだよなあ。
それもムース=美味しい=好き、の一因かも)
 

ムースを思い残すことないまで十分に堪能し、
宿に着いたら宿の回りの芝生には大量のエルクが寝転がっていた。
ほとんど奈良公園の鹿状態。
  
佃煮にするほどいる雌エルクたち(左)は、あまり人気がない。
皆がカメラを向けるのはやっぱりハーレムの主、雄エルク(中)。
でも一番の人気者は、この食欲大魔鹿(右)。
ホテル入り口にぶら下げられた生花を1人でもしゃもしゃ食べていた。

一見かなり人に慣れている風ではあるけれど
それでも一応は野生だから、あまり近寄ると命の危険もないわけじゃない。
宿の玄関を出入りするのに、奴らを避けてぐるりと遠回りしたりしてたのだけど。
避けようのない状況であっちから近寄ってきちゃっ場合はどーすりゃいいんだ。
夕方、宿の前に車を停めた。
ごそごそと荷物をまとめていた私より早く、夫が扉を開けて車をおりかけて、
次の瞬間、「わ・わ・わっ」と口走りながら外に出した足を車内に引っ込め、
異常に慌てた様子で扉を閉めてしまった。
「?」と私。「来る、来るっ」と夫。再び「?」な私。「後ろ!!!」と夫。
「へ?」と後ろを見ると、うわあ。
大きな角を生やした雄エルクが、私達の車に向かってくる。
のっし、のっしと歩いて来て、
私達の車の助手席側(私のいる側!)と隣の車との僅か1m弱の隙間に入って来た。
窓に触れている毛の1本1本がはっきり見える超接近。
この角を振り回されたら、車の外箱なんて簡単に穴があいちゃうよ、
ガラスなんか一突きで粉々だよ、
そんで次の瞬間には由里ちゃんの串刺しだあ。
雄エルクは、車内で恐怖に固まっている私の顔をガラス越しにじーっと見つめ、
そしてそのまま、真っ直ぐ先へ進んで行った。
こここ、こわかったぁ。
そのまま車内で数分待機、エルクが十分に遠ざかるのを待ち、
後ろから別の奴が来たりしてないことを確認して車を降りたら
辺りの人が皆私を指差して何か言ってた。
ああドキドキ。

宿に荷物をおろしたら、今日もグリズリー出没警報発令中の小道を1本歩く。

程良く疲れて程良く空腹になったところで、夜飯は宿の付属食堂。
案内書によれば、園内の全飲食施設の中で、ここの食堂がいっとう美味!らしい。
こってりしたのが好きな人、あっさりしたのが好きな人、
お鍋の中で9日たったのが好きな人、
「美味しい」の基準は十人十色だろう。
まして私達、本の筆者とは確実に味覚の違う東洋人だし。
料理人が1人入れ替わったらそれでたちまち味も変わるし。
だから、そんな記述を鵜呑みにして期待しすぎると泣きをみる。
わかってるけど、でもやっぱり、期待してしまう。
して。
いや、実際、本当に素晴らしく美味だった!
他の宿だってそれぞれ工夫して努力して美味しい物を出そうとしてるだろうに
なんでこんなに差があるんだろう?
ひょっとしてこの宿、他の宿より標高が低いかしら。
そーいえば呼吸が少し楽だ。頭も微妙にはっきりしてるし。
標高が低い→気圧が高い→沸点が高い→煮炊きに適した環境。
きっとそういうことだ。
となれば、人事異動も個々人の味覚の違いも関係ない。
イエローストーンで観光なんか二の次、何より「食」を楽しみたい人は
ぜひとも「マンモスホットスプリングス」地区のダイニングルームで食事しよう。
フツーに観光するには不便な場所だけどね。

あ、でも、これは、オールドフェイスフルやレイクに泊まったんじゃ楽しめない。
ホットスプリングス=「温泉」。
宿から車で少し走ると川があり、そこに露天風呂があるのだ。
小石を積んで一部を堰き止めた川に地底から沸いた熱湯を導いて作った浴場。
石鹸禁止、水着着用、それでも4年3ヶ月ぶりの本物の温泉だ。
なんって幸せ♪
ここは源泉がもろに流れて熱すぎる。
こっちは堰からあふれた川の水が大量に混入していてぬるすぎる。
源泉と川とが程よく合わさった心地よい水温の地点を見つけ
ゆったりしようと腰をおろすと川底の岩が尖っていて痛い。
少し移動するとこっちの岩は苔でヌラヌラだ。
快適な岩場を探して水の中を歩き回り
やっと落ち着いたのは、半分人工・半分天然物の打たせ湯の真下。
はぁ〜〜〜。いつまでもここに座っていたい。
お月様を見ながら蜜柑を食べたい。
残念ながら飲食も禁止。


9月8日(木)
一昨日から今朝まで2泊した宿の正式名称は「スノーロッジ」というのだけども
私はここを「熊ホテル」と呼ぶことに決めた。
だって施設内至る所に熊・熊・熊だったのだもの。
正面玄関の上の看板が熊の絵。
扉を開けて中に入ると靴の泥拭きマットにも熊の絵。
廊下に掲示された施設一覧と館内見取り図に熊、フロントの大時計に熊、
宿に併設の土産物屋の名前も「くまの巣穴」だし
なんと部屋に置かれた石鹸までが熊の形だった。
ルドルフ・米蔵・求肥丸・ルーズソックスの熊4匹は大喜び。
館内一周・熊探し&撮影会をする破目になった。
 
廊下に置かれた照明の笠、丸い風景模様の両下隅に4つ這いの熊が1頭ずつ。
飲み物の自販機脇に置かれたゴミ箱には直立熊。
擬人化した、釣りをする熊やスキーを滑る熊の照明器具もあったし
ロビーのシャンデリアにも暖炉の柵にも熊がついていて
探せばまだまだ熊が出そうだったけど、残念ながら時間切れ。
部屋に戻ったら、拓ちゃんがふてくされてた。
オーストラリアのワニホテルには何時行くの?だって。
だってキミは旅行記を書かないじゃないか。

今日は車で「大陸分水嶺」に行く。

山の嶺のこっちに降った雨はスネイク川・コロンビア川の一部となって太平洋に注ぎ
あっち側に降った雨はミズーリ川・ミシシッピ川に流れ込んでメキシコ湾に入る。
その分かれ目の嶺だ。
嶺のど真ん中の小さな池は、メキシコ湾と太平洋と両方に繋がっているという。
いいなあ、規模の大きな話だなあ。
私が男だったなら。
絶対に絶対に、人目を盗んでこの池に立ちショ***をするだろう。
2つの海に分かれ流れてゆく、なんて立派なわたしのショ***!!
女で損しちゃったな、と思うのはこーいうとき。

午後の散歩は、分水嶺の少し先の湖へ向かう道を選択した。
春先から初夏は熊が出て危ないから通行禁止、
それ以外の季節も自己責任で歩いてね、気を付けてね!という
ちょっとオソロシイ道だ。
と言っても、無闇に怖がる必要もない。
熊は基本的には人間なんかに手を出さないのだそうだ。
大声で喋り、リュックの金具を鳴らしていれば
彼らの側で私達を避けてくれるらしい。
なので、音痴を気にせず、一生懸命に元気に歌う。
「♪あるぅ日 森のっ中 熊さんにっ」出遭いたくない!!
ま、無事に生還できましたんで、めでたしめでたし。

今夜は公園内で宿舎を移動。
大きな湖の畔のやや設備の劣るロッジだ。
フロントのお姉さんは「ここの食堂で夕食をとるなら予約を入れてね」と言った。
なので、部屋に着いたらまず、教えた貰った番号に電話をかける。
ところが電話に出た人は「うちは予約は取っていないよ」と言う。
?話が違うぞ?
でも、予約時間に縛られずに済むならその方がいい。
ゴハンはお腹がすいたときに食べるのが一番さ。
やれ有難や♪
だけど念のため、1時間程してから再度電話をしてみると
今度は希望時刻と名前を聞かれるじゃないの。予約成立だ。
じゃ、さっきの予約不可、という対応は何だったの?
予約不要という言葉を呑気に信じていたら、今晩、食いっ逸れたかもしれないワケ?
食事する前から負の印象。
そして2時間後、定刻5分前に食堂に行ったらば
大きな窓のそばの眺めの良い席が幾つも空いているにもかかわらず
「こちらへどーぞ」と通されたのは奥のごちゃごちゃ窮屈な席だった。
どうせ料理が運ばれてきたらそっちに集中してしまう私、
窓の外なんか見やしないのだから、席など何処でもいいのだけど。
食堂への到着順でなく、予約を入れた順に良い席が確保してあるのかもしれないし
でも、なんとな〜く、不快。
数分後、私達の隣の卓に若夫婦と幼児1人が案内されてきた。
喋ってる言葉は、日本語。
さらに後ろの卓3つにも12人の小さな団体が座り
言葉は聞こえないけど、黒髪に黄色い肌、こ綺麗な服装。明らかに東洋人。
一方、私達が通されなかった窓際の席に着いているのは、例外なく全て白人客。
これは、どうやら「やられた」な。
コーヒー碗が空になってもおかわりを注ぎに来ないし
催促したら「あ、ごめんなさ〜い、今持ってくるね!」とヘラヘラ笑ったきり
10分待ってもやっぱり来ないし
予約の件と合わせ、カンペキに頭に来た。
「この食堂のサービスはこの園内の全施設の中で最もひどい」と注記を残し
チップを置かずに席を立った。
飲食店でこういう扱いを受け、こういう対処をしたことって
遠い昔にサンフランシスコのこてこて観光レストランで2度あるだけで
ダラスでは6年間でただの1度もなかったことなのね。
だから私は、ダラスが好き。
ダラスばんざい。


9月7日(水)
早朝、まだ寝ている夫を残し、1人で日の出直前の間欠泉噴出を観賞に行く。
昼間は大勢の観光客がごった返していた間欠泉前の広場も
さすが、こんな時間だと人影まばらだ。
私の他は、老夫婦が数組。人種・国籍にかかわらず、年寄りは朝が早いのね。
あとは立派なカメラと道具一式を担いだ人達。
間欠泉を見に来た記念に写真を撮っているのではなく
たぶん、間欠泉の写真を撮ることを目的としてここに来ているんだろう。
あとしたら彼らはきっと、一番綺麗な絵になる角度をよく知っているはず。
だから私も、彼らの近くに陣取ってみた。
天頂はまだ真っ黒、ちょっと下がると濃紺、紺、地平線近くは少し白くて、そして赤、
色調の見事な段階変化の手前で、やがて、大噴出。
眠いけど、頑張って起きてきて良かった。早起きは三文の得。
ねぼすけの夫よ、キミは百万ドルの日の出を見損ねたのだよ、わっはっは♪
…でも、夫は、ずーっと車を運転し続けて、私とは桁違いに疲れてるんだよな。
助手席でくーすかくーすか寝ていたのは私。
ごめんよ…。

部屋に戻ると、ちょうど夫が起き出したところだった。
朝飯を済ませ、宿の周囲に点在する小さな間欠泉群を回る散歩に出る。
あっちからもこっちからも白い湯煙が上がり
ふぅわり漂うのは硫黄の香り。
Tシャツにジーンズ、運動靴といういでたちが少し残念。
浴衣に下駄つっかけて歩きたかったな。
朝は味海苔、塩鮭、沢庵、そして温泉卵が食べたかったな。
「やっぱりさ、旅行用に、小型の電気炊飯器を買おうよ」
一見唐突な私の発言にも夫は驚かない。
山に上ればお握りを欲しがり、海岸で潮風に吹かれてもお握りを欲しがる私、
国立公園を旅すれば途中1度は絶対に炊飯器購入を持ちかけるんだもん。
「玄関開けたら2分でご飯じゃ駄目?」と夫。
「駄目。あれは電子レンジの無い安宿だと食べられないから。
コンセントの差込みなら、どんなモーテルでもあるでしょ、だから炊飯器。」と私。
「山は気圧が低いから、美味しいご飯は炊けないよ。」
「お醤油入れて、炊き込みご飯にすればいい。モル沸点上昇だもんね♪」
実際は、部屋でご飯を炊くと匂いが残ってしまうのだ。
私達日本人には「いい匂い」でも、この国の人にとっては異臭・悪臭。
次に部屋を使う人の迷惑になるから、ホテルの部屋でご飯は炊けない。
それを承知で、毎度お決まりの炊飯器問答。
悲しいなあ…

しばらく歩いたら、一本道のずっと先に、バッファローの群れが現れた。
もう少しよく見たい。近寄りたい。
でも野生の動物だから、ときに、とっても危険なこともある。
遠くから見るだけ、接近してはいけない。それが公園の規則だ。
良い子の私は素直に規則に従う。
なのに、に、に。あっちから近寄ってきちゃっ場合はどーすりゃいいんだ?
あわ、わ、わ、わ、と言葉にならない声を発しながら、彼らに道を開けようと後じさる。
と、今度は唐突に、私の背後の茂みから2頭のバッファローが飛び出してきた。
ひぃぃ。
「米国立公園で邦人2人死傷 バッファローに襲われ」と
新聞記事の小さな見出しが脳裏に浮かぶ。
神様お願い、まだ死にたくないわ。
祈りは天に通じたか、突進してきたバッファローの群れは
私達には目も呉れずに私達の脇をどどどどどっと通り抜け、
一本道の向こうに消えて行った。
ふはああ… 命が縮んだぜぃ。

散歩して、休憩、車で移動し、散歩して、移動して、散歩して、
だんだんくたびれると、リュックの中のぬいぐるみたちが邪魔になってくる。
かさばるし、9匹もいりゃあそれなりに重いし。
奴らを後部座席に残し、身軽になって歩きに行きたい。
でも、2匹の仔豚のそーせーじたちは「一緒に行くー」「くー」と五月蝿くて
重いよりも五月蝿い方がよほど鬱陶しいから、仕方なく背負って歩く。
ほいたら。
その色や形から、泉には其々「アネモネ」「ライオン」等々の名がついているのだけど
豚2匹を連れてきた散歩道の途中には、なんと「ポークチョップ」という泉があった。
キミたち、これ、知ってたの?だから来たがった?
片手に豚たち、片手にカメラ、ポークチョップを背景に記念撮影。
いつも慣れてるぬいぐるみ撮影なのに、でも今日はちょっぴり難しい。
豚たちが興奮しすぎ、掌の中で大人しくしていてくれないのだもの。
夫が手伝ってくれると少しラクなのに、奴はどこに行った?
1人で悪戦苦闘していたら、そこへ思いがけない「助っ人」が現れた。
上半身裸、頭にタオルを被った若い白人男。
「へい、面白そうだね。手伝おうか?この豚を持っていればいいんだろう?」
咄嗟に答えに窮する私。返事を待たずにひょいっと豚を抱き上げてしまう彼。
「これでどーだい、もっと近く?それとも遠く?」
本当は、赤いそーせーじをもう少し下に向かせてくれるともっと可愛く写るの。
で、もっと近くに寄って、もっと低くして貰えるとアナタの腕が写らずに済むんだけど。
…でも、豚の写真ならいつでも撮れる。
ここは一期一会、「彼」と豚の記念撮影にしちゃおう。
彼の腕が写りこんだ状態でシャッターを切る。

「ありがとう!」
私の手に戻ってきた豚たちも「oink oink」と片言英語で鳴いて挨拶。
奇妙なお兄さんは豚たちにバイバイと手を振って、行ってしまった。
ありゃ、一体何だったんだ…??

夜飯は、宿の食堂で養殖エルクの肉を食べた。
味付け・調理方法のせいもあるんだろうけど、牛肉にとても良く似てる。
癖、臭みはほとんど無いし、結構柔らかい。
食べ易くて美味しいけど、でも、つまらない。
私はもっと野性味あふれる料理を期待してたんだ。
そーいや「焼き加減はいかがなさいますか」とは聞かれなかったね。
完全に焼かないと寄生虫がいるかもしれないってこと?
そこだけが、牛との違いだった。


9月6日(火)
グランドティトン国立公園の外、すぐ近所に
地滑りで崩れた崖が川の流れをせきとめて誕生した湖がある。
午前中はぷらぷらとそこをお散歩。
野生のベリー類がいろいろ茂っていて、非常に興味ひかれる。
国立公園内の植物は勝手に摘むわけにいかないけど
ここは公園の管轄外だから少々盗み食いしてもOKじゃない?
…でも、中には毒のあるベリーもあるって案内書で読んだな。
食ってみねば毒かどーかわかるまい?と言う人もいるが
人体実験は他の人にして貰おう、私はまだ死にたくない。



午後からはイエローストーン国立公園に再入場。
一昨昨日、夜遅くの到着で入口の写真が撮れずに不満げだったそーせーじたち、
今とばかりにはしゃぎたてる。
「イエロース豚!」「トン!!」
写真縮めすぎ。豚たちが居るの、わかる??。

この公園の一番の見所、巨大間欠泉「オールドフェイスフル」を見物に行く。
Faithful(正確な)の名の通り、90分に1回の噴出周期をきちんと守ってくれるので
見物の計画を立てるには都合の良い間欠泉だ。
「次は午後2時半から5時半位の間に出る、かもね」なんて
ふざけやがった噴出予告を掲示されてる間欠泉も多いのに
Faithfulはエライ。

噴出予定時刻が近づいてくる。カメラを動画撮影に合わせて構え、そのときを待つ。
できるだけ大きな画で撮れるよう、ぐーっと接写にして。
あと1分。水蒸気が元気になってきた。しょぼしょぼとお湯も湧き出し始め
そして、大噴出!

どっひぇえ、泉は予想よりもはるかにはるかに高くまで噴いた。
接写しすぎて、噴水全部が画面に収まらない。
私のカメラの動画は、撮影を始めてからは接写の倍率を変更できないのだ。
泉のてっぺんを入れようとすると根元が切れる。根元を撮るならてっぺんは欠ける。
仕方ない、撮影は諦め、自分の目で生で噴水見物することにする。
まあ、ここには2泊するし、撮影の機会はまだあるだろう。

その後、近くから・遠くから、北から・東から、合計3度も間欠泉の噴出を見た。
撮影もバッチリ♪
最後、夕日の中の噴出では、水蒸気の煙がぽっこりドーナツ型になって浮かんで
実に美しい景色だった。
しあわせ。


9月5日(月)
グランドティトン国立公園。
イエローストーンと比べ、知名度は凄まじく低いと思う。
でも、きっと、殆どの人はその風景を目にしたことがあるはず。
「シェーン カムバーーーック!」
あの映画でシェーンが去ってゆく向こうに聳える山が
ここ、グラドティトンの物なのだ。
てわけで、もう随分と長いこと煙草を吸わせて貰えずに悲しい思いをしている
あわれなニコ中ぬい「くますけ」が山に向かって叫ぶ。
「紫煙ーっ、カムバーック」
その隣で、2匹の仔豚のそーせーじたちも騒ぐ。
「グランドティ豚!」「トーン!」
 
勝手に騒いどれ、わしゃ知らん^^

湖の畔、一周約2時間のハイキングコースを歩いていたら
前方を突然、大型の哺乳動物の親子が横切った。
咄嗟にカメラのシャッターは切ったけど、一体こりゃ何だ。
鹿かな、エルクかな。
帰りがけに案内所に寄り、撮ったばかりの写真をレンジャーさんに見て貰う。
こーいうとき、現像不要のデジカメは本当に便利だ。
レンジャーさんはさすがプロ、手ぶれ+ピンボケの私の写真でも
即座に「これはエルク」と断言してくれた。
わぁい、エルクだエルクだ。
でも、雌だもん、角が無いもん。
雌雄差別と言われようが何だろうが、やっぱ雄の方が得点高いよね。
どーかどこかで雄エルク、見られますよーに。


9月4日(日)
まずは小さなトレイルを1本こなしてから、園内の北東部に行く。
その昔、セオドア『テディ』ルーズベルト大統領が訪れたことを記念して
この地域は「ルーズベルト地区」と名付けられている。
本当は、ルーズベルトの軽食堂で食事をしたかった。
欲を言えば、ルーズベルト・ロッジにお泊まりしたかった。
でも、諸般の事情でその2つの願いは聞き届けられず
なのでせめて、ルーズベルト・ロッジの売店で熊ぬいさんを1匹拉致した。
名前は「セオドア・ルーズソックス」。
家に帰ったら、ゴムの伸びきった私のお古の靴下を履かせてやろう。

 
後ろの丸太小屋がルーズベルト・ロッジの売店と食堂。

午後からは、広い園内をひたすら南へ南へ突っ走る。
ときおり前方をバッファローの群れが横切ると、そのときだけ停車。
初めは全開にした窓から身を乗り出すようにして夢中で写真を撮ったけど
あんまり頻繁に遭遇するので、しまいにゃどーでも良くなってくる。
そうなればバッファローなんて、ただ通行の邪魔なだけ。
公道で草を食うな!通行の邪魔になる。
もしゃもしゃ。奴らが立ち去るまで、5分10分待ちぼうけ。
どうせならもっと別の動物、エルクやムースや熊さんも見たいけど
結局バッファローしか見られないまま、車はイエローストーンを抜けてしまった。
一旦外界に出て、隣接するもう1つの国立公園、グランド・ティトンに入る。
奇怪な形の山々を横目に、車はさらに南へ南へ。
公園内を突き抜け、公園入り口の町を抜けたところで西へ方向転換。
さらに走って走って走って、車はアイダホ州に到着!
2つの国立公園はワイオミング、昨日の夜中に降りた空港はモンタナ州、
それらと合わせ、これで私の足跡29州目。
全州踏破はまだまだ先だな。
取り敢えず州境越えの記念にアイダホ・ポテトのスープのレシピの絵葉書を買い
♪アイダホアイダホアイダホアイダホコ〜〜〜〜ン♪と
ちびまる子の歌など歌いながらグランドティトンに引き返し
ここで1泊。


9月3日(土)
ちょっと遅めの夏の休暇、今年はイエローストーン国立公園だ。
どちらかというと、夫の希望かな?
夫は山が好き、私は海が好き、2人の希望が共に叶う目的地はあまり無い。

ダラス発は超・早朝。
イエローストーンとは1時間の時差もあるし
あまり早くに朝を食べてしまうと昼を待つのが辛い。
できたら朝食は少し遅めなくらいの方が良い。
途中、乗り継ぎのデンバー到着は現地時間で7時半、
そこでマクドナルドくらい食べる時間は取れるはずだ。
…飛行機が、順調に飛んでくれれば。
天候不順や機体故障でデンバー到着が遅れ、乗り継ぎ時間が極小にならなければ。
あ、不吉な予感………
 
[これまでのあらすじ]
2002年2月。
夫と私はダラス発成田行きのアメリカン航空61便の機内にいた。
外は雪。
翼が凍り、滑走路も凍り、飛行機は飛べない。
融雪剤を撒き、なんとか飛ぼうと努力はしているらしいのだがに
1時間、2時間、飛行機はいつまでも駐機場。
ふつうなら今時分はもう上空にいて、ミール・サービスが始まってる頃。
でも、飛行機が飛ばないから食事も出ない。
ああ…腹が減った…… 目が回りそーだ。
飛べる準備ができたらすぐに飛ぶから、席に着いてベルトを締めて、
座席の背もたれも倒さないでいて、と言われ続けて6時間、
結局、その日、私達の飛行機は飛ばなかった。

振り替えで貰った翌日の切符はシカゴ経由便。
そして私達夫婦は、そのシカゴに行く飛行機に乗り遅れた。
空港には十分な余裕を持って着き、搭乗口前で待機してたのに。
細かい事情は省略するが、とにかく乗り損ねた。
半べそ寸前、飛んで行ってしまった飛行機の切符を地上職員に示すと
ちゃかちゃか端末を叩いて次の便の空席に滑り込ませてくれた。
「でも、成田行きに乗り継ぐ時間は20分しかないから。
降りたら全力で走ってね」
小型トランクをひきずり、重いリュックを担ぎ、
睡眠不足のぼろぼろの体で広い広いシカゴの空港を疾走する。
構内アナウンスで、日本語で、私の名が呼ばれてる。
もう駄目だぁ!!
…結局、シカゴ発成田行きの飛行機は、私を待って数分遅れた。
私が乗り込むと同時に扉が閉まり、席に付くより前に機体が移動し始めた。
息が上がり、喉の奥で血の味がした。


それから半年後、2002年8月。
ナイアガラへ行く途中の私達は、またもや「あの」シカゴ空港を走っていた。
本来、余裕でシカゴピザを買い食いできる乗り継ぎ時間があったのに
ダラス−シカゴ間の空に雷雲・乱気流が沢山あって
それを避けて飛んだため、シカゴ到着が半端でなく遅れたのだ。
私が飛行機を降りた時点で、ナイアガラ行き出発時刻まで僅か5分!
…私が息も絶え絶え辿り付いたKの3番ゲートは、結局、既に空っぽだった。
「そんなにあわてんでも飛行機は逃げんよ」「遅れたら確実に逃げます」
こんなとこで実地検証えんでもよかろうに。
ぜいぜいぜい……シカゴなんか嫌いだ、乗り継ぎなんか大嫌いだ。
 


…という過去の心の傷があるので
万が一デンバー空港で徒競走させられても食いっぱぐれることがないように
やっぱり朝飯はダラス空港で済ませておくことにする。
これでデンバーでは突っ走ることに専念できるぞ。

そこまで周到に準備してるのに、私達の飛行機は定刻通りにデンバーに着いた。
定刻通りじゃなかったのはデンバーから先へ行く飛行機の方、
なんと、機体故障で欠航するという。
後続便は時刻表通りの運行のようだから、それに振り替えて貰おうとしたのだけれど
生憎とその便には空席が全くないという。
渡された切符は目的地直行ではなく、ソルトレイクシティで小型機に乗り継ぐ便。
デンバーでの待ち時間が3時間40分、ソルトレイクシティでは4時間10分。
走るどころか、時間を持て余すことになってしまった。
リュックを背負ったまま、空港内をうろうろ散策。
本当なら今頃、国立公園内の小経を歩いているはずだったのに。
2つの空港での長い長い待ち時間に加え
遠回りしたために累計飛行時間が長くなり
小型機だから速度が出なくてさらに時間の損。
一方、ダラスで預けた荷物だけは後続の直行便に積み込まれ
時間を無駄にしまくっている私達よりずっと早くに目的地に着いてしまい
「引き取り手の現れない荷物」として遺失物部署に回されてしまい
そんなことは知らない私達、荷物を探し回って時間を食い
そんなこんなで空港の外に出たら既に空は暗くなっていて
道路標識が良く見えないから迷子になって時間の浪費、
夜道では車の速度も落とさなければならないからもっと時間を食い
ようやくロッジに辿り付いたのは夜11時。
観光を始める前からくたくた・へろへろ・ぼろぼろだよ。
でもまあ、故障した飛行機で無理に飛んで大事故を起こされるよりはマシだよね。
…そうとでも思わなきゃ、やってられない。


9月2日(金)
黄色いピーマン、黄色いトマト。
外皮の黄色い南瓜と、イエロー・オニオン。
中国製の奇妙に黄色い水煮筍、ヤングコーン、
そして仕上げはパイナップルの缶詰。
黄色づくしの野菜たちを炒め、揚げた豚を加え甘酢でまとめて
本日の晩飯『イエロー酢豚(とん)』。ほとんど瞬間芸^^
てわけで、明日から1週間、イエローストーン国立公園の旅に行って参ります。
水着で入れる温泉もあるんだって。
ポトマック河畔の「Boathouse」を「Bathhouse」と読み間違えて騒ぐほど風呂に飢えてる日本人、
5年ぶりの硫黄の香りを満喫してくるつもりです。
ではでは。
9月1日(木)
我らがアイスホッケーチーム、ダラス・スターズのファン感謝デー(?)。
選手のサイン会があるてことで足を運んできました。
1度並べば全選手のサインが順番に全部手に入るのかと思ったら
こっちの列はモダーノとモロー、こっちの列はターコとゲリン、そんでこれはリヒティネン、と
何度も何度も並び直さなきゃならない仕組みなのでした。
どーせならモダーノやターコのサインが欲しいけど、さすが人気選手は列が長い。
頑張って並んでも、ヘタすれば終了時間までに順番が回ってこないかも。
短い列、ほとんど待たずにサインが貰える一画もあって
でもそれは名前を聞いたこともないような新人選手で
サイン貰ってもあんまり嬉しくないような。
どの列から、どういう順番で攻略するかが大問題。
うう。
結局、最優先のモダーノをまず獲得し、
枯れ木も山の賑わいと若手選手3人一束を手に入れて
それから第二希望のターコの列に並んだけども
残念、あと30人くらいのところで時間切れ。
だったらカパネンの方に行けば良かったな。
でもまあ、気を付けて見ていれば小さなサイン会はしばしばあるし
いつかはターコのサインも手に入るでしょう。
気長に行こう。
今年からサワダなる日系カナダ人選手も加入したようなので
そっちも追ってみたいな。

サイン会のあとは、若手リーグの地元チームの試合を見物。
自由席なので、1階中央最前列に陣取ってみた。
おお、やっぱり迫力が違うなあ。
いいなあ、こんな席でプロの最高レベルの試合を見てみたいなあ。
でも、いつも私たちが座る席の10倍以上のお値段(10ドル:122ドル)なのだもの、
ビンボな私たちには手が出ない。
潔く諦めよう。

無料配布のアイスクリームは美味しかったし
とっても楽しいはずの午後だったのだけど
なんとなく、やっぱり、心底は楽しめなかった。
被災者を思って楽しめない、なのか
はしゃぎ浮かれているさまを見られたくないと世間体を気にして楽しめないのか
どっちなんだ私…
後者なら少し寂しいな。
でも、私が幸せを返上したからって、避難所の人にその分の幸せが分配されるわけでなし
明後日からの旅行は意地でも楽しんでくるよ。


8月31日(水)
「台風でベニエ工場が水没しまして、従業員が解雇され
退職金代わりに現物支給されたのがこの泥の中から掘り出したベニエ・ミックス…」
「ああ気の毒だ。それは買ってあげないとねえ」とか
「パンダコパンダの雨降りサーカスだね♪」とか
最初はお気楽に笑ってニュースを見てた。
でも、日が経つにつれ、冗談にならない状況が見えてきて。
つん太の愛したベニエの店は市内の他の地域よりも少しだけ高い地面の上にあって
だから、最悪の事態は逃れているらしい。
でも、つん太と食べたハンバーガーの店はたぶん水底に沈んだ。
即席麺を買ったスーパーはどうなったろう。
ザリガニの置物を買った土産物屋は??
水族館で私たちに間違った切符を売ったお兄ちゃんはどうしているだろう。
空港−ホテルの送迎バスの、あの運転の荒っぽかったおじさんは。
実際にこの足で歩き、この目で見たことのある町だから
ニューヨークのテロより、インドネシアの津波より、具体的に悲しい。
直接の友人・知人はいないから、まだ他人事ではあるのだけれども。
つん太が今ここにいたら、ベニエの町に義捐金を送る!と騒ぐだろうな。
ううう…


8月30日(火)
葛餅・葛桜をこさえた葛粉の残り25gを使って
今年の夏のおやつの締めくくり、葛きりを作る。
見事に失敗。わはは。

シロップは、安物とは言え一応本物の抹茶から作った抹茶蜜。
たくさん余ったけど、当面は使う予定も無いし
でも捨てるのも勿体無い。
牛乳を混ぜて夫に飲ませたら非常に好評だった。
葛きりよりも喜ばれてしまったのが少し悲しい。


冷菓の夏が終われば、芋栗南京の秋が来る。
お萩に月餅、月見団子。
レシピを探して計画を立ててる今がたぶん一番幸せ。


8月29日(月)
今日もダラスはいい天気でした。
(夕方、少し雷が鳴ったけどもね)
カトリーナって何?知らない、食べたことない。
ダラス−ニューオリンズは、ジェット機で1時間15分の距離があるですよ。
(ジェットつったっていろいろあるけどさ)
(もっと近かったら、もっと何度も遊びに行けるのに
もっともっと何度も何度もベニエを食べさせてやれたのに)
そんなわけでご心配下さった方々、ありがとうございます、ダラスはまるでフツーです。
心配なのは今後のガソリンの値上がり。
いざとなったら、夫に自転車通勤してもらおうかなあ…
8月28日(日)
去年の夏の国立公園は、夜の星空がとてもとても綺麗だった。
あれがカシオペア、こちらは白鳥座、と言えたら楽しいのだろうが
私は天文学にはまるで詳しくない。
せめて北斗七星くらい見分けられたらいいのに
そんで、それを基に北極星を探せたらいいのに
悲しいかな、私がわかる星座はオリオンだけなんである。
そしてそれは、夏の空には見当たらない。
非常に寂しかった。

そんなことを、この夏の休暇に出発する直前になって思い出した。
今年はちょうど新月の頃だから、去年より更に星が多いかもしれない。
よし、星座早見表を買って持って行こう。
早速本屋で科学の売り場を漁ってみたが
何故だ、無い。
星座早見自体は3種類ほど見つかったのだけど
北緯40度を基準に作られたその星座早見は
不透明の円盤に窓が1つ開いてるだけで
これじゃ緯度の違う土地に行ったら役に立たないじゃないか。
南は北回帰線のすぐ上のキーウェストから北はオーロラの出るアラスカまで
星座早見持参の全米旅行を楽しみたいのに。
昔、子供の頃に私の家にあった星座早見は
円版が透明で、窓枠の上下に緯度補正用の線が引いてあって
北海道でも沖縄でも使えるようになってたんだけどな。
あーいうのは何処で買えるんだろう?
NASAの売店になら立派なのがあるかしらん。
野口さんグッズを買いに行ったらついでに見てこようっと。
…従って今回の旅行は天の川とお月様だけで我慢なのね。とほほ。


8月27日(土)
先週末、「テキサス ルビー」のグレープフルーツを3個買った。
うち2個は、皮を剥いたら黄色い実が現れた。
私はピンクのグレープフルーツの方が好きなのに。詐欺にあった気分だ。
金返せ。くすん。
8月26日(金)
今朝も散歩中にアルマジロ君に会った。
今回は、やむを得ず至近距離まで接近。
だって私が歩いていたのは藪の中の細い細い獣道で
脇によけて通ることができなかったのだもの。
ジロ君は私の行く道の真ん中にいて通せんぼ。
どうしよう、ジロ君をまたぎ越して行くしかないのかな、
襲い掛かってこられたらやだな、と思っていたら
ジロ君、いきなりとんだ。
背中の鎧がぱかっと2つに割れて、それをばさばさ羽ばたかせて…な訳はないが
あの重そうな体と短い足で、
びっくりするほど軽々と跳んで草叢の中に逃げ込んで行った。
やっぱり重い頑丈な防具を着けたジロ君は専守防衛な動物だったのね。
逃げるが勝ち、なんだ。
ジロ君、気にいったぞ。
8月25日(木)
今週はちょっぴり暑い。
なので立て続けに和菓子。
今日は葛桜だ。
秘蔵の梅酒(チョーヤだけど)の梅の実の種を抜いた中に白餡を詰めて芯にする。
たったそれだけで酔っ払って、味も何もわかりゃしないワタクシ。
ちょっぴり寂しいな。
でもゴキゲンになれたからまあ結構。

煮きり味醂みたいに梅酒を煮切ったら、香りも消えちゃうかなあ?
酔っ払わない梅酒があったら欲しいな。


8月24日(水)
『山田くん』を見た翌朝は、「ケセラセラ」の音楽がデュラン効果。
かなり迷惑だ。
3拍子の曲を歌いながら2拍子で歩くのは難しいんだ。
『マダガスカル』の翌朝の「アイライクタムーヴィッムーヴィッ」は良かったな。
くすん。
8月23日(火)
すごい、ののちゃんが英語を喋ってるよ。
隆とのぼるが英語で会話してるよ。
「となりの山田くん」のDVDです、はい。
山頭火に芭蕉、アンパンマン、月光仮面。
今までにアメリカ上陸したジブリ映画の中で、一番英訳に適さない作品だな。
かなり意訳してあるけれど、それでもこれじゃ外人さんには意味不明だわ。
でも吹き替え後の声は元の日本語音声より寧ろ私の感覚に近い感じでいいかも。
今日はざっと流しただけ、明日、もう1度じっくり見直すぞ。
そんで晩飯にソーメン茹でよう。(茗荷が無いのが悲しいけれど)
8月22日(月)
本に指示された量よりも水分を4割増しにして
漉し餡は大胆にも1/4量まで減らして
水羊羹、見事に成功。
バンザイ♪
香り付けに入れた梅酒が私には強すぎたけど
夫がこれで良いと言うんだから良いことにしよう。
問題は、漉し餡自体の製法がいい加減で、質が一定していないこと。
来年、今年と同じに30gの漉し餡を使っても
餡に含まれる水分量が違ったら羊羹の仕上がりも変わってしまう。
甘さも毎年テキトーだから、これまた今年の数字が参考にならない。
餡を煮る段階からきちんと記録を残せば良いのだろうけど
でも、そもそも原料の小豆の質が毎年違うんだし。
毎日/毎年同じ味を供給してくれる本職の和菓子屋さんってソンケーだわ。
8月21日(日)
今日の朝食にはバナナが必要だった。
本当なら昨日の買い物で手に入れる予定だった。
なのに中華系スーパーやら特殊な食材を置いてる特殊なスーパーやらを回るので忙しく
昨日は普通のスーパーに行けなかったのだ。
バナナ、手に入らず。
仕方が無いので、今朝の散歩の途中でスーパーに寄ってバナナ1本だけを買った。
そしてそのままバナナ1本握って散歩を続行。
ちょっと変かな。
でも、自転車漕いでる人たちの背中のポケットには必ずバナナが入ってるし。
バナナを持って散歩したっていいよね、ね?

でも、外見、世間体とは別の所にも問題はあった。
十分に十分に気を付けていたつもりだったのに
元気良く歩いていると手の中の物を強く握り締めてしまうもので
家に付いたらバナナはやっぱり一部潰れてた…。
次回、買い物の予定がある日の散歩はリュックを背負っていくことにしよう。


8月20日(土)
遠い昔に1度だけ行ったことのある地中海料理屋を再訪。
店の名から判断して、イスラエル系なのかな?
ときどき行くトルコやギリシャの料理屋とは似ているようで違うようで
でもそれは国の違い/風土気候、民族、宗教の違いなのか各店の個性なのか。
判断付かなくて困る。
イスラエルとトルコとギリシャと北アフリカをそれぞれ5軒くらい食べ歩いたら何か見えてくるかな。
食べれば食べるほど分らなくなるかも。

今日食べたのはKibbiなる物体。
野菜と炒め合わせた羊挽肉を、ブルガー(小麦の一種)と練り合わせた羊挽肉で包んで揚げた物。
第一印象は「中東風ピロシキ?」だったのだけど
食べてるうちに「…メンチカツ^^」になった。
これは美味いよ。最近の外食の中では一番の大当たり。
家に帰って早速料理本の山をひっくり返し、Kibbiについて調べる。
どうやら本来はレバノンの料理だったらしい。
それが微妙に姿を変えながら近隣諸国に伝わったようだ。
嬉しいことに製法/配合表も3種類見つけ出せた。
…でも、見事に全部違う。
羊挽でなく牛挽なのは、アメリカナイズなんだろうな。
ブルガーでなくクスクス(セモリナ小麦の加工品だ)を使ってるのは
広い地中海沿岸のどこかにはそーいうKibbiも存在するのか
それともアメリカの一般スーパーで手に入りやすい材料で代用してるだけのか。
揚げずに天火で焼いてる本もあるぞ。
これも正しいKibbi?そいとも歪んだ健康志向で低脂肪に改良された物?
中身はフェタチーズだったり野菜だったり、何も入らない挽肉+ブルガーだけの団子だったり。
ああわからん。
わからんけど、近日中に作ってみよう。
買いに行けたら羊で、行けなかったら牛で。
ときどき行く中近東系食料品店にブルガーあるかな、
なければ食料庫に眠ってるクスクスで。
揚げるか焼くか、それはその日の体重次第^^
どーか美味しくできますよーに。


8月19日(金)
いつまで待っても暑くならないので
諦めて、2桁の気温の中で蜜豆を食べる。
赤豌豆の代用は、南部風の煮豆料理に使う「16種類の豆の詰め合わせ」。
大きい豆、小さい豆、赤いのや白いのや緑のや、斑模様の豆もあるぞ。
見た目が賑やかでなかなか楽しい。
黒砂糖が手に入らなかったから杏ジャムをのばしたシロップだけど
甘くて酸っぱくてこれはこれで美味しい。

本物の蜜豆も恋しいけど
6〜8月以外は蜜豆なんか食べたくないし
そんな糞蒸し暑い時期に日本なんか行きたくないし
どーかどーか、赤豌豆がアメリカで手に入る日が来ますように。


8月18日(木)
去年、収穫を目前にした鉢植えの唐辛子が虫に食われて全滅したので
今年は室内で育てていた。
ほいたら、花は咲くのに実がつかない。
冷房が涼しすぎるのか、夜の蛍光灯が明るすぎるのか、
ひょっとして唐辛子って虫さんが来ないと受粉できない種類のものだっけ??
わからないけど、実が付かないのじゃ仕方ない。
鉢植えは庭に出して、そして、そのまま忘れた。
今日、ふと思い出し、数週間ぶりに鉢を見た。
なんと真っ赤な大きな実が5つぶら下がっているじゃないの。
素晴らしい。
運良く今夜の副菜は湯葉とピーマンの炒め物に加えようと早速摘み取る。
洗って、種を取って、刻んで、
…指先が熱くなってきた。
放っておいたらやがて赤く腫れてきた。
買ってきたトンガラシ、あのハバネロ様だって平気で素手で触れる私なのに
何でハラペニョごときでこんなことになるの。
おそるおそる湯葉炒めを試食してみたら、全く辛味を感じなかった。
辛くないのではなく、辛すぎて舌が麻痺してるみたい。
ちょっとこれ、食卓に乗せるのが躊躇われるのだけど…どーしよ???
8月17日(水)
ここしばらく、ささやかな事故が家の中で続発して
しわ寄せが行くのは台所。
ちょっと野菜が足りない生活を送っている。
ここらでちょいとまとめ食いをしておこうと
本日の夜はドイツの酢キャベツ−ザワークラウトにした。
夫婦2人の1度の食事でキャベツ1個、1200〜1500gを食べちゃえるんだから
野菜不足を補うにはぴったりの献立なのだ。
ぐつぐつ煮込んでビタミンは壊れちゃうけどもさ。

キャベツをざくざく刻むうちに、でも、何だか無性に中華料理が食べたくなってきた。
このまま中華な野菜炒めにしちゃおうか。
だけどザワークラウトを作りたい気持ちもまだ生きている。
ええい、なるようになれ。
月桂樹のかわりに八角を、オリーブ油のかわりに胡麻油を、
ワインとブイヨンキューブのかわりに酒と醤油を注ぎ込んで
即興創作料理「ザワークラウト中華風」をでっち上げた。
そうなりゃ添え物の焼きソーセージだって中華風にしたい。
幸い、本来使う予定だったドイツのソーセージは未だ解凍していなかったので
豚挽肉と刻んだ韮で「即席ソーセージ中華風のつもり」をこさえてみた。
燻してないし、羊の腸なんか勿論ないし、
客観的に見れば単なる皮無し餃子なんだけどもね。
出鱈目に作った割にはそこそこ美味しくて7割方満足^^
次はザワークラウト・イタリア風でも作ってみようかな。
(要はキャベツのトマト煮のことだ)
キャベツの代りに白菜の加工品を使えば「ザワークラウト韓国風」
芽キャベツをごろごろ煮込めばベルギー風??
しばらくは贋作ザワークラウトで楽しめそうな予感。


8月16日(火)
ありゃ、「火垂の墓」を見忘れたままだった。
できれば日本時間の15日に見たかったんだけど
ま、いいか、今からでも見よう。

して本日は「となりの山田くん」のDVD発売日。
すでに通販で申し込み済み、2、3日うちには届く予定。
これは見たいってよりただ持ってたいだけの1枚な気もする、
もしかしたら永遠に見ないかもしれないけど
あ、でも藤原センセがどんな声をしてるかだけは確認しなくちゃ。
楽しみ楽しみ。


8月15日(月)
近眼が進み、外出時には眼鏡をかけるようになって1年。
裸眼視力はさらに急激に落ちた気がしてたのだけど
本日受けた年に1度の眼科検診の結果は「去年と変わってないよ」ということだった。
眼鏡をかけて「ちゃんと見える」世界を知ってしまったから
見えてない状態を「見えてない」と認識できるようになっただけか?
まあ、良かった良かった。
眼圧正常、眼底も綺麗らしいので
そっち方面に遺伝的不安を抱える私としては安堵なのでした。

視力は去年と同じだったけど
うふふうふふ。
去年は検査表の文字を読んでも発音悪すぎて通じなくて
検査が検査にならず往生こいた物だったけど
うふふうふふ、今年はちゃんと通じたよっ♪
手元の文字が読めるかどうかの検査用に渡された小さな小さな活字の印刷文も
すらすら…とは言えないまでも一応ちゃんと全部読めて
なんとゆーか、嬉しかったです。
去年は1つ1つの文字はきちんと見えてるのに
その文字の並びがどういう発音の単語なのか分らずに困ったのさ。
のろのろと、亀の歩み、それでも着実に進歩のあとが窺えた検診なのだった。
(診察予約から支払い、結果の受け取りまで1人でこなせるようになるのは何年後だろう…)


8月14日(日)
中華系のスーパーの前に積んである無料の情報誌を眺めていて
興味引かれる広告を見つけた。
オクラホマまで行くと、梨もぎのできる観光農園があるらしい。
二十世紀、豊水、新高。
残念、長十郎は無いのね^^
dも、アジアの梨なら品種なんか何でもいいの、
もぎたての汁気たっぷりのやつをがぶしゅ!と齧ってみたいな。
最近はアメリカのスーパーにもアジア梨が並ぶようになったけど
頼りなく口の中でとけるほど柔らかくなっちゃってるのだもの。
ごりごり・ざらざらの梨が食べられたらサイコーに幸せ。
でも今、ガソリン代が絶望的に高いから
車での遠出は非常につらい。
今年は無理だな梨もぎ。
来年、ガソリンがまた安くなっていることを祈りつつ
広告を切り抜いて大事にしまいこんだ。
(で、しまったまま忘れるんだよなきっと…)
8月13日(土)
おそまきながら映画『March of the Penguins(皇帝ペンギン)』を観に行く。
そして途中から熟睡。
アメリカで観たたくさんの映画の中で、私の評価は一番低いかな。
別に内容がひどかったわけでは無い。
でも、お金を払って観るのは損という気が。
所詮はMHK「生き物地球紀行」なんだよなー。
だったら数年前に見た『migration』って、渡り鳥の記録の方が面白かったと思うぞ。
ぐちぐち。
日本の劇場だとペンギンのぬいぐるみさんが付いてくるの??
(正しくは携帯クリーナーらしいけど)
いいなー、羨ましい…
8月12日(金)
健康診断で血を抜かれる。
この病院の採血係のおばちゃんはとーっても上手。全然痛くない。
針跡から1センチもずれた場所に脱脂綿を当てて
綿をとめるために貼ったテープが針跡に掛ってる、なんてこともないし
止血に失敗してシャツの袖に血の染みをつけてくれたりもしない。
何より今、半袖の季節、採血跡に巨大な青痣が出来るのはかなり嫌なので
上手なおばちゃんに採血してもらえるのは非常に有難い。
でも今日、採血準備が整うまでの間きょろきょろと室内を眺め回していて
一瞬「…う。」と思ってしまった。
採血用の椅子のすぐ脇の壁にメモ用紙が留め付けてあって
大きな文字で「EMERGENCY 911(救急車 電話911)」って書いてあったのだ。
そりゃ、採血だって医療行為だ。場合によっては緊急の処置を必要とするような事故だって起こりうる。
採血に関係なく、偶然その瞬間に脳出血だの心臓発作だのを起こす人だっていないとは言えない。
で、病院てったってそれぞれに専門はあるわけで、この病院内じゃ対処できない状態だってあるわけで
救急車を呼ばなきゃならない場面も想定して準備しておくのは良いことだ、感心だ。
…でも、やっぱり嫌。理屈で無く、気持ちとして
「救急車 119番」と書いた紙の横で採血されるのは怖い。
お願いだからそーゆーのは患者からは死角になるような場所に貼っといてくらさい…
8月11日(木)
なんだか冷夏で寂しい。
まだ水羊羹も葛切も作ってない。
蜜豆用の求肥はできてるのに、お豆だって冷凍してあるのに、
(赤豌豆は6年かかって未だ発見できず、硬めに茹でた隠元で代用だけど)
どーしても「蜜豆食べるぞぉ♪」の気候になってくれない。
せっかく梅の実の入った梅酒を手に入れたから寒天で固めて楽しみたいのに、
葛桜用に桜の葉だって残してあるのに、
なんで100度を超えないんだーーーーっっっ!!!
素麺、冷やし中華、蒸し鶏のサラダに茹で豚のサラダ、
秋が来る前に1度くらいは食べられますよーに。
くすん。
8月10日(水)
そして日常生活が帰ってきた。
でも、見なきゃならないビデオがたまってる。
まずは私が眠ってる間に行われちゃった船外活動の録画だな。
「本日のハイライト」で主な場面は見ちゃったから、今更な気もするけど。
ミッション総まとめの特番なんかあるのかな。
しばらくはこまめにNASA-TVの番組表と睨めっこし続けなくちゃ。

あと残された仕事(?)は、ヒューストンの宇宙センター売店で関連商品を買い漁ること。
STS114ミッションパッチの複製品とか、ポスターとか、バッヂとか磁石とか、
金に糸目をつけず、あるもの全部買っちゃうんだ。
宇宙食の苺アイスなんてのは最近じゃ珍しくなくなってきたけど
もしも宇宙食ラーメンが市販されるならゼッタイに欲しいし。
(地上用よりはるかに味が濃いらしいから、普通に食べたら美味しくないだろうけども)
買いに行くのは次の在外選挙の公館投票のついで…と思ってたのに
あれれ、いきなり解散だなんて。
ちょうど夏の休暇の旅行と重なるから選挙には行けないぞ。
第一まだ商品が出揃ってないだろうし
2年後の参院選までお預けかな、ぐすぐす。


8月9日(火)
よーやく帰ってきたと思ったら「明日にでも出張先に戻りたい」って
宇宙飛行士の奥さんも本っ当に大変だ(笑)
国際宇宙基地にDuty Free Shopは無いから免税品の土産も無しか。
私なら怒髪天を衝いちゃうぞ。
「これ食べ残しだけど」って宇宙食ラーメンの1個も貰えばたちまちご機嫌かもだけど。
とにもかくにも、お帰りなさい、先輩。
無事で良かったです。
着陸を半徹夜で見守ったので眠いです。
今夜はもう寝ます。
8月8日(月)
近いうち、半月くらい泊まりがけで出張に行くからと予告されて
でもその「近いうち」は延びて延びて年単位で待たされて
よーやく行ったと思ったら今度は帰って来ねえ。
人ごとながら、大変だよなあ宇宙飛行士の家族ってのもさ^^

ダラス近辺の小中学校は今日から新学期。
まだ8月になったばっかりだぜ?
これからますます暑くなるんだぜ??
…だからこそ、新学期なのかもな。
この時期、長期休暇で家に居たってだれるばっかりだ。
6、7月のうちならまだ外で運動できるし
旅行に連れて行ってもらったりできるものね。
親にしたって、このくそ暑いときに子供の相手しなくて済むのは有難いだろうし
学校が8月上旬始まりで迷惑なのはきっとセンセだけだね。
何はともあれ新学期おめでとう。


8月7日(日)
今日は年に1度の服と服飾小物の無税の日。
洋服屋さんはどこも大賑わい。
店員さんはテンテコマイで、客にいちいち声をかけてこない。
テキトーに放っておいて貰える。
こんな好機は滅多にないぞと大張り切りで
運動靴とゴム草履しか履かない私には生涯無縁な感じのオッシャレーな靴屋さんに入る。
店内ぐるり1周し、手に取ったのは10センチの踵の靴。
踵の接地面積は私の小指の爪より狭い。
泥だらけの運動靴を脱ぎ、きらきら光るピンクの靴に足を押し込む。
細い細いビーズの紐で踵を固定して
どっこいしょ、と立ち上がったら予想通りよろけた。
おそるおそる、片足を前に出してみる。ふらり。
もう片足を前に出してみる。おととっ!
両手を斜め前方に広げて姿勢を制御しながら、よろよろと歩く。
「初めてスケート靴履いて氷の上に立った人みたいだ」と夫が笑う。
こっちはそれどころじゃないんだ、ぐらぐら。
結局、通路を半分も行かないうちに足がつりそうになってお遊び終了。
あんなものを日常的に履いてる女の人ってソンケーだわ。
8月6日(土)
予定外に大急ぎで食べてしまった冷凍食品の備蓄を補充するため
いつもより丁寧にスーパーの冷凍棚を見て歩く。
そして正しくない良案を思いつく。
次回の故障時には、オマケつきの冷凍食品を急いで山ほど買い込もう。
そして、全部融かす。
融けたピザと空き箱は証拠品として提出するけど
まさか「オマケを返せ」とは言われないだろう。
うしししし。
普段は買えない高級アイスを全種類買い込むのもいいな。
たくさんの高級アイスをずらり並べて一口ずつ舐めて
飽きたらあとはそのまま融かして保険屋に提出するんだ。
うひゃひゃうひゃひゃ、早く冷凍庫壊れないかなっ!
8月5日(金)
べっくらこいた。
うちから5分ほど歩いた住宅地の民家の庭先に
生きたアルマジロが2匹いた。
轢死体なら珍しくないけど、生アルマジロを見るのは私は初めて。
動物園や水族館にもいないから、生涯本当に最初のアルマジロ。
がさがさ音がするのは背中の鎧の音?それとも下の芝を踏み荒らす音なのかな。
そばに寄ってよく見てみたいけど、こいつらって人畜無害だっけ?
こんなに分厚い鎧で身を守らなきゃならない位だから、たぶん攻撃力は弱いのだろう。
でも、道端に落ちてる死骸の爪は結構鋭かったようにも思うし
くんしあやうきにちかよらず、残念だけど1メートルくらいの距離を置いて眺めるだけ。
餌付けして手懐けて、手乗りアルマジロとかにできたら楽しいんだけど。
8月4日(木)
せっかくの面白いショーを見ないのは勿体無いけど
世の中には知らない方が幸せなこともあるよという訳で
私は冷蔵庫修理の作業中、ずっと別の部屋に引き篭もっていた。
一部始終を見守った夫の事後報告によれば「やっぱり見なくて正解」だったそうだ。
家の中でいきなり火花ちらして溶接作業を始めるわ
そ、その液体はフロンじゃないですか???というのを無造作にぽこぽこ容器に注ぎ込んでるわ
繊細な私が耐えられる光景じゃなかったらしい。
全てが終わり、泥靴で歩き回られたあとの掃除を始めたら
作業員が立ち入らなかった区域のタイルまで何故か真っ黒に汚れていて
(夫が一瞬目を離した隙に歩き回りやがったかな?)と思ったのだけど
良く見れば食卓の上も、本棚の棚板も黒くなっていて
まさか作業員、土足で本棚の上を歩かないだろう。
だからこれは靴の泥じゃ無い。
きっと溶接時に飛んだ煤だ。
もしかして台所に隣接する居間の絨毯も煤まみれ?
あああ憂鬱。

取り敢えずの最低限の床掃除を済ませたらもう午後2時近く。
作業員に汚れた手でいじられまくった冷凍庫の中も掃除しなくちゃだけど
台所が使えず冷蔵庫も空っぽで昼飯を食いはぐれた私はご機嫌斜め。
気力体力共に限界、もう掃除どころじゃない感じ。
手っ取り早く餌を与えるため、夫が私を外に連れ出してくれた。
食後は、そのままスーパーに寄って牛乳やら生鮮野菜やらを買って帰れば効率的。
でも、万が一、冷蔵庫が「やっぱり直ってなかったら?」
1度家に戻り、庫内の状態を確認してから改めて買い物に出るしか無さそうだ。
で、帰宅して台所に直行、冷凍庫の扉を開けたらば
ごろんごろんと氷が転げ落ちてきたから驚いた。
普段はまったく使わない機能「勝手に透明氷」のスイッチが入っちゃっていたらしい。
氷を受ける大きなプラ容器は作業前に外して外に出してあったので
できた氷は冷凍庫内に大散乱。
はた迷惑だよな。次に冷蔵庫を買うときは、やっぱりこんな機能は外してもらおう。
365日以内にあと2回故障すると保険で新品の冷蔵庫を貰えることになってるので
壊れろ壊れろと祈りつつ下の方を少し蹴飛ばしてみる。
明日は後ろの配線にお酢やお酒を溢してみよう♪


8月3日(水)
冷蔵庫の修理代は、購入時にかけた保険で全額賄われる。
加えてなんと、「冷蔵庫が壊れたことにより飲食に適さなくなった食品」の賠償までして貰えるのだ。
これは有難い。
保障の上限は250ドル(ざっと3万円)、
但しこの額を貰うには、融けたアイスクリームや腐った肉の現物を提出しなきゃいけない。
「冷蔵庫が壊れたこと、食べ物が台所に山と積まれていたことは俺が証言できるよ、
だから100ドルまでなら証拠品なしでも認められる」と修理の兄ちゃんが言ったので
100ドルを目標に冷凍食品の架空請求書を作成する。
本当に捨てたのはいい加減古くなってたベーコンの脂だけ、せいぜい数十セントの物だけど
融解/再凍結で風味が落ちて価値が激減した日本の鯖干しとか
大事にゆっくり食べたかったのに早期の処理を余儀なくされてしまった貴重な和菓子とかの合計額は
軽く100ドルを超えるはず。
労力とか、掃除に使った水代とか、精神的苦痛とか、100ドル貰ったって釣り合わないや。
なので、堂々と不正請求。
天の神様がこちらを見ていないことを祈ろう。
バチが当たって、保険のかかってない天火やガス台が壊れたらいやだもんね^^
8月2日(火)
修理屋は来た。
夫の予測では「サーモスタットの交換、30分もあれば済むでしょ」だったのだが
実は異常を来たしていたのはコンプレッサーで
2時間近くも弄り回した挙句に「部品を交換しないと駄目だ、今日は直せない」ときた。
その場で新品のコンプレッサーを発注し
「たぶん明日には届くと思う。届いたら連絡をくれ、次の修理の日程を決めよう」
そしてそのまま、修理やりかけのまま帰っていってしまった。
修理屋を呼ぶ前は正常に作動していた冷蔵室の機能まで奪われ、途方にくれる私。
仕方が無いので牛乳はコップに1杯ずつ注ぎ分けて冷凍し
(とばっちりを食って冷凍ご飯が外に出る。これ、今夜の主食だ)
保冷箱に詰め込むために急いで大量の氷をこさえ
(冷凍牛蒡と冷凍枝豆、冷凍油揚げも外に出る。今夜は和食だな)
ま、最低限のところは何とかなった。
感謝祭直前なんかじゃなかったのが不幸中の幸い、
作りおいた付け合わせやデザート、それに巨大七面鳥なんかがあった日にゃ
目も当てられないことになったろう。
電源抜けてる隙に久々に冷蔵庫の掃除もできるぞ。がんばろ!
8月1日(月)
昨日の夜から、冷蔵庫がカチッ、カチッと妙な音を発していた。
コーヒーメイカーの保温状態のときの音に似てる。
夫はサーモスタットの音だと言うが…ま、結局同じことだ。
音は主に冷凍室の側から聞こえてきて
扉を開けてみると中は一面のダイヤモンド・ダスト。きらきら光って綺麗だなぁ、
などと見惚れてる場合じゃない。明らかに変だ。故障してる。
でも庫内はきちんと冷えていて、バターはしっかり硬いし氷もできてる。
ならば別にさしあたっての不都合はないじゃないか、と対処を先送りしてしまった。
ら。やっぱり。
今朝になったら、扉のポケットで細切りチーズが柔らかくなっていた。
数時間後には製氷皿の氷の表面が濡れ始め
鯖も鮭も融け出した。
予測はついたのに、何故昨夜のうちに動かなかった、この馬鹿が。わはは。わはは。
遅きに失した感は拭えぬが、壊れた冷凍庫の中身をもう1つの大型冷凍庫に移動させる。
当然全部は入りきらないけど、実は本当に冷凍が必要な食品はごくわずか。
蟻が来るので「密封された空間=冷凍庫」に避難させた砂糖とか
冷蔵庫が狭すぎて入りきらないから空いてた冷凍庫に居候させたチョコとか
あると便利だから作りためておいた氷とかを外に出して
今夜の食卓に乗っけちまえばいいやと茹で法蓮草や納豆も出して
空いた隙間に肉と魚を詰め込んで、取り敢えずの作業は完了。
夫に連絡して修理屋を手配してもらって
明日の午前中には直して貰える見込みがついた。
作業時には、電源抜かなきゃならないよなあ。
1時間程度の作業なら、扉さえ開けなけりゃ冷蔵室は冷えた状態を維持できると思うけど
もしかして食品が詰まったままだと修理の邪魔?
中身を全部出さなきゃいけないとなると大仕事だな。
冷房の吹き出し口の下に食品を並べて設定温度をぐっと下げれば
ほとんどの食品は半日くらいは大丈夫と思うけど
念のために牛乳と水煮蓮根だけは保冷箱に入れて氷漬けにしようかな。
あ、氷がない…


7月31日(日)
夜をメキシコ料理にしたのがきっかけで
食後、日本の「メキシカンレストラン」についてネットで調べ回る。
どっひぇ〜、なんじゃこりゃ。
メキシコ屋にジャンバラヤやガンボがあるよ。
それはケイジャン。ルイジアナ州@アメリカ合衆国の料理。
遠く先祖を辿ればフランス料理に行きつくはず。
…まあ、メキシコだってフランス領だった時代はありますし。
ビミョ〜にフランス文化を吸収してる可能性は無くもないけど
お願いだからそれを「本場テキサスの〜」と言わないで。
テキサスはメキシコじゃないしルイジアナでもないの。
何だかスシとEggRoll(≒春巻)のある韓国料理屋みたいだな。

トルティヤを「毎日お店で焼いています」が宣伝文句の店が数軒。
うきゃああああ。
「ゴハンは毎日お店で炊いています」なんて書いてる日本食レストランがあったら
私そこには絶対に行かないよ。
怖すぎる。
同様に、毎日トルティヤ焼いてますの店にも行きたくない。
でも、わざわざそう書くってことは、お店で毎日焼いて「ない」店もあるってことで
そっちはもっと怖いな。ぎゃおお。

日本のメキシカン、いつか食べてみたいです。


7月30日(土)
「宇宙遊泳」って言葉、英語の直訳だと信じ込んでた。
アポロの頃にアメリカの報道が作った言葉、
或いはそれ以前にどこかのSF作家が作った言葉を日本語に持ってきたんだと。
今日、初めて知ったよ。英語では宇宙をswimしないのね、歩くんだ。
じゃあ、宇宙遊泳って純粋に日本の造語?
ウォスホート時代にロシアから来た言葉かな。

起きてる間中、ずーーーーっとNASAテレビを見続けて
ディスカバリーとヒューストンの交信を聞き続けて
「何で来る日も来る日も便所のことを話題にしてるんだろ?」と思ってた。
もしかしたら狭い船内を渾名して「便所」呼ばわりしてるのかなと思ったり
でも、内輪だけで冗談で使うならともかく、公式の交信でそーゆー言葉を使うかなと首を傾げたり。
今日、ある可能性に思い当たって辞書を引いた。
…「lavatory ラヴァトリー 便所」じゃなかったのね。
「laboratory ラボラトリー 実験室」だったんだ^^
同じガッコで同じ教科書使って英語を勉強して
1人は宇宙に飛び出して英語で管制官と会話し
もう1人は便所と実験室の区別もつかん、
情けねぇなあ。ぶつぶつ。


7月29日(金)
宇宙にドングリ持ってくってだけでもアレなのに
お嬢さんたちの歌うあんな歌でお目覚めになられちゃ、もう。
我が家のトトロたちはすっかり野口さん信奉者となりました。
…シャトルの窓の外でトトロが笑ってたら怖いかも。
窓枠に吸盤でトウモコロシが固定されてたりね。くすす。
7月28日(木)
11月5日冷凍分の南瓜を今日、食べ終わる
この南瓜、加熱を失敗したのか、南瓜自体に問題があったのか、
水分が乏しくモソモソで、喉に詰まる感じだった。
水を加えて煮直してもまだモソモソ、
とろみをつけて餡かけにしてもモソモソ、
潰して牛乳や卵と練ってようやく食べられるという代物で
いや、食卓に乗せるのが苦痛だったよこれは。
(その前に失敗した蒸し南瓜の冷凍よりはマシかな?)
次、12月5日冷凍の25g×40個を食べ終えたら、去年の南瓜はおしまい。
その頃、この秋の南瓜の美味しいのが出始めるだろう。
南瓜の肉詰め、南瓜の丸ごとプリン、
切り刻んで凍らせた南瓜では作れない料理を数え上げて、今からわくわく。
7月27日(水)
ニューヨークやワシントンD.C.は東部時間。
サンフランシスコやロサンゼルスは西時間。
この2つの時間帯に比べ、ダラスの中央時間やコロラド周辺の山岳時間は冷遇されてると思う。
「今夜9時!」の予告を信じ8時55分頃にテレビの電源を入れると
見たかった番組はちょうど終わろうとしているところ、
9時ってのは東時間の9時=ダラスじゃ8時のことなんだ。
これまで、いったい幾度これで大事な放送を見損ねてきたことか。
東時間なんか大嫌いだ。ふん。

そんな私にとって
今、衛星のNASAチャンネルで管制塔からの中継を見るのはチョー快っ感!!なのだ。
全ての交信、指令が「セントラルタイム」基準で進むのだもの。
ちょっぴり偉くなった気分。
単にヒューストンがダラスと同じ中央時間なだけなのだけど。
中央時間バンザイ^^


7月26日(火)
「そのとき」が来たら、カセットテープで校歌を流そうかと思ってた。
(あまりに情けない、卒業記念品がコレ↑だった。とほほ。)
でも、いざ5分前というとき、私が手にしたのはサザンの「勝手にシンドバッド」だった。
文化祭の日にこれを歌いながら校内練り歩いてたのは野口先輩たちの男クラ?
も1つ下の学年だっけ。
いや、あの年はO体実委員長で「ぎんぎらぎんにさりげなく」か。
シャトルを離れた私の勝手な感傷の中、秒読みは進む。
10、9、8、♪ららーらーらららららーらー♪
5、4、3、♪ららーらーらららららーらー♪
今何時、セントラル・タイムで9時39分、
野口先輩を乗せた宇宙船が上昇してゆく。
いってらっしゃい。
Bon voyage.
7月25日(月)
網戸についた蛾の卵、いつもは卵のうちに削ぎ落としてしまうのだけど
なんとなく面倒だったので今回はそのまま放置してみた。
今、小さな小さな蛆の団体が網戸の外にひしめいてマス^^
これからどうなるのかな。
網戸にへばりついたままじゃ餓死することになると思うけど
どこかに大行進していくのかしら。
おぞましいけど興味津々。
7月24日(日)
何年も昔に家庭用品屋さんが潰れ、その後ずーっと「店子募集」状態だった場所に
新しく家具調度品を扱う店が開いた。
さしあたって必要な物は1つも無いけど、取り敢えずは視察してみる。
1度ざっと見ただけではよくわからないが、「大きな1軒の家具屋」ではない感じ。
どうやら家具を売りたい業者/個人に細かく区切られた空間を貸して
その家賃と販売手数料を収入とする形態の店のようだ。
ゆえに、扱ってる品物に統一感がない。
成金趣味な似非高級家具からガレージセールの方が似合いそうなガラクタまで無節操に詰まってる。
根気良く通えば、いつか、まさにちょうど自分が欲しかった物に出会えるかもな。

壁で区切られた個々の貸し空間は、ちょうど日本の4畳半くらいの広さ。
そこに椅子と食卓と箪笥とがちんまり並べられているのを見たら
無性に日本が恋しくなった。
座ったまま、室内の全てに手が届く素敵な四畳半は私の理想の空間どす。


7月23日(土)
頭の弱い私が多機能すぎる腕時計を持つと、たまには失敗もする。
朝のお散歩、「まだ7時23分か」と思いながら歩き続けること数十分^^
さすがに変だと気付いてよく見たらいつの間にか日付表示に切り替わってた。
目覚ましを止めようとして、間違った釦を押しちゃったらしい。
実際には既に8時を過ぎていて
家に帰るの、大幅遅刻。
旅行中じゃなくて良かったよ、こんな理由で飛行機に遅れたら大馬鹿だよな。とほほ。
7月22日(金)
主として作りたかったのは、かるかん。
本当は掌の形の大和芋が欲しかったけど、棒状の長芋で我慢して
200gもあれば十分なのに巨大なのしか無い、それも嬉々として我慢(←??)。
余った分は大喜びで夕飯に使い回す。
酢の物にして。すりおろしたのを魚に掛けて蒸して。
美味しいな美味しいな。
…え?私、とろろ芋って苦手じゃなかったっけ。
気付かぬうちにまた1つ、嫌いを克服。

病院給食のオバサンだった頃、長芋には随分と泣かされた。
芋そのものに触るときは用心して手袋をはめているのだけど
「長芋のネバネバのついた手で誰かが触った捻った蛇口」とか
「芋をすった擂鉢を洗ったタワシ」とかに知らずに触れて
2次感染的に痒くなってしまうのは防ぎようがない。
掻いて掻いて掻き毟って大流血したものだった。
血まみれの腕で午後から洗い場に入れば、とろろまみれの汁椀が山のよう。
私が本格的な長芋嫌いになったのは、あの体験のせいかもな。
今日も用心してしっかり手袋をはめていたのに
皮の切れ端が、ほんのちょっぴり、床に落ちてしまったらしい。
知らずに踏んで、結局、膝から下が流血。
誰か品種改良して痒くならない長芋を開発してください。
(里芋は平気なの、不思議なことに)


7月21日(木)
日本では1度も見たことがない、存在も知らなかった、
ダラスに来て初めて出会った中華料理の1つに「腸粉」というのがある。
最初、白いぶよぶよの外観とその字面から臓物系料理と信じ込んで敬遠していたのだけど
実は主材料は米の粉、ハラワタとは無関係な食品である。
それならばと安心して食べてみたらば美味かった。
今は私の好物の1つになっている。

米の粉を水で溶き、型に薄く流して蒸す、というのが腸粉の皮の製法である。
普通はそれに肉や海老を巻き、甘辛いタレをかけて食べる。
で、私の知る限り、この「普通」を逸脱した腸粉を食べさせてくれる店はないんだな。
酢醤油でさっぱり食べてみたい、とか
米の粉だもん、小豆餡や栗だって合うだろうな、とか思うのに
そういう皿が出てくる店を不幸にも私は知らない。
「こーいうの、どうかなあ?作ってよ」と頼めるほど親しい店もない。
ならば、自分で作るしかあるまい?
ううう。鬱陶しいな。
生地の配合は超簡単、本で読んだ限りでは特に難しい工程もなさそうだけれど
小さな皮を1度に1枚しか蒸せないから、ひどく手間がかかるのね。
でも食べたいし。
結局作ったさ半日かかって。
中身は、鶏挽肉と叩いた梅干と紫蘇の餡。
砕いた落花生を混ぜた味噌味の豚挽。
刻んだ韮とほぐした鯖缶を唐辛子と醤油で味付けたの。
納豆にジャコと辛子をたっぷり混ぜたのと
黄な粉と胡麻で和風にまとめた甘い南瓜餡。
有難いことに、どれも素晴らしく美味〜〜〜〜♪
でも、きっと2度と作らない。
鍋の蓋、型の縁、タイマーのボタン、決して衛生的とは言えない場所と
澱粉100%の細菌培養に適した生地とを交互に手で触らなきゃならないストレス。
ちょっと耐えられないわ。
次は出来合いの皮を買ってきて中身だけ好きな物を用意します。


7月20日(水)
夫が会社に弁当を持っていくのは、原則として毎週月・火・水の3日間。
木曜と金曜は外食である。
妻を弁当つくりから解放してやりたいという優しさ(?)であり
いい加減食い飽きた妻の味付けから解放されたいという我侭であり
職場の仲間たちとのつきあいであり
1人では・または私と2人ではなかなか見つけにくい美味しい店を教えてもらう機会であり。
たま〜に、「今度の月曜の昼は送別会で外食する」とか
「今週は忙しいから昼を食べに出る時間が勿体無い、弁当作ってくれる?」とかあるけれど
大抵は前の週の終わりまでに通告して貰えるので問題なく対応できる。
…問題なく対応できないのは、「大抵」じゃなく「原則」を外された日。
夜になってから「風邪ひいたみたい、人ごみに出るの嫌だから明日は外食したくない」て言われたって困るのよ。
だってこの茄子は明日の夜の和え物にするんだし
ブロッコリは明後日の魚の付け合わせ、お茄子も明後日の夜に焼くんだし
胡瓜もピーマンもレタスも、全部明日と明後日の夜に使う予定なの。
トマトとセロリとキャベツは私の1人の昼飯だし。
弁当に使える材料が何も無いよ〜〜〜。
仕方ないから冷凍庫の牛蒡と薄揚と桜海老で金平。
切干大根を甘酢に漬けて、ひじきを戻して、
生鮮物の1つも入ってない弁当の出来上がり。
なんだかな…
7月19日(火)
物凄く久しぶりに「セサミストリート」を観る。
ありり? ビッグバードの声、変わった?
アーニーもちょっと違う気が。
超・長寿番組だもん、声優の交代があっても可笑しくはない。
(フーパーさんとか、亡くなった出演者だっているしね)
でも、セサミの主要キャラの声が変われば当然ニュースになろう、
それを私が見過ごしたというのは可笑しい。
もしかして、うちのテレビの音声が歪んでるのかな??
7月18日(月)
夕食の炒め物に使った缶詰の水煮筍。
中国製には珍しく、筍らしい歯ざわりと香りがあって
筍好きな夫が「今日のは美味しい」と喜んだ。
…でもね、
缶の内側に、何か怪しい斑点があったのよ。
アブナイ重金属が溶け出ていそうな雰囲気。
勿体無いから今日は表面を水洗いして茹でこぼして使っちゃったけど
長期にわたって継続的に摂取することには抵抗がある。
美味しく無くても安全なので我慢してね。
帰国時、荷物に余裕があるとき、京都の筍缶を担いできたいなあ…
7月17日(日)
夫が新しいデジカメを買った。
一眼レフで大きくて重いの。
週末の外出に気楽に持ち歩ける物ではないけれど
旅行のときなんかは重宝しそう。
(私の一眼レフは写りはいいけどフィルム24枚撮り終えるのに3年とか掛って結局変色しちゃうし
私の小さなデジカメだと写りがいまいちだし
その両方の欠点をこのデジタル一眼なら補える、はず。
期待したい。
7月16日(土)
『Charlie and the Chocolate Factory』
ダール原作『チョコレート工場の秘密』の映画を観てきた。
ワンカさん(チョコの包装紙に書かれた日本文字は「ウォンカ」)はイメージじゃない。
チャーリー少年、血色良すぎ。
小人たちの描き方は趣味じゃない感じだったし
消えてゆく子供たちの扱いもちょっと笑えない気がした。
原作(の和訳本)の方がずっといい、と思った。
でも楽しめたよん。
今、原作(英語…)をぱらぱら眺め、いくつかの疑問がわいてきた。
見直して確認したいな。
うまく日本行きの機内映画にぶつかれば13時間で4回位は見られるんだけど
まあ、期待しない方がいいだろう。
2番館で1ドルで見るか、テレビ放映を待つか、
いっそ日本で「英語音声・日本語字幕」のビデオを借りて見ようか。
いつの話になるのやら、
こちらで観て、日本語で筋を確認したいと思った映画で
実行に移せたのはまだ1本もないんだもん。
待機リストが長すぎる…
7月15日(金)
15日、祇園は宵宵山。「食べられる」粽を蒸してみた。
新聞紙の偽笹で練習したときは泣きたくなるくらい難しかった包み方も
案ずるより生むが易し、本物の笹ではあっけなく簡単に綺麗に包めちゃったんである。ばんざい。
但し、い草が無いから七面鳥用の凧糸で巻かざるを得ず
そこが画竜点睛を欠いた感じ。
来年は中華スーパーで竹皮の紐でも買って来ようかな。

加熱済みの麩饅頭をただ包んだだけでは笹の葉は全く香らず
「これじゃビニル製でも同じじゃん?」と落胆したのだけど
半生生地を包んで蒸し上げたら、非常に良い香りが生地に移ってくれた。
麩饅頭も包んでからで蒸せば良かったんだな。
これも来年に生かしてやろう。

笹の葉、小さめの粽なら笹の葉2枚でも不足なく包めることも分った。
と、来年は麩饅頭と粽を2個ずつで6枚使って、まだ4枚残る勘定になる。
(↑今年と同じ、10枚入りのを買った場合ね)
お魚を乗せて蒸すか、お握りを包んで蒸すか、
笹舟作って水羊羹…だと加熱できないから香らないか。
あれこれ計画たてるだけで楽しい。1年先の話にだけども。


7月14日(木)
欧州系の食料品店でシシャモ(のような魚)の干物を買ってきた。
フライパンで焼いて、季節外れだけど大根おろしを添えてみる。
無茶苦茶美味い。
卵が入ってないから、これじゃ納得しない日本人もいそうだけど
私はもともと雄シシャモの方が好きだからこれで良いのだ。
値段も日系商店で売ってる冷凍子持ちシシャモの1/3だしさ。
美味しかったからまた買ってこよう。
次は朝食にお粥をたいて食べたいな。

シシャモ、和英辞書でひくと「smelt」と出てる。
それを英和で引きなおすと「ワカサギ」になる。
区別、しないんだな。全然違うのに。
「mackerel」の水煮缶には鯖っぽい斑のある魚の絵がついていて
なので私はそれを「鯖缶」と呼び慣わしているのだけれど
中身の魚には、2回に1回ほどの割で斑紋がついてない。
かわりに尾びれの手前、体側に「ぜいご」があって
どう見てもこれは鯖でなく鯵。
和英で確認するとなるほど鯵もmackerelだ。
鯖はサバ科だし鯵はアジ科だし、全然違うと叫びたい。
鯵と鯖の区別ができないなんて、アメリカ人ってやっぱり馬鹿だ。
(「日本人ってアリゲーターもクロコダイルも区別しないんだって、
どっちも同じにWANIって呼ぶらしいよ、
日本人って馬鹿だねーっっ、
と言われても反論はできんです)


7月13日(水)
そして、シャトルは飛ばなかった。
その頃ダラスはプール1個ひっくり返したような大雨、雷。
停電はしなかったけど、ときどき電圧が下がって電気が暗くなって
やがて、ちょうど打ち上げ予定だった時刻の頃に、衛星放送の画面は「ERROR」になってしまった。
もし飛んでたら、長い間待って待って待ち続けていたその瞬間を見逃す羽目になった訳で
飛ばなくて良かった、というのが本音だったり。

シャトルは飛ばず、衛星信号は受信できず、
従って午後の時間をずっとテレビの前で過ごす必要は無くなった。
でも、全く予想外の形で、昨日のうちに準備しちゃった今日の夕飯は役に立った。
郡の水道パイプラインが破損し、北ダラス一帯が一時的に水不足に陥ったんだ。
我が家は幸いにして断水は免れたけれども
「緊急以外の用に水を使用するな」というお触れが回っているので
野菜を洗ったり鍋を濯いだりは遠慮しなきゃならない。
お米が研げないけど、炊いて冷凍してある予備のご飯を温めれば良い。
晩飯が出来上がってて助かったよ。
差し引き合計、今日はいい日だったのかな、悪い日だったのかな。


7月12日(火)
いよいよ、私の母校の先輩が宇宙に飛び出す。
明日、発射当日は1日テレビの前に張り付く予定。
晩飯を作らなくて良いよう、今日のうちに牛を煮込んじゃったもんね。
衛星放送のNASAチャンネルの録画予約も入れた。
準備は万全。
でも、今、テキサスは雨季なんだ。
明日の打ち上げ時刻前後も、雷を伴う大雨の予報になってる。
短時間だけど、停電の危険性が非常に大きい。
雷で電波が乱れて、衛星放送が受信できなくなる恐れもとてつもなく高い。
せっかく用意したビデオテープ、無駄になるかもな。

そーいやシドニー五輪のときも。
私の小中学校時代の同期生(小2・小4の同級生)が出場するというので
私はかなり盛り上がっていたのだった。
新品のテープを標準速度に設定して開会式の録画を開始、
そしてさあ、いよいよ日本選手団の入場!というそのときに
いきなり画面が砂嵐になったのだった。
他のチャンネルは受信できたから、うちのテレビのせいじゃない。
局の不具合。
ようやく画面が戻ってきたときには、開会式は済んでいた。
あの悪夢が再来しないことを願おう。
テキサス上空大爆発の悪夢なんか勿論。
どうかどうか元気で還ってきてください。


7月11日(月)
朝の公園で。
向こうから歩いてくる顔馴染みのおじさんの頭に乗っている帽子は
あれは一昨日、野球場で先着2万名様プレゼントだった帽子じゃないか。
テキサスの「T」に州旗を組み合わせた意匠、本体と鍔はベージュで天辺の釦だけが真っ赤。
私が持ってるのと同じだ。
「おはよう!」の挨拶を交わしてすれ違ってから、振り返っておじさんの後姿を確認してみる。
思った通り、後頭部に帽子の提供元の自動車会社のロゴが張り付いてた。
大きな池をぐるっと半周したところで、同じく半周してきたおじさんと再びすれ違う。
「土曜のブルージェイズ戦で貰ったんでしょ?私も行ったんだよ。9回の守りはひどかったねえ!」
そう言えたら、どんなに楽しかろう。
ちゃんと英語を覚えたいと思うのはこういうときだ。
でも、やる気はないワタクシ。
今の私にできるのは、私も同じ帽子を被って歩き、次におじさんに会ったときに帽子を指差してニカッと笑うこと位。
でも、そのためにはまず帽子の改造をしないと。
後ろのベルトがマジックテープ留めなんだもの。
このままだと髪が絡んで脱ぐときに痛いのよ…
7月10日(日)
葛きりが食べたい。
レシピは持ってる。葛粉もある。
でも、蜜を作るのに黒砂糖がない。
中家スーパー3軒と日系食料品店2軒を回って入手できず
仕方が無いから抹茶シロップで食べるかなあ。
いっそメイプル?ラズベリーシロップ??
7月9日(土)
「Taste of Dallas」に遊びに行く。
市の中心部の一角が歩行者天国になって、そこに市内の飲食店の屋台がずらーっと並んでるの。
目の前で煙を上げてるお肉やモロコシを買って、歩きながら食べるのはとても楽しい。
先週、独立記念日と野外音楽会で不摂生しちゃったし
今夜は野球場でまたいい加減な食事をする予定だし
そのうえにこの昼まで澱粉過多脂質過多塩分過多生野菜ゼロな買い食いで
もしかしたら体は泣いてるかもしれない。
でも、青空の下、楽しく美味しく食事ができたらそれはシアワセ。
心が健康なら、それで良いのだ。

この「食の祭典」には、市内の飲食店の他に大手食品製造会社等もテントを張っていて
ピーナツバタとジャムのサンドイッチの試供品をどっさり貰った。
(来週末の朝、卵液浸してStuffedFrenchToastに加工しよう)
砂糖を原料にした0カロリー甘味料の試供品も山ほど貰った。
(これでセントルイスの極甘ベタベタケーキを焼くぞ)
人口甘味料たんまりの体に悪そうな0カロリーコーラを試飲して
(炭酸抜け切ってて、私には飲みやすい)
乳糖除去した牛乳の試飲して
(私、乳糖摂取には問題ないんで普通の牛乳でいいんですけど)
何故かトイレットペーパーの試供品を2巻貰って
(食べた後の結果…ということか???)
お鍋の実演販売で実用にならなさそうな刃物を貰って
ま、駐車場料金分くらいは十分に元とったかな。
たくさんの戦利品の中で、一等美味だったのは「ミルク・ボーン」という軽いチーズ味のビスケット。
甘すぎず、塩辛すぎず、適度に噛み応えがあり、大変に結構。
…実は、お犬さま用のおやつなんだけど。
それと知らずに山ほど貰ってしまい、勿体無いから食べてみたのだ。
人間の食品衛生基準を満たしてるという確証はないし
原材料を見ればどうも牛骨も入ってるようなので
いくら美味しくても勿体無くても味見だけで残りは処分するしかない。
ああ口惜しいな、これと同じ味の人間用ビスケットも出してくれないかしら。
「ドッグ・フードと同じ味!!」
…こんな宣伝文句じゃ売れるものも売れなくなるわな。やっぱ駄目か^^


夜は野球。
ここのホットドッグはセントルイスの動物園よりもっと不味い。
去年はチリチーズドッグで泣いたけど、今年はシカゴドッグで撃沈。
しかもなあ、
私たちが食事を並べたのはピクニック・エリアのテーブル。
お日様パワー全開!な天気だったけど、テーブルのパラソルは閉じられていて
勝手に開けていい物かどうか判断付かなかったので、そのままソーセージを齧っていた。
やがて球場職員のおばちゃんがやってきて「暑いでしょ、傘、広げようか?」と言ってくれ
私たちはもちろん「ありがとう、お願いします」と答えたのだけども
そしたらおばちゃん、いきなり土足でテーブルに上がりやがった。
たしかに大きな傘は高さもたっぷりあって
傘の中程を縛った紐にはテーブルに乗らなきゃ手が届かない。
テーブルの上が清潔だなんて私は思って無いよ、
でも、私のドッグの30センチ先におばちゃんの泥靴があるのを見たら
不味いドッグが更に不味くなったさ。
この感覚、アメリカ人には分かって貰えないだろうなあ。
ここでは私たちが外人なんだから、アメリカの慣習に馴染むよりしか無いんだろうなあ。鬱々。
でもいいんだ、ドッグはサイテーだったけど、一緒に買ったナッチョは美味しかったから。
日本の人にはあまり馴染みがないかもしれないこのメキシコ系ジャンク、
要は「無塩のドンタコスにチーズソースをぶっ掛けた物」なのだけど
そのチーズがとてつもなく臭いのだ。
野球場で前後左右の席でこれを食べられると気分が悪くなる。
ホッケー観戦だと屋内だから匂いが留まっちゃって尚つらい。
で、ず〜〜っと食わず嫌いをしてきたのだけども
発想の転換をしてみたらどうかと突然に思い立ったのだ。
人間の嗅覚の摩訶不思議、自分で食べちゃえば臭く無いはず!
で、思い立ったが即実行、買って食ったら美味かった、臭くなかった♪
これからは、ホッケー観戦のお供はナッチョに決まりだな。


7月8日(金)
新聞紙で実物大の笹の葉を作ってちまきを包む練習をしようと思い、
その原版にするため、麩饅頭から剥がした本物の笹の葉を綺麗に洗ったのに、
うっかりそのまま忘れて一晩おいてしまった。
朝になったら、からからに干からびて縮れた笹の葉が2枚、流し台に転がっていた。
悲し。
7月7日(木)
麩饅頭は70点の出来(合格まであと1歩、な感じ)。
もう少し弾力があったら良かったな。
去年の失敗の元凶のグルテン粉を少しだけ混ぜてみようか。
粉を捏ねる水の温度、塩加減でもグルテン形成が違ってくるはずだし
茹でるか蒸すかでも食感に違いが出るだろうし
毎年1回、少しずつ改良を加えながら試作を重ねて
合格点に達する頃にはきっと80歳の爺さん婆さんになってるよ。
寄る年波なんかに負けずに弾力のある麩饅頭を噛めるよう、歯を大切にしておこう。

小麦の団子を洗って生麩を取り出す過程で、澱粉液が大量に生じる。
うまく乾燥できたら「浮き粉」として製菓に重宝するはず。
濾紙で漉してから広げて日向に置いたら乾くかな?
素人仕事じゃ傷む方が早いかも。
どーせ副産物だから捨てるのは惜しくないけど
傷んでるのに気付かず食べて体を壊したら怖い。
挑戦するのには少し勇気が要りそうだ。
1年くらい猶予を下さい、その間に少し調べて自家製造が可能なものか検討します。
今年は取り敢えず、澱粉液に少しだけ糖分を加えて鍋で煮てみた。
葛湯風になったら嬉しいなと思ったのだけど、仕上がりは寧ろ重湯な雰囲気。
生姜汁絞って豆板醤を落として飲んだら汗がどわっと噴き出した。
冬ならもっと美味しいかも。

そりはともかく、麩饅頭のお飾りに使った笹の葉の残り8枚で粽を蒸すつもりだったのに
なんてこったい、この笹の葉、葉っぱ本体しか無いじゃないか。
粽にするには軸、柄の部分も大事なのに。
仕方ないから単なる笹団子にしようか。
あるいは180度方向転換、鱒寿司でも作るかな?


7月6日(水)
明日は七夕、去年こけた麩饅頭に再挑戦するつもり。
別に私の郷里に「織姫彦星に麩饅頭を供える」なんて慣習があるわけでなく
何か笹の葉を使ったお菓子を作りたいなというだけのことなんですが。
正月の日本で買ってきた真空パックの笹、ちゃんと香るかな。
お麩の味を邪魔するような臭気があったらいやだな。
不安と期待でどきどき。
不安なのは葉っぱのことだけじゃない、お麩の原材料の粉のことも自信がない。
去年は蛋白含有率が多いほうが効率よくグルテンが取れると思い
「グルテン粉」というのを買ってきたのだ。
で、グルテンが強すぎて失敗したんだな。
なので今年は普通の強力粉にしようと思ったのだけど
製パン用小麦(普通の強力粉)の量り売りがちょうど切れていて
手に入ったのは製麺用のセモリナ粉。
妙にイタリアンな風味のお麩になったりしないだろうか、
かなり冒険かもしれない。

笹の葉は1包み10枚入り。
2人分の麩饅頭を包むのには2枚しか要らないから、8枚残る。
ちょうど7月、祇園祭、「食べられる」粽を作ってみようかな。
端午の節句の頃にネットで調べて、包み方は控えてある。
粽1個に笹4枚を使うから、2個で8枚、ぴったりだ。
図解がいまいち分かりにくく、いきなり本物の笹と本物の団子じゃ苦労しそうだから
まずは原寸大の新聞紙と丸めたチリ紙団子で練習してみましょ。
楽しみ楽しみ。


7月5日(火)
? 朝の公園に、人が全然いない。
昨日の夜、花火観て夜更かしして、今朝は皆さん寝坊かな?
でも、大晦日のカウントダウンじゃなし、深夜までやってたわけじゃないのにな。
まさか彗星に衛星が衝突して、有毒物質が地球に降り注いで、今日は外出禁止令が出てるとか^^
英語のわからん私が情報から孤立してるなんてことないでしょうね^^;
単に天気がよくないせいだと思っておこう。
7月4日(月)
声質が嫌いな人の方でした。
でもまあ不協和音よりは救いがあった感じ。
前座さんのカントリーっぽい歌が少し気に入ったから40ドルをドブに捨てた訳じゃないや。
サウスウエスト航空(本日の提供・協賛会社)のビニール製飛行機は貰えたし
ただいま売り出し中のアイスクリーム新製品の見本も食べられたし。

アイスの試供品はバニラ・ブルーベリー・コーヒーの3つの味があって
どれがいい?と聞かれ、夫が頼んだのは「バニラ」。
アイス屋さんの店頭で、31の味の中から選べという状況ならまだしも、
3択なのに、それでも通じなかったバニラ。
どう頑張っても「バナナは無いよ」と言われてしまうのだ。
在米6年、未だ越えられない厚い厚い壁。
私がブルーベリーにしたのは、同じのを取っても面白くないからで
決してバニラから逃げたわけじゃないんだよん。


7月3日(日)
熊さんをさらいに、隣町の祝賀会場を再訪。
私の木の円盤は、見事に熊さんの当たる穴に入った…のに
貰ったのは今日もボールペン。
熊さん、もう1匹も残っていなかったのだ。
4日間分の熊さんがもう全部出ちゃったのかなあ。
それとも、今日の分が終わっただけで
明日の朝早くに来れば明日の分の熊さんがいるのかしら。
熊さん、くすん。

明日の音楽会は夫の趣味。
実のところ私は、誰のコンサートなのかすらもよく分かってない。
「私、その人の歌、知ってる?何か有名な曲ある?」と夫に聞いてみる。
「うちにCDあるよ」と夫。ふうん。
「車の中でかけてたらアナタ嫌がった。不快だから止めてくれって」
そういう大事なことは、切符を買う前に言ってくらさい。(涙)
夫のCDで私が嫌いなのは2枚、
頭の頭痛が痛くなるような不協和音系が1枚と、声質と歌い方がどうにも肌に合わないのが1枚と、
さあどっちだ?
40ドル払って1時間の拷問。


7月2日(土)
今年の独立記念日は、少し離れた大きな町で野外音楽会。
夫の趣味で入れた日程だ。
私は音楽自体はどーでもいい感じ。
それよりも屋台で七面鳥の脚のBBQやホットドッグを買い食いするのが楽しみ。
広い野っ原に毛布敷いて寝っ転がっるのも気分いいだろう。
晴れるといいな。
晴れすぎたら暑いけど。

そんな訳で7月4日当日は独立記念日の祝賀行事を楽しめないので
前倒しで、今日、隣町の「7月4日」に行ってきた。
この町は気が早く、昨日からお祭りを始めているのだ。
コーンドッグ食べて、レモネード飲んで、ああ楽しいな。
銀行屋さんのテントが客引きに無料のゲームをやっていて
1等景品は熊さんリュック!
私も挑戦したけど残念、ボールペン1本しか貰えなかった。
(実用になる分、夫の星条旗柄の刺青シールよりはマシ)
熊さんリュック、欲しかったなあ。
明日、もう1度行ってみようかな。
お1人様1回限りとは書いてなかったけど、敵が私を覚えている筈もないけれど、
でも小心者の私はできる範囲で変装していくの服を着替えて、髪の毛の縛り方を変えて、サングラスかけて、
どうか熊さんを連れてこられますように。


7月1日(金)
玉子焼き用のフライパンで四角いパンケーキ焼く。
クランベリーを混ぜた赤いパンケーキを7枚。
白いクリームチーズを塗って、重ねて、合計13層。
端を切り揃えて横に寝かせ、ブルーベリー入りのチーズで飾れば「独立記念日パンケーキ」。
でも、パンケーキの表面が微妙にでこぼこしていた。
チーズも均一に塗れてない。
だから定規で線を引いたような綺麗な13条にはならなかった。残念。
「旗が風にはためいている」と思えばいいか。
来年は赤いクレープと白いクレープを細く巻いて13本並べよう、
その方がきっと絵になるだろう。

最古(2000年11〜12月)//2005年4〜6月//2005年10〜12月//最新(2014年)の日刊つん太へ