日刊月刊つん太 2009年(代理執筆・由里)

最古(2000年11〜12月)//2008年//2010年//最新(2014年)の日刊つん太へ
表紙へ

12月

進め銀河のはてまでも
05年の秋から使ってきた私のノートパソ[アンブレラ2号]の動作が、ここ半年で急速にのろくなりました。
フォルダ1つ開くだけで1〜2分。それも運がよければの話で、運が悪けりゃ途中で固まってしまいます。
作業のはかどらない私は苛々して夫に八つ当たりしまくり(ぬいたちに当たるのは自重してるんだ、一応)
ついに我慢の限界に達した夫が感謝祭後の安売り時にネットで[アンブレラ3号]を注文してくれました。やほお。
DELLの、なんたらいう横文字名前のマシンです。(←アメリカで売ってるパソコンが縦書き名前だったら嫌だ)
ウィンドウズ7とやら搭載です。
申し込んでから待たされること1ヶ月弱、ようやく先日テネシー州ナッシュビルから送られてきました。
ナッシュビルには「ナッシュビル・プレデターズ」というNHLのチームがあります。
プレデターズのゴールを守っているのは、数年前まで我がダラス・スターズに所属していたダン・エリスです。
ダラスでは控えの控えのそのまた予備みたいな存在で活躍の機会がなかったダン・エリスですが
ナッシュに移ってからの成長ぶりは実に腹立たしいものがあり、今年の開幕戦@ダラスもよく守ってくれやがってこん畜生、
て、ええと、何の話でしたっけ、そう、新しいパソコン。
ウィンドウズ「セブン」+「ダン」エリスなので、アンブレラ3号は別名として「モロボシ号」とも呼ばれることとなりました。
呼ぶのは私だけですが。

アンブレラ3号では、ウィンドウズ3.2の頃から愛用してきた幾つかのソフトがついに動かなくなりました。
似た機能の別のソフトを拾ってきたら、多機能すぎて難しすぎて私には使いこなせそうにありません。
ちょっと困っています。
いっそ、10年前のThinkPadを甦らせてみようかな。
画面は壊れてしまったけど、別の大型画面と接続すれば本体機能は今も使える筈です。
最近になって愛用しだした新しいソフトが入らないような気がするけど。

現役を退いた[アンブレラ2号]は不要なファイルを片端から削除し、不要なソフトもとことん外して軽くして
ついでにキーボードの駒を外して洗って掃除して(出てきたごみはぬいの抜け毛、私の眉毛と睫毛と、胡麻が2粒)
こいつは次に日本に行くときに持っていって、実家に放置する予定でいます。
うまくLAN設定できればうちの中に不法侵入してきている怪しい野良電波をとっ捕まえてネットできるし
もしそれが無理でも貸しDVDを見るのには使えます。
時差ぼけで明け方に目覚めたあと、朝食までの長い長い長い時間を映画鑑賞で過ごせるようになったらこれは極楽。
ダラスで英語で見て意味不明だった作品を全部日本語で見直しちゃうんだ♪楽しみです。
(今月は2番館で「くもりときどき肉団子」「アトム」「かいじゅうたちのいるところ」を見て全滅)


すっかり忘れてたけど
ある朝ふと気づいたら、瓶の中のモフモフ毛虫は無事に羽化していました。
思ったよりも小さい成虫で、外に逃がしてやることも可能ではあったけど
折り悪くダラスには珍しい寒波が襲ってきている最中で、屋外の気温は氷点下。
孵化直後から育ててきたかわいいかわいいモフモフをこんな寒空に放り出すのはとても辛くて
(モフモフを外に出すには自分も外に出る必要があるんでそれも辛くて)
モフモフはぬくぬくと暖かい室内の狭い瓶の中で飼育され続けることになりました。
自由に飛び回ることもできず、仲間に出会うこともなく、食べ物も与えられず(成虫の餌が何なのか資料が無かった)
瓶の中に大量の無精卵を残して死んで行った彼女。ううう。ごめんよ。
せめて蛹になった時点で瓶ごと外に出しちゃえば、蛹のままで越冬して、春になってから外を飛べたかもしれないのに
春と勘違いするような室温、真夏と勘違いするような日照時間の室内に置き続けた私が悪かった。
次はもう少しうまく育ててあげるから、来年また、うちのピカンに帰っておいで。
今年も1年ありがとうございました。
今年のダラスは妙に寒いです。
クリスマスイヴには雪が降りました。
うちのあたりは芝がうっすら白くなる程度で終わっちゃったけれど、場所によってはずいぶん積もったらしいです。
雪のせいで夜中のミサが中止になった教会もあったのだそうで。気の毒に。
まあ私にはクリスマスなんて関係ないし、雪でもあられでもウーベタベタでも降ってちょうだいなと思っていたら
ぎょぎょぎょ、今晩も氷点下だって。
カウントダウンの乱痴気さわぎに参加する予定はないけれど、その前に毎年恒例大晦日のスターズ戦があるのです。
大掃除はできてないけどスターズ戦。今年も年賀状書き損ねたけどスターズ戦。
年越し蕎麦は「どん兵衛」で済ませたけど、おせちは作りかけで台所は洗い物の山だけど、それでも構わずスターズ戦。
大晦日の入場者には来年のスターズ・カレンダーが配られるので、槍が降ろうが鉄砲が降ろうが行かなきゃなりません。
なのに氷点下。
他のチームの本拠地、たとえばカナダはエドモントンなんてマイナス28度(摂氏)だし
そっちの人々から見たらダラスの寒さなんて屁でもないのだろうけれど
ふだんがぬくいから、ダラス人は寒さに弱いの。まともな防寒着は何も持っていないの(こりゃウチの夫婦だけか)。
でも幸い、雪や霙じゃないから車の事故はそんなに心配しなくてよさそうです。
穴のあいた手袋2枚重ねて、つま先の薄くなった靴下は3枚重ねて、行って参ります。

それでは皆様、よいお年を。
私らも今晩の試合に快勝して気分よく新年を迎えるぞーっ!
 *半日後追記、勝った勝った、Loui Erikssonのハットトリックを含む5得点で快勝しました。
 Steve Ottの喧嘩を2度も見られたし、気温は低かったけど風がないから結構ラクだったし、
 でもカレンダーは過去に貰った7冊の中で一番の不出来でした残念…


11月

Take me out to the hockey game
10月最終週の対トロント戦を見終えたら、11月最終週の対キャロライナ戦までホッケーはお休み。
いえ、チームの日程は粛々と進んでゆきますが、ウチの夫婦が競技場に通うのは一時休止。
4週間まるまる、テレビ観戦だけの日が続きます。
あまりにヒマなので、いっちょ2軍の様子を検分に行ってやろうじゃないかという話が涌いて出ました。
(「2軍」という表現は厳密には正しくないそうですが、私の日記に厳密を要求されても困ります。以下も2軍で押し通します)
我がダラス・スターズの2軍「テキサス・スターズ」は、ダラスから車で3時間離れた州都オースチンに本拠を置きます。
今年できたばかりのピッカピカの新チームです。
一昨年まではダラスから1000kmほど離れたアイオワ州に2軍「アイオワ・スターズ」を持っていたのですが
あまりに遠すぎて選手の入れ替えが不便だったため売却し、州内に新たなチームを作ったです。
(↑この2〜3行も相当に不正確な表記で満たされていますが、いいんです、ほっといてくらさい)
チームが新品ならそのホーム・アリーナも新築ほやほや、椅子も床も手摺りもトイレの便座も今のうちならまだキレイです。
館内の飲食施設はダラスの競技場よりも数等良いって噂だし(情報源:ダラス・スターズ公式掲示板)
行くぞオースチン(正確には近郊のシダー・パーク市)! 見るぞテキサス・スターズ戦!! GO!!!

ということでオースチン1泊旅行の計画を立てていたら。
10月末、ダラス・スターズ事務局から夫宛に1通の封書が届きました。
中には11月第1週、対カルガリ戦の入場券が2枚。
何だこりゃ、こんな試合を買った記憶は無いぞと不審に思いつつ同封の手紙に目を通すと
曰く「アナタ方がスターズの熱心なファンであることに感謝し、お礼として来月の1試合に無料ご招待いたします」
スターズ掲示板を確認すると「対コロンバス戦の切符が勝手に送られてきたけどコレ何?」「ウチはカルガリ戦が来た」
「俺は対バンクーバー貰った」「俺も」「Charlie Brown: "I got a rock!"」(アメリカ人なら皆知ってるハロウィンネタ)と
どうもダラス中のスターズファンに漏れなく無料切符が送り付けられている模様です。
去年の最終成績が芳しくなかったせいもあり、今年のスターズの主催試合はかなり空席が目立つ状態で
あんまりガラガラではテレビ映りが悪いし、選手の士気も下がる、それなら無料券を配ってでも席を埋めた方がいい、
無料入場者でも会場内でホットドッグとビールとピーナツに金を落としてくれるなら大歓迎、てことらしい。
はあ、申し訳ない。私ら夫婦は夕飯はいつも家で済ませて行くし、飲み物もツマミもプログラムの類も買わないの。
そのくせトイレに行って水は使うし、専ら会場の損益に貢献しちゃってるだけなんだけどなあ(笑)
でも折角いただいた切符は有難く使わせて頂かなくっちゃね。拍手と声援だけは惜しまないよ。
てことで、予定外の観戦が割り込んで、オースチンに行く必然性は無くなってしまいました。ははは。

でも、もうすっかりオースチンまで行く気になっちゃってたんだもの。
必然性とか何とか関係無く、折角だから一度は新築アリーナを見ておきたいな。
床がビールでベタベタになる前に。座席に得体の知れない染みが付く前に。
とグダグダ言っていたら、朗報が飛び込んできました。
開幕直前の非公式戦で殴りあいに参加して右手親指を骨折、そのままずっと欠場していたサワダ選手が
1ヶ月少々かかって漸くほぼ完治。2軍のリンクに戻ってくることが決まったようです。
万歳、私のサワダ。日系3世サワダ。
私はスターズの選手たちはみんな大好きだけど、でもサワダだけは別格。すぺさる贔屓しています。
やっほお、オースチンまでサワダを応援に行こう。
去年だって本当は見に行きたかった、でも去年の彼はダラスの北1900kmのマニトバにいて、流石にこれは遠すぎて、
でも今年はオースチン、うちからたった300km。行かない理由は何もない。
行くぞオースチン! 見るぞテキサス・スターズ戦!! 頑張れレイ・サワダ#13!! GO!!!

ということでオースチン1泊旅行の計画を立てていたら。
地元ファンへの実質初お目見えを前に、サワダがオースチンの地方ニュース番組で紹介されたらしいです。
ダラスでは電波の入らない局ですが、チームのサイトからリンクを辿ってネットで見ることができました。
映像は、めでたく練習を再開した彼の様子、そして故郷を遠く離れたアパートでの暮らしぶり。
自炊も楽しんでやっているよ!と狭い台所で腕をふるう姿が映し出されました。
彼は右手にトングを持っています。日本では「自分で取ってね」式のパン屋などで見るあの金属製のハサミです。
サワダ君、とびっきりの笑顔をカメラに向けながら、トングでフライパンの中のアスパラガスを突付き回しています。
こ、こいつ、トングで鍋掻き混ぜるなんて、アメリカ人みたいな真似しやがって。日本人なら菜箸つかえや!
って、国籍はカナダだけど。カナダ生れカナダ育ち、日本語は話せないらしいし、血だって半分はイタリアだし。でも。
アスパラガスをトングで炒める奴なんか、わしは日本人と認めない。断固、認めない。
彼が同胞でないのなら、すぺさる熱烈デラックス激激贔屓ももう止めだ。あっかんべえええ!
てことで、サワダの応援をする意欲を失い、オースチンに行く必要性も無くなってしまいました。ははは。
サワダ、まだ親指に副え木を装着してたな。だから箸が扱えなくて、仕方無くトングを使ってただけかもしれない。
右手さえ完全に治れば本来はきっと華麗な箸捌きができるに違いない。…そうであってほしい…

でも、もうカンペキにオースチンまで行く気になっちゃってたんだもの。
必要性とか何とか関係無く、折角だから一度は新築アリーナを見ておきたいな。
床がペプシでベタベタになる前に。便座に得体の知れない焼け焦げが付く前に。
今年は日本に行っていないから旅行予算も余ってるし、国内旅行で溜めたホテルの点数はもう無料宿泊できる分あるし、
グダグダ言わずに行くぞオースチン! 見るぞテキサス・スターズ戦!! GO!!!!!

ということで、オースチン1泊旅行に行ってきました。
お昼すぎにオースチンに到着、手近のファストフード店でいい加減な食事を軽く済ませ
(美味しいって評判の会場の夕食に備え、お腹を空けとかなくちゃね)
まず最初は市の中心部から川1本隔てた広い公園に行きました。
ここに、Stevie Ray Vaughanという歌手/ギター弾き(故人)の銅像があるのです。
Stevieが音楽活動の拠点としていたのはオースチン、でも生まれはダラスで
その縁もあるのでしょうか(無いかも)、我らがダラス・スターズがホームゲームで勝利すると
試合終了のホーンに続いてStevieの「The House Is Rockin'」という歌が会場いっぱいに流れるのです。
本来あまり私の好きな種類の音楽ではない、寧ろたぶん苦手な分野だけど、でもこの曲は特別。
どうか1度でも多くこの歌を聴けますように(1試合でも多く勝てますように)とStevieに祈りを捧げました。


市の外れにある大きなダム湖を見たり、カーナビに情報の入ってない新道で迷子になったりして時間を費やし、
そして夜、テキサス・スターズの試合。
ええと。
・私たちの買った当日券は1席20ドル。ダラスの競技場のいつもの席は15ドルです。
 なんで2軍の癖に1軍の試合より高いのよと一旦は憤怒したものの
 考えたら2軍の競技場は小さな平屋建て=全席が大迫力の1階席。ダラスの3階最後列席より高いのは当然なのでした。
 後で調べたら、同じ位置の席をダラスで買ったら150ドルだそうで…やっぱ1軍はチョー高いのね。
・楽しみにしていた館内での晩飯は、夫はホットドッグを、私はチキン・サンドイッチを食べました。
 ダラスの競技場ではもう2年近く飲食してないから遠い記憶だけど、それでも分かる「成る程、ダラスより断然美味!」
 競技場の規模が全く違うおかげで献立の選択肢の多さではダラスが勝ってますけども
 味と値段と、もうちっと改善努力してくれよウチ… 
・トイレがキレイ。とにかく清潔。素晴らしかったです。まあどうせ1年もたずに汚れるでしょうけど^^
・何度も書いてきましたがスターズ戦での国歌斉唱は独特です。
 歌詞に1度ずつ出てくる「Stars][Star]の単語に合わせ、大声で「スターズ!」と叫ぶのです。
 一部スターズファンは野球場に行ってもアメフト競技場へ行っても時と場をわきまえずスターズ!を絶叫するので
 世間的には白い目で見られている部分もあるようです。
 その点テキサス・スターズはウチの傘下だし、チーム名は同じ「スターズ」だし、
 何の遠慮もいらない、正々堂々と「スターズ」を叫べるので気分が良かったです。
 でもオースチンではまだ1〜2割の人しか声出してない。もっともっと浸透、定着して欲しいな。
・対戦相手はシカゴ・ウルブス。アトランタ・スラッシャーズの2軍でした。
 今年1月にスティック振り上げてウチの選手の歯を8本も折りやがった憎きCheliosが敵方で出場していやがったので
 力いっぱいブーイングしておきました。
・2軍選手たちが1軍選手に比べて未熟なのは当然のこととして、音響係が下手糞なのには驚きました。
 ゴールを決めて、数秒たってからようやく祝福のホーンが鳴る。タイミングが狂わされて熱狂できません。
 場内放送もなんだか「???」だったし、飲食施設のバイト君たちも手際が悪かったぞー。
 開場からようやく1ヵ月半、まだ仕事に慣れて無いんだから仕方無いよなあと理解を示しつつ
 改めてウチの音響さんやBill(私の心の恋人、場内放送のオジサン。超美声、但し禿)の凄さを思い知らされました。
・2軍選手は未熟で下手ッぴだけど、一生懸命さではもしかしたら1軍選手に勝っていたかもしれません。
 高校野球のようなひたむきさって言うか。ある意味恥ずかしいくらいの全力滑走ぶりが可愛くて楽しかったです。
・負けました。
・3対2で何とか逃げ切れそうだったのに、残り51秒で同点ゴールを許し、延長27秒で決勝点入れられてサドンデス。
 でも1軍戦を落としたときほどの口惜しさは無かったです。あは、負けちゃった♪て感じ。
 心の健康のためには、この程度のお楽しみに抑えておいた方がいいんでしょうねえ。
 …てか、1軍戦は心だけでなく、確実に体にも負担をかけてます。
 殊に延長戦は、ましてやシュートアウト(サッカーのPK合戦みたいな物)は、絶対に心臓に悪いです。

 左:我が家のぬいぐるみの中でで唯1人スターズを応援してくれてる、ミツユビナマケモノの「はひる」。
  スターズのジャージ着て、テキサス・スターズの新築競技場「シダー・パーク・センター」前でご満悦です。
 右:競技場の、私たちの席から。ハットトリックが発生した場合、ここからなら投げた帽子がリンクにちゃんと届くぞ。
  (ダラスのいつもの席からじゃ3階最前列までさえ到達しないと思う…)


翌日はぶらぶら寄り道しながらダラスに戻ります。
まずはダラスとオースチンの中間点(心持ちオースチン寄り)の町ウェイコの近く、クロフォードという町へ。
第43代大統領のジョージ・ブッシュ(子ブッシュ)の牧場がある町です。
ブッシュが現役だった頃は反ブッシュの過激派の活動拠点があったり賑やかな場所だったようですが
今はひっそり静かなただの田舎町。な〜〜〜んにもありません。
段ボールに写真を貼り付けた「等身大ブッシュ」と並んで写真を撮れるレストランとかは今もまだある筈ですが
食事するには時刻が悪すぎ、その店にも入りませんでした。
ちなみに我がスターズの監督の名は、この町の名と同じ「クロフォード」です。綴りも同じ。クロフォード万歳。

 道端で忘れられたまま色あせた元大統領夫妻の「ようこそ」看板がものがなしい(写真右端)


クロフォードを離れ、次はウェイコにあるDrPepperの記念博物館に行きました。
ここは9年前にも1度行ったけど、その頃の私はDrPepperが飲めなかったので
館内で供される名物DublinDrPepper(サトウキビで甘みをつけた元祖本物DrPepper)に手を出せませんでした。
時は流れ、私の舌は日本人離れしてしまい、今の私はDrPepperが大好物。DrPepperフロートもしっかり楽しめました。
たっぷりすぎるアイスクリームはカップの底に詰め込んであるので、DrPepperを注いでもアイスが浮きません。
これってフロートと呼ぶのかしら。ううんん???
ちなみにDrPepperはダラス・スターズの試合の公式スポンサー様です。DrPepper万歳。
そういや初日の昼を食べたファスドフード屋もウチの協賛企業だったっけな。遅まきながらついでに万歳。


高速道をひた走り、ダラス市内に入ってしばらくすると右手にリユニオン・アリーナが見えてきます。
01年に現在の競技場[AAC]が出来るまで、我がスターズの本拠地だった競技場です。
98-99年のシーズンにはリーグ制覇も果たした熱い熱い思い出の地、私たちの聖地ですが
昨夏に閉鎖され、今春から取り壊しが始まり、今はもう屋根の赤い骨組みとそれを支える数本の柱しか残っていません。
そしてその屋根も、もう間もなく完全に落とされてしまう筈です。
こっち方面に来る用事は滅多にないから、私はきっとこれが見納めでしょう。とても寂しいです。
でも、スターズは、必ずまた優勝するから。今現在の競技場が新しい聖地になるから。だから、いいんだ。
さよなら、リユニオン・アリーナ。
…この2日後、大きなショベルカーが最後の柱を打ち倒し、屋根はバラバラに分解して散り、アリーナは消滅しました。
工事日程を確認してなかった。知らなかった。でも(そうとは知らぬまま)最後のお別れができたから良かったな。
ありがとう。ほんとにバイバイ。

 私たちの聖地の最後の骨格(左)と、在りし日の雄姿(右、00年4月*)
 *訂正…「00-01年シーズンの4月」=2001年の4月でした。(10.5.17記)


そして現在の競技場を右手に眺める高速道を通って自宅に帰りつき、旅は終了。
試合に勝てなかったことを除けばほぼ文句無し、楽しい2日間でした。できたら年に1度くらいは2軍見物に行きたいな。
それまでにあのピカピカ新築アリーナが何処まで汚れているか、楽しみです。わはは。


おむすびサンクスギビング
世の中、本っ当に景気が悪いらしい。
感謝祭だってのに、どこのスーパーも七面鳥をくれませんでした。
去年までは「50ドル以上お買い上げの方」とか「それに併せ、登録顧客様用のクーポンも必要」とか条件はあったけど
まるまる太らさせられた巨大冷凍七面鳥1羽、どこの店でもぽーんとタダでくれていたのに
今年はついに1羽も手に入りませんでした。当然貰える物と思いこんで計画立てていた私、大慌て。
買えばいいんです、勿論。
でも、冷凍七面鳥、自腹で買ってまで食べたいほど美味しいものではありません。
高級スーパーで売ってる生七面鳥(非冷凍)はさすがに美味しいらしいけど
生七面鳥を焼くときは事前に香辛料入りの塩水に漬けこむ等、冷凍肉では必要の無かった下処理が必要です。
その塩水の濃度、香辛料の配合、漬け込む時間の長さ、果ては水温に至るまで実に様々な流儀があり
美味しそうな(あるいは簡単そうな、失敗の無さそうな)処方を探し出すのに、私の英語力では1ヶ月あっても足りません。
七面鳥を貰えないことが判明したのは感謝祭の1週間前なのに!どうしたって間にあわないよーっ

仕方がないので新米たいて、大きなおはぎをどっさりこさえて新嘗祭。
(私は鮭や鱈子や梅干おにぎりにしたかったんだけど、おはぎ希望者が1人いたんで。)
焼き栗もある、焼芋もある、(私は飲まないけど)ボージョレ・ヌーボもある、
七面鳥よりラクチンで私がヒステリー起こしてギャーギャー喚かないので幸せな感謝祭でした。七面鳥より美味しいし。
でも物足りない。来年も無料七面鳥が出なかった場合に備え、今から生七面鳥のレシピ探しを始めておきましょう。


10月

どすん
買ってまだ7ヶ月しかたってない我が家の愛車[すーぱー雪駄号]がぁ。
鳥の糞や羽虫の死骸は大量にこびり付いているけど、傷はまだ1つもなかった雪駄号がぁ。
「ききーっ」て言って、「どすーん」て言って、助手席側の後部扉を派手に凹まされちゃったぁ(泣き)
平日の朝、夫の出勤途中のできごと。私は乗っていなかったので、詳細は知りません。
夫の主観では「どっちかと言ったら相手が悪い」という状況らしいけど、保険屋さんの見解はどうなりますか。
下手すりゃ先月の洗濯機に続き、またまた痛い出費となるかもしれません。くすん。
でもまあ、夫にも敵側にも怪我が無かったのは有難いことです。
仮に無事でもホッケーに行く道での事故だったら警察呼んで書類を作って貰ってる間に試合に遅刻しちゃうし
ましてや旅行に出発する朝、空港へ急ぐ途中でぶつかったりしたらチョー最悪?って感じですし
ならばいっそ救急車を呼ぶような大怪我になれば旅行キャンセルで諦めもつくかしら。
いやいややっぱり無事な方がいい。ドア1枚の物損で済んで本当に良かったです。
(ということにしておきましょう。敵はご近所の方なので悪い感情は持ちたくない)


もふもふ
7月にちらっとご紹介いたしましたPuss Caterpillar(ねこ毛虫)。
こいつがピカンに大発生しちまいました。
手の届く高さの葉についた30匹ほどは鋏で切り落としてごみ袋に放り込みましたが
(違う誤解だ、なんぼ私でも毛虫を鋏で切ったりはしない。切ったのは葉柄!)
見上げる高さの枝にまだまだ数十匹(或いは百数十匹)、鈴なりになってやがんの。
見た目は愛らしいから、桜に湧く毛虫ほどの嫌悪感はありません。あいつらみたいに「降ってくる」こともないし。
でも毛虫は毛虫だよなあ。できれば駆除したい。高枝切り鋏を買うより他ないかなと
ぐだぐだ考えるばかりで実行に移せずにいるうち、毛虫たちは樹の幹にひっついて蛹になってしまいました。
こうなったらもう鋏は役に立たちません。バケモノ蛾が羽化する様を為す術も無く見送るだけです。はああ。

毛虫大虐殺に励む途中、う〜んと小さな子を1匹発見しました。たぶんまだ孵化した直後な感じです。
この子だけは殺すにしのびず、ジャムの空き瓶に入れて育ててみることにしました。
毎日入れてやる新しい葉っぱをもしゃもしゃと食い、大量の糞をして、ぐんぐん成長し、
確認できた範囲で脱皮を3回(脱ぎ捨てた古い皮は食べてしまうので、気付かなかった回もあったかも)
(毛皮のコートを脱いだら下にもう1枚毛皮があるんだもの、アゲハの脱皮と比べ不思議な感じです)
体長は私が飼い始めたときの5〜6倍、糞の直径も同じく5倍ほどになり、
そして4週間が過ぎた昨日、瓶の内側に張り付いて蛹になりました。感無量。
て言ってる場合じゃないわ。蛹の大きさから推測し、中身が蛾になって羽を広げたら瓶の口より大きくなりそう。
これじゃ外に出られなくないじゃないの。
だからちゃんと枯枝1本入れておいてやったのに。そこで蛹化すれば羽化する前に外に出してやれたのに。
どうしよう、瓶をぶち割って蛹を外に出してやろうか。
瓶のかけらをうまく地面に固定できなかったらそのままその辺に転がしておくことになるけど
蛹の上下方向が狂ってしまった場合、はて、正しく羽化できるのかしら。
(アゲハ飼育に関しちゃベテランだけど、その手の実験はしたこと無かったな)
外に出しても成虫になれない(かもしれない)なら、いっそ瓶の中で羽化させて成虫の姿をじっくり観察するか。
とにかく来年は、もっと広口の瓶で飼おうっと。


てぃかてぃー
限られた時間になるべく多くの家を回りたい、ハロウィンの晩の子供たち。
トリック・オア・トリート!なんて悠長な口上を述べるヒマはありません。
超大急ぎで省略発音。「てぃかてぃー」としか聞こえないのは私の耳のせいだけではないでしょう。
そのうち(日本に於ける「あけおめことよろ」の如く)「TOT!」とか略語を叫ぶティーンも現れるんじゃないかしら。
そんな奴には、こっちもチョコを渡すのを省略してやるぅ。

今年の来訪者76人。これまでの新記録です。祝。
印象に残る客は、ええと、10歳前後?の男の子。
開口一番「ぼくはピーナツは食べられません」どひぇえ、当店ではアレルギー対応いたしておりません!
チョコを盛ったボウルを見せたら「コレは駄目、こっちは大丈夫」とナッツ無しの製品をちゃんと選別して行ったけど
厳密にはどれも「ピーナツを利用した工場で」云々のチョコばかりなんだよなあ。
貰った菓子は食べる前に親が確認するはずだし、そもそも深刻に重症の子は菓子狩りになんか出して貰えないだろう、
うちのチョコが原因の重大事故は起きない。たぶん。
でも念のため、来年はレモンキャンディーの類も少し用意しようかな。
てことで今年のハロウィンも無事終了。
残ったミニチョコが87個、これが全部私のアブラミになるのねえ…ため息^^


9月

SW=南西と思ってた
シルバーウィークってカタカナ語は、それが済んじゃった後になって初めて聞きました。
そもそも敬老の日が9月15日じゃなくなったことも知らなかった浦島花子です。
日本が日に日に遠くなってゆきます。が。

私「どうしてシルバーウィークはシルバーウィークなの?」
夫「うん?」(私の発言の意図が判ってない)
私「ゴールデンウィークはゴールデンウィークなのに」
夫「?」(まだ判ってない)
私「Goldに対するのがGoldenなら、silverはsilverenになるべきじゃない?」
夫「はああああ???」(私の言いたい事は判ったらしいが私の事が分からなくなった模様)

日本は日に日に遠くなってゆきますが、その分アメリカが近くなるわけでもないようで。
困ったもんですねえ…


無くしたと思ってた靴下のかたっぽ、洗濯機の後ろで発見できたのが最大の収穫
2度目の濯ぎがそろそろ終わるかなという頃、ガガガガガと言う大音響と共に、洗濯機が停止しました。
洗濯漕の中の棒が回転しない=洗えない・濯げない。漕自身も回らないから脱水もできません。
給排水は普通にできるんだけど。
仕方無い、たぶんほぼ濯げているだろう洗濯物を1枚1枚手で絞り上げました。
「タオルケット3枚とシーツ4枚、枕カバー4枚が洗濯中の泡だらけ状態で停止」なんて地獄体験せず済んだのは
もちろん私の日頃の行いがよろしいからです、えへん。

前回の故障は04年の4月。お閑な方は4月27,29日と5月3日へどうぞ
あのとき「次は自分で」と言った夫、その発言自体は覚えていたけど、肝心の直し方は忘れちゃったらしい。
大量の部品を散らかした挙げく「ダメだあ」と降参してくれました。
でもまたあの業者を呼ぶのはもうイヤだ。
大した技術もないくせに高い料金をとりゃがるわ、土足で家中歩きゃがるわ(←彼に非はない、私らが異端。でも。)、
修理業者とはできる限り関わりたくないというのが夫婦で一致した意見で
結局、今回は新品を購入することになりました。

買い換えた新機種は、お湯が出ません。
間違いなく「warm」を選択してるのに、水道そのままの温度の水しか出ません。
念のためツマミを「cold」に合わせてみたけど、やっぱりそっちも水でした。
ネットでその機種の評判を調べると「【水濯ぎで光熱費節減】を謳っているのに温水が出る」という苦情が多いのだけど
どうやらうちのは逆方向に壊れているらしい。やでやで。
でも面倒だから交換はしない。「Hot」の熱湯は出るので、給水途中でHot→Coldに切り替えれば大丈夫、適温が作れます。
素材に難があるのか、いつも他の洗濯物の繊維屑を全て吸い寄せて埃まみれで洗い上がった私の厄介物Tシャツが
新しい洗濯機では嘘のように綺麗に仕上がってくれました。
これは、物凄く洗浄能力が高いのかしら。それとも(繊維屑さえ出ないほど)全く洗えていないってこと???
濯ぎは今までの機種よりも優秀みたい。全自動で1度回したら泡が無くなりました。
前のは[念入り濯ぎコース]の最後まで済んだ物を洗剤無しで再度最初から回し直さないとならなかったので、有難い。
…もしかして、お湯が出ないから泡立ちが悪いだけ?洗剤成分は前と同じ位、下手すりゃ前の以上に残ってる??
面倒だから、気付かないふりしてよーっと。
各種ボタンの配色とか、見た目は少しすっきりしたかな。でも音は前のよりうるさい。
洗濯漕の蓋が開いた状態(事故防止のため運転停止)を「閉まっている」と誤認させる秘密ボタンが見つかりません。
蓋を開けたまま動かして洗濯物の泳ぎ具合を確かめたいときもあるのに、弱ったな。
そんなこんなで、勝ち負けで言ったら、ええと、前のの方が断然良かった。
もっと言うなら夫が独身時代から使ってた原始的な二漕式洗濯機が一番扱い易かったです。
あーいう型の洗濯機、どこかに売っていないかなあ…(いえ、タライと洗濯板まで遡る気はありません)
今回壊れたのは下取りには出さず車庫に置いてあるので、何ヶ月かかってもいい、夫が修理してくれたらと夢見ています。


そして今年も始まってしまいました、アイスホッケーの季節
我が家でホッケーに夢中なのは、人間ふたりだけではありません。
合計25匹のぬいぐるみたちが、それぞれ勝手な理由でてんでばらばら13個のチームを応援しています。
アリゾナ州出身の「あり蔵」はフェニックス(アリゾナ)を、バッファロー出身のバッファロー「てば」はバッファローを。
蛙のエル太がフィラデルフィア・フライヤーズ(フライ=蝿がマスコット)を気にかけりゃ
同じく蛙のケロちゃんコロちゃんたちは音符(オタマジャクシ)が目印のセントルイス・ブルースに熱を上げる。
豚たちが「ワシン豚(トン)」「ボス豚(トン)」「エドモン豚(トン)」に反応するのは予測できたけど
トトロたちが「トトロント!」と叫び出すとは思わなかったなあ…(トロント・メイプルリーフスのことらしい)
全30チームの中の13チームにファン(或いはフーリガン)が引っ付いている以上、当然、直接対決もあるわけで、
どっちが勝っても負けても結構な騒動になるわけで、
その騒ぎを嫌ったぬいぐるみたちの中から「反ホッケー派」なんて勢力も出てきてしまって抗争がおきて、
ホッケー、頭痛の種です。でもやめられない止まらない。
私の一番好きだった選手が今年は契約を結べずに国に帰ってしまい、少し寂しい開幕ですが。
割と好きだったカントクさんもクビになっちゃったし、後任の監督は(現時点では)どうも虫が好かん感じで、
ちょっぴり熱が冷めそうな予感もないわけではないですが。
でも半年間も観戦してれば新たなお気に入り選手ができちゃうでしょう。
ゴーリーの新任コーチはちょっといい感じの人だし。(←100%見た目だけの発言)
とにもかくにも、今年もGo,Stars,Go!!!!なのです。


8月

晩飯は炭焼牛でした
せっかくテキサスに住んでるんだもの、1度は見ておきたいと、前から思ってました。
今回、夫がどこからかタダ券を拾ってきてくれたので、嬉しいな、11度目のシーズンにして初ロデオです。

…………。
館内、冷房が効き過ぎて、寒かったです。
金属製の長椅子は硬くて痛いし、腰が冷えるし、もっと直接的に半ズボンの太腿の裏が冷たいし、
もしまた行く機会があれば、そのときは薄い座布団を持って行こうと思います。
次の機会、ないでしょうけど。
基本的に私、人間様は地球上の全ての生き物の中で一番エライと思い上がってます。
ドーブツ愛護とかって考え方はとーても嫌いです。なんでありますが、でも、
ロデオは、ダメだあ。
逃げる子牛の首に投げ縄をひっかけて地面に引き倒し、4本足を縛りあげるんですよ。
倒されて縛られた子牛、しばらくの間はピクリとも動かないんです。
数秒してからようやくジタバタもがきはじめるのだけど、
ってことは、微動だにしない数秒間は、軽い脳震盪とか起こして意識不明になってるんじゃないか。
スペインの闘牛なら、倒れた牛は殺されてお終い。良くも悪くも1度きり。
でもこの子牛たちは、来る日も来る日も来る日も来る日も倒され続けるわけです。
ある意味、闘牛よりも残酷かもしれない。(殺されるのは勿論イヤよ、そりゃ絶対。でも。)
これがアメリカの文化なのは認めるし、ロデオなんか無くなっちまえとも思いません。
牛肉は食べるし、本革の靴も鞄も買って使うけど、
でも、ロデオは見ません。きっと。2度と。
(ロデオにも幾つもの種目があって、暴れ馬や暴れ牛を乗りこなす競技はそこまで酷くは残忍そうに見えないので
そっち系の単一種目の競技会なら、或いは、楽しめるかもしれないです。
だからもしタダ券を拾うなら、次はぜひそっちを。)

そーそー。
「髪や服に牛のニオイがうつりますよ」「牛のニオイはひっつくんです」(『大地の貴族』川原泉)
てことでそれなりの覚悟を決めて行ったですが、そんな心配いらなかったです。
獣の体臭、糞便のにおい、いたんだエサのにおい、全くありませんでした。
ハエとかもいなかったし…劣悪な環境で飼育されてるわけじゃなさそうだってのは救いです。


ポップコーンは1度も買いませんでした
暑い暑いダラスの夏。今年は、ラクに座って涼める場所=映画館に通い詰めました。
二番館なら夫婦ふたりで2ドル50、下手にアイスクリーム屋なんかに行くよりずっと安上がりです。
夏の間はお子様向き映画が多いので、絵を見てるだけで粗筋が掴めるのも嬉しい感じ。
これで少しでも聞き取り力が向上したら言うことないんですけどねえ(笑)
あいかわらず、周囲の観客は大爆笑してるのに、私ひとり意味不明でキョトンとしてることが多々あって残念です。

「ポニョ」 いい感じでした。[どーでもいい感じ]
千ちひ・ハウルよりは面白かったですけど。(ゲドは来なかったので比べようがありません)
あのポニョポニョの歌も含め原則全てが英語に吹き替えられてる中、
ポニョの妹たちの発する、言葉にならない音だけは日本語版のまま使われていたらしい。
冒頭で流れた「Akiko Yano」の名前は、それだったのね。あはは。そこだけが笑いドコロ。
「ぱくぱくちゅぎゅ」の英訳が「Munch and Munch, Kiss and Hug」であることに驚愕いたしました。

「ジュリー&ジュリア」 堪能しました。
私が大好きなアメリカ人フランス料理研究家ジュリア・チャイルドの伝記?と、
彼女の本に載った500以上の料理を1年かけて全部つくった女性ジュリーの実話を併せた物語。
ジュリアが喫煙者だったという事実に落胆したし、頼むからジュリアのベッドシーンはやめてくれって感じだったけど、
ブッフブルギニオン、作りたくなりました。アスピック、作りたくなりました。(どこに行ったら材料を買えるかしら)
そして映画館を出るや、私は夫にごめんなさいごめんなさいごめんなさいと謝り倒したのでした。
どう考えたってジュリー=私なんだもの。ジュリーの夫(=私の夫)、気の毒すぎ。本当にごめんよ>夫。
冬には日本でも公開になるらしいっすね。ジュリアの大流血とか元ネタを知らない日本人に理解できるのか不安ですが、
日本の映画館でやるってことは、当然ビデオやDVDが日本でも発売されるってことで、
出たら買って…日本語できちんと筋を確認し直そう(自爆)

「夜の博物館」 せっかくスミソニアンに行ったなら、アメリカ史博にいるジュリア・チャイルドを蘇らせてほしかったな。
ジュリアが大きな肉切り包丁をふりかざして出て来たら、敵のラスボスだってひるむよ。
同じアメリカ史博にはいる元祖テディベアとテディ大統領との絡みも見てみたかったし
てことで、こいつは私には欲求不満の不完全燃焼でした。前作が良かっただけに残念です。

「カール爺さんの空飛ぶ家」 ピクサーだぜ、ディズニーだぜ、そんなもんに騙されてたまるかと思いつつ
最初の10分でぼろぼろと泣いてしまいました。一生の不覚。
で、その涙を引きずらせず、ぱーっと明るく笑わせてくれる巧さにも腹が立つやら口惜しいやら。
途中がちょっとダレたけど、全体的には、とてもよかったです。(認めたくないけど仕方無い)
数ヶ月してディズニーランドに行ったら、売店であの杖を売ってるんでしょうかね。
鼠耳つけた女の子たちが嬉々として杖ついて歩いてたりして。
そうなりゃ当然、補聴器もセット販売ですよねえ。
そんなディズニーランドなら行ってみたいかも。

「マーシャル博士の恐竜ランド」 わはは、わはは。
スタートレックを見に行ったときに流れていたのが、この作品の予告編でした。
そのあまりの馬鹿馬鹿しさに打ちのめされて、こいつはゼッタイ見ようと決めていたんですが
いやいや、予告に勝るとも劣らない馬鹿馬鹿しさで、非常に気に入りました。
これ、2年前に私が「徹底的に馬鹿馬鹿しい」と高く評価した馬鹿映画と同じ主演俳優だわ。
この人の映画、もっと見てみようかな。


関係無いけどグーグルの社食には行ってみたいです
グーグルの地図が、突然、日本語表記になっちまいました。
「富山県」や「横浜市」や「相模川」は以前から漢字表記でした。
それはいいんです。日本国内分は盛大に日本語でやってください。
「アメリカ合衆国」「テキサス」も許そう。「ダラス」もまあ我慢するとして
でもね、それ以上細かい地名を無理矢理全てカタカナに置き替えるのはお願いだからよしとくれです。
飲食店の広告を見て、行ってみたいなと思って、地図を立ちあげる。
手元の広告は当然横文字。なのに地図は全部がカタカナ。
もう、わけわかりません。
しかもそのカタカナがかなり大幅に間違ってるし。
「プラーノ市」って何ですか。Plano(プレイノ)のことですか。「プレーノ」なら許容範囲だったんですけどね。*
「ブレイクインリッジ」て何のいやがらせですか?(Breckinridge、カナで書くならブレッキンリッジ。ジとヂの違いは不問)
「○×△記念公園」おにぎりと水筒とゴザ持って遠足に行きたくなるけど、それ、霊園です。
Memorial Parkをそのままカナにすれば日本でもほぼ通用する外来語だったのに、無茶な訳するから。
非常にむかついてます。
グーグルで言語設定をしたことはから、これを元に戻すにはブラウザを英語設定に変える他ないのかな。
それはそれで不便で不自由になりそうだし、グーグル以外の地図サービスに乗り換えるかなあ。
 *実際の発音と全く違うカナ表記が日本で定着してしまった地名=有名な所では「アトランタ」や「コネチカット」、
 これはもう仕方ないと思う。「カネディケ」なんて書かれたら、本気でどこだかわからない。
 でも「プラーノ」が日本で定着したカナ表記だとは思わないぞ、絶対に思わないぞ。)


7月

この夏は、7泊8日、サウスダコタ・ネブラスカ・ワイオミングの3州を回ってきました。
狭い範囲で行ったり来たり戻ったり、時系列にそって書くと話が混乱しそうなので
今回は行き先ごとにまとめてみます。

バッドランズ国立公園(サウスダコタ)
過去の国立公園巡り旅で、展望台で車をおりて「うわぁーーーっ」と感嘆したのはブライスキャニオン。
「…………」と無言で涙ぐんだのがグランドキャニオン。
そしてここは、「はあ。」って感じでした。「…で?」みたいな。「次、行きましょ、次」
季節によって、時刻によって、天候によって、同じ場所でも見え方は全く違うだろうので
もしかしたら私たちは運がなかったのかもね。
できれば日没の景色を見たかったけど、ここ、緯度が高すぎるのだもの。待っても待っても日が落ちない。
園内レストランでゆっくり食事を済ませ、それでも外は真昼の明るさ。結局、夕日は見られずに宿に帰りました。

でも、公園近郊の町にある有名な巨大ドラッグストアは一見の価値ありです。
ピカンロールもドーナツも、期待をはるかに上回る美味しさでした。
名物の5セントコーヒーはカップがやたら小さくてお代わりも有料、おまけに生ぬるかったけど。
これもよく知られた「無料の冷たいお水」は単なる水道水でちっとも冷たくなかったけど。

 
 左:グランドキャニオンとかに行く前だったらこの眺めで大感動できたんだろう。行く順序を間違えたよ
 右:幸いにして遭遇しなかったと言うか、不幸にして目撃できなかったと言うか、ガラガラヘビ注意。


マウント・ラシュモア国定公園(サウスダコタ)
ダイナマイトで山をぶっ飛ばし、歴史に名を残す大統領の顔を掘っちゃった、全米で最も醜悪な国定公園。
怖いもの見たさ?で、私が渡米当初から行きたい行きたい行きたいと主張し続けてきた場所です。
なのに夫に「ぜーーーったいイヤだ。そんなに行きたきゃ1人で行け」とまで嫌われてきた場所です。
いえぃ、私の粘り勝ち。10年目にして念願かないました。
前段の例えを再度使うなら、ここは「う……………ぉぉぉ」でしたね。
あまりの醜さに1度は絶句し、でも徐々にじわじわ、不覚にも感動してしまったというか。
将来もしもアメリカに帰化してしまったら、宣誓式を終え正式にアメリカ人となった後、もう1度ここに参拝したい。
そのときはたぶん、号泣しちゃうでしょう。
日本国籍を捨てる意思は無いので、そんな日は来ない筈ですけど。重国籍が認められたらわからんな。

この公園に通じる国道の途中に、絶好の「絵葉書写真」を撮れる地点があります。
山腹にトンネルを掘って道路を通し、その出口の向こうに見えるのが大統領4人のご尊顔。
3ヶ所あるトンネル、どれも見事に穴の真正面が大統領です。
(大統領を正面にするため、無理矢理に道を捻じ曲げてトンネルの向きを調整してあります)
トンネルとトンネルの間に展望台が1つ、そこからも大統領がよく見えます。でも大統領しか見えません。
これでもかこれでもかの大統領攻撃でかなり食傷。夫は本気でうんざりしていた模様でした…ごめんよぉ^^

毎年、独立記念日の前夜には、大統領の頭から花火が上がります。
実は今回の旅行の最後の夜がこの花火大会。できるなら見物したかったです。[毒を食らわば皿まで]
でも生憎と当日は大雨。なのに昼の時点で駐車場は満車、会場の数キロ先まで路上駐車の列が伸びていて
仕方が無い、私らは潔く諦めてホテルのテレビで生中継を見るにとどめました。
幸い夜までに雨はほぼ止んだけれど、山が霧の中に入ってしまって視界ゼロ。
霧の向こうがときどき赤や黄色に明るくなるだけで、ちっとも花火じゃありません。
でもカメラが捕らえた会場の人たちは結構盛り上がってたなー。少し羨まし。
決めた、米国籍取得したら最初の独立記念日はここで過ごすぞ!(前夜から場所取りが必要かも)

 
 左:トンネルを抜けると大統領。市販絵葉書の説明文によれば「カンペキな額縁」だそうで。まったくだ。
 右:雨の日のワシントンの横顔は、漫画的に滂沱の涙。
  たぶん目の下が窪んでいるからそこだけ濡れない=石の色が違ってしまうんでしょう。ちょっちマヌケだな。
  でもジェファソンよりはマシ、彼はなんと「滂沱の鼻水」になってました(写真撮影失敗)


カスター州立公園(サウスダコタ)
あまり下調べもせず、なかなか景色のよい山道があるっぽいよ、程度の知識で立ち寄ったですが
ここは全体に割とよかったです。

園内案内に「リトル・デビルズ・タワー」とあるのを見つけ、騒ぎだしたのが「でび」(悪魔の仮装したどーも君)。
「デビュ!(←デビルが発音できない)ここ行こ!行く!行く!デビュタワー行く!」
パンフを見ても写真1枚ありゃしない、どんな場所だか全くわからないけど
リトルというくらいだから、きっと本物のデビルズタワー(ワイオミング)よりずっと小さくショボいのでしょう、
それを先に見ておけば本物が一層引き立つかなと思い、でびを連れ、ちょっくら行ってみることにしました。
(本物はここから車で数時間。でびの強い強い希望で、そこも旅の後半に見物を予定しています)
案内にはタワーの頂上に上るのは困難が伴うと説明があるけど、勿論そんな無謀な挑戦をする気はありません。
体力も時間も技術も装備もありません。真下まで行って、タワーを見上げてくるだけです。

道中ところどころに設置された目印の青い菱形の板を追って林の中を進みます。
最初は踏み均された平坦な道、こりゃラクでいいわと思っていたら、やがて徐々に勾配がついてきました。
息も絶え絶え、それでも頑張って歩いていくと、行く手を遮る巨大な岩。
岩には人1人くぐれる程度の割れ目があり、その奥に青ペンキで矢印が書かれています。ここを行けってか?
小さな岩がゴロゴロしていて足元とっても不安定っぽいけど、他に道が無いんじゃ仕方無い。どっこいしょっと。
無事に割れ目を抜けたら、今度は更に大きな、高さ数十メートルありそうな岩山が視界を塞いでいます。
そしてその岩の急斜面に点々と青いペンキ跡が。こ、これを越えるんですか??
でも崖よりはずっとマシだし。1つの巨大岩だから安定性は抜群だし、手がかり足がかりも豊富そうだし。
とにかく捻挫骨折だけはしないよう、四つ這いになって慎重に進みます。ゆっくり、ゆっくり。
でもこれは、まさか、道を塞いだ大岩を乗り越えて向こう側に行こうとしているのでなく、
まさかまさか、岩のてっぺんを目指しているのでは?と疑念が涌き出した頃、突然に視界が開けました。
や・やっぱり。その意思は全くないまま「困難な」頂上を極めてしまったらしい。
なんだか騙された感じだけど、岩の上は眺望360度、心地よい風も吹いて、気分はさいこーでした。
青アザは両足に盛大にこさえちゃったけど。

 
 左:リトルデビルズタワーをよじ登る。写真中央下にポチッと青ペンキ、見えますか?
 右:デビルズタワーの頂上から。やほおおお。


「ワイルドライフ・ループ」なる環状道路一周ドライブも楽しかったです。
林を抜け草原を突っ切る道の両側に、野生動物たちが出るわ出るわ。
バッファローは過去の旅行で飽きるほど見てきたけど、今回初めて「砂浴び」場面に遭遇し結構感動しました。
他にプレイリードッグの群れと鹿の群れとプロングホーンの群れと、正体不明の鹿っぽい外見の動物たちいっぱい。
ロバもいたけど、これは車の窓から首突っ込んでエサを要求してたから、野生とは言えないな。
(どんなにねだられても絶対に与えちゃいけないと思うんだけどね。
わしらはコツコツ頭突きされても頑として窓を開けなかった。←実はたんなるケチ^^)

 
 左:ワイルドライフ・ループにて。石を投げたら届きそうな距離にいる大型獣ってのは何度見てもコーフンします。
 右:花を食らうプロングホーンのオス(たぶん)。目つきの悪い野郎でした。


ウィンド・ケイヴ国立公園(サウスダコタ)
コウモリの「どすえバレー」は、この洞窟を見たいがために今回の旅行についてきました。
洞窟入り口で、レンジャーさんがツアー参加者に問いかけます。「洞窟って聞いて、何を連想しますか?」
真っ先に「コウモリ!」と答えたのは10歳くらいの男の子。私のポケットの中で大きくうなづくどすえバレー。
ところがレンジャーさん「そうよね。でも、この洞窟は気温が低すぎるのでどーたらこーたら… コウモリはいないの」
えええーっ。大きく落胆するどすえバレー。
洞窟には石灰の筍が生えていると聞いて旅行参加したパンダの「陳P」もお気の毒様でした。
ここは土壌に水分が少ないため、石灰が滲み出ないんだって。ツララも筍もできないんだって。あはは、あはは。
もう帰るー、この洞窟つまんないー、とわめく2匹をなだめなだめ洞窟見学1時間。
でも、私も洞窟はぴちょん・ぴちょんと水が滴ってる方が好きです。
「寒い洞窟の中、薄暗い階段をいっぱい下りた」以外の記憶が何も残りませんでした。
私にとってはここはわざわざ行くこと無かったかも。
「汚れても破れても構わない古い服でご参加下さい」の本格探検コースに参加できたら、きっと凄く楽しめたろうけど
今の私の体形じゃ狭い穴をくぐれないや。


 お友達に会えず。バッドランドも「BatLand=コウモリの楽園」じゃなかったし、心底不満な「どすえバレー」。


ネブラスカ州
本当は、サウスダコタから州境を数メートル超えて「ネブラスカ、踏破」て宣言するだけでも良かったのだけど
折角だから何か観光もしてやろうということで、州内一の景勝地「チムニーロック」を目指すことにしました。…が。
あああ、ここは時間の無駄だった^^
近くにスコットブラフという国定公園もあるのですが、下調べの末「見る価値なし」と判断して通過。
(調査資料が不完全だっただけで、本当は「凄っげえ」所だったのかも、そしたら勿体無かったな)
時間を持て余し、仕方無くサウスダコタ方面に引き返して「アゲイト・フォシル・ベッド国定公園」なる場所へ。
昔は化石がざくざく埋まっていた所だそうですが、今はただの草原。
特に珍しい植物があるわけでなし、野生動物がいるわけでなし、素っ晴らしい眺望があるわけでもなし。
化石を持ち帰るのは違法である由の看板があった=根気良くほじくれば何か出るのかもしれないけど
なんか、もう、どーでもよくなっちゃって退散。
結局、私ら夫婦にとってネブラスカは(過去10年で訪ね歩いた範囲で)全米一つまらん州、と決定しちゃいました。
もし、ネブラスカに縁のある方が読んでらしたらゴメンナサイね。


 州境にて。ここで引き返すべきだったのかも(笑) 看板に書かれてるのがチムニーロックです。


デビルズ・タワー国定公園(ワイオミング)
映画『未知との遭遇』でUFOの母艦がおりたあの場所です。
サウスダコタの「知らぬ間に上っちゃった」リトルタワーと違い、こちら本物は私らでは歯が立ちません。
素人は岩の回りを一周するお散歩道を歩くだけです。てくてく。つまんねぇなあ。
それに真下から見るデビルズタワーはあまり美しい姿と思えない。
遠くから眺めた方が均整が取れて見えるように思うんだ。
てことで、少し離れた位置でタワーを回る別コースも歩いてみました。
歩き始めてすぐに鹿を見て、野ウサギを見て、こりゃあツイてるなとか思ったのだけど
やがて気付いた、生い茂った木々に隠れて、肝心のデビルズタワーの姿がまるで見えない。
木々を1本残らず刈り倒してしまえば恐らくサイコーに格好いいタワーが迫力の大きさでそこに見えるだろうに
お腹をすかせた松食い虫の大群でもバラ撒いてやりたい気持ち。(松以外の樹にも効くのかな)
赤土の崖を見て、野生の七面鳥を見て、少し雨に降られ、青アザを増やして散策おわり。
結局デビルズタワーはほとんど見えなかったよ、ぷん。でび君も不満そう。

 
 左:でび君とデビルズタワー。あいにく本日はUFOは降りてきませんでした。
 右:デビルズタワー登頂を試みるでび。


公園南側には、プレイリードッグの生息地が広がっています。
あっちの穴から、こっちの穴から、じーーーーっと私らを見つめるプレちゃんたち。か・かぁいい(はあと)
車道からでも充分よく見えるけど、野原の中に設けられた小道に歩いて入ればより近くで彼らを観察できます。
可愛い可愛いプレちゃんたちを心行くまで眺められると弾む気持ちだったのに
いざ私たちが小道を歩き出すと、そこいら中のプレちゃんたちが一斉にキュンキュンと鳴き始めました。
これが噂に聞く警戒音、変な大型動物が来たぞと仲間たちに知らせる声かしら。
ごめんね、ごめんね、ごめんね。きみたちに危害を加えるつもりは無いから安心してね。
私はただあなたたちを見ていたいだけなのよ。そのくらい許してね?
だけど、いくら心をこめて説明しても、プレちゃんたちはまるで納得してくれない。
私がそこを歩き去ると後ろのプレちゃんたちはようやく静かになって、でも前方で新たに鳴きだす別のプレちゃん(泣)
キュンキュン、キュンキュン。単なる警戒音でなく、何だか「ここから出て行け」の警告音にも聞こえてきて
いたたまれなくなり、大急ぎで写真を数枚とっただけで速やかに退散いたしました。
ああ、勿体無かったな。

 
 左:プレちゃん。こんなの5〜6匹、庭に飼っておいたら可愛いだろうな、(でも芝生はだいなしだ)
 右:プレちゃん棲息地の片隅に意味不明に置かれていた謎のオブジェ(日本人制作)
  下の方に全員ごちゃごちゃ並ばせてみたけど、見えます?


 
 左:夕日に照らされ金色に輝くタワー
 右:帰り道、だんだん遠ざかるデビルズタワーを名残惜しそうに見つめる、でび。
  最後、完全に見えなくなってしまうまで、後ろの窓からずっと手をふっていました。
  尚、彼は帰宅後、家中のぬいに一方的にデビュタワーの土産話を聞かせ回り、余りにウザイので総スカンくってます


 おまけ:公園近くの町のファミレスで、フレンチトーストの上の泡立てクリームで夫が構築したデビルズタワー。
  バカじゃねーのと嘲笑したいのに、既に私の皿にもマッシュドポテト[未知との遭遇風]が積み上げられており
  結果、コーヒーのお代わり注ぎに来たウェイトレスの姉ちゃんに2人まとめて哂われました。


そして留守番部隊の話
旅行から帰ってきたら、茗荷畑のウサ子たちはいなくなっていました。
殺戮の痕跡(食い残しの足1本とシッポだけ落ちていたとか…ぎゃああ)は全くみられず
だからきっと、自発的に平和的に外の世界に出て行ったんだと思いたい。
コヨーテやボブキャットに襲われたわけじゃない。絶対に違う。…そう信じておきましょう。
ツバ太・ツバ美たちは元気に育っています。
今回は墜落死した子はいなかったようで、それが嬉しい。
でも前の子たちより少し行儀が悪いぞ、できたらゴム草履の上には糞をしないで欲しい。

ピカンの葉には、こんな奴[Puss Caterpillar]がひっついてました。
連日100度超の夏のダラス。ふかふか毛皮のコート着て、暑くないのかね?バリカンで刈ってやりたくなる。
 
調べによると、こいつの成虫は幼虫と同じに全身毛むくじゃらで非常にオソロシイ容姿です。
この幼虫がウチにいたってことは、ウチのピカンにその卵が生みつけられてたってことで。
つまり、その成虫が、うちの庭をバタバタと飛んでいたってことで。…想像するだけで身の毛もよだつ。
万が一、こいつがツバ美たちに食われず成長を遂げ、羽化した瞬間なんかに立ちあっちゃったら堪らんです。
てことで、少々心を傷めつつも、この毛皮君にはビニール袋にお入り願い、後、袋の口を縛らせて頂きました。
生まれ変わったらアゲハの青虫になってうちの蜜柑の木においで。可愛がったげることを約束する。


6月

来年の夏、きっと帰ってきておくれ
4羽の子ツバメたち、巣立って行ってしまいました。
最後まで個体識別はできなかったけど、全員、可愛くて可愛くて仕方がなかった。
毎日毎日ひまさえあればガラス戸越しにツバ子ツバ太郎たちの写真撮影、動画撮影してたもんな。
寝返りも打てない新生児がただ眠ってるだけのビデオを延々1時間も撮り続ける馬鹿親の気持ちが分かりました(笑)
(でもウチのツバ子たちは口開けて餌をねだるし、羽ばたくし、人間の赤ん坊よりずっと絵になると思う)(完全親バカ)

 
左:育ちすぎて巣が手狭。外灯の傘、こんなに汚してくれちゃって…ぶつぶつ。
右:巣から10mほど離れた雨どい。この次の瞬間4羽揃って大空にとびたち、それきり戻ってきませんでした。
この4羽の他に、生後まもなく巣から転落した小さな小さな雛が、楓の木の下で眠っています。


ツバ子たちが無事に飛び去ったあとの古巣では、今、彼らの妹弟卵が温まっている模様。
ちょっと神経質な母ツバメがいるだけの巣は観察しても楽しくないから、しばらくは無視。
もう1週間もしたらまた可愛い黄色いクチバシを楽しませて頂きましょう。


こんなのも棲息中
裏庭への出入り口の上に住むツバ子たちがあんまり可愛いから、庭に出るときはいつも上ばかり見あげていた。
ツバ子たちが腹減らして鳴いてるのに母ちゃんなかなか帰ってこないと言っちゃおろおろと空を探し
(↑実は私が庭にいるせいで親が警戒して自宅に近寄れなかった模様。ごめんツバ子たちよ)
ツバ子たちが危なっかしく空を飛び始ぶ練習を始めたらそれをハラハラ不安いっぱいで見守り
足元なんかちっとも見ていなかった。
ら。
あやうく踏み潰しそうになった。2羽の子ウサギ。

最初に、芝生の真ん中でタンポポでも食っていたらしい親を蹴飛ばしかけた。そいつは「脱兎の如く」駆けだした。
その音でウサギの存在に初めて気付いた私が驚いて半歩後退したら、そこにチビたちがいた。
うわあ、うぎゃあああ。
灰色の毛は綺麗に生え揃い、見た目は完全にウサギ。でも、大きさはネズミ。
生後数日?数週間?ウサギの生態には詳しくないが、とにかくまだ子供だ。
チビども、私に踏み潰されかけても微動だにしなかった。
「逃げる」という行動を知らないのか、それとも恐怖で金縛りにあってたのか。
そんな状態の我が子を放っといて自分だけ逃げるとは、親の態度は誉められたものじゃないね。
ともかくチビたち、まあ、無事でよかった。数センチずれてたら「ぐにゅ」だったよ。どきどき。

その後の観察結果から推測すると、どうもこのチビども、うちの庭に住み着いているらしい。
いつ見ても必ず、私のミョウガ畑の奥で丸まっている。
うっそうと茂ったミョウガの森の中は、うちの庭の中でたぶん一番涼しい場所だ。居心地は良いだろう。
しかもミョウガ畑の中は、うちの庭でただ一ヶ所除草剤や殺虫剤を撒いていない場所でもある。
毒薬ドレッシングたっぷりのタンポポサラダはどう考えてもチビの体によくなかろうから、これは賢い選択だ。
私の大事なミョウガに齧られた形跡を見つけるのはあまり嬉しいことではないけれど
どうせ食べきれないくらい生えてるんだから、少しならいいや。
元気に大きく育って、はやく私の美味しいポテトシチューになっとくれ。


だいたい大人の握りこぶしの大きさ。試しに人参やったけど見向きもしなかった。
毎夕にホースで畑に水撒きすると、突然の「雨」に驚いて茂みから飛び出てくるの。
その行動が日に日に機敏になってゆくのが感動的です。


Rewind
夫が受けた話は、ダラスへの「2、3ヶ月の出張」だった。
1人で留守番しててもヒマなだけなので、物見遊山気分でひっついてきた。
住んでいた横浜のアパートは借りっ放し、家具置きっ放し、水道ガス電気も契約しっ放し(新聞は止めた)、
数十匹いた扶養ぬいのうち12匹だけを連れ、いっときの海外夢物語の筈だった。

3ヶ月じゃ済まなかった。
半年分持って来た歯ブラシを使いきり、鎮痛剤や風邪薬が底をつき、1年貰った滞在許可も期限が迫ってきた。
慌てて「一時帰国」し長期のビザ取得、家財一式を貸倉庫に移してアパートを引き払い、
住民票を抜き、日本残留組だったぬいぐるみ全員を飛行機に乗せ、
レンタカーを返して自分の車を買い、家具を買い揃えてレンタル家具を返し、家を買い、
瞬く間に3年が過ぎてビザが切れかけたので延長手続、あれや、これや、てんや、わんや、あれよ、あれよ、
そしてこの6月末、アメリカ生活まる10年になった。



パラレルワールドの「私」たち、そっちの世界で元気にしていますか。
英語は嫌いだからと横浜での留守番を選んだ私、奴は3ヶ月で帰ってきてくれましたか。
それとも10年たった今も「亭主元気で留守がいい」を楽しんでいるのかしら。
911に脅えて泣いて一人で日本に逃げ帰っちゃった私、やっぱりダラスが恋しいなんて我儘言っていませんか。
ビザ更新が進まず、或いはこちらで失業して泣く泣くアメリカを離れた私、日本での新生活は何とか回っていますか。
こっちの私は元気だよ。
相変わらず英語はダメなままだけど、運転もできないけど、何一つ頑張れていないけど、
今日も3桁気温のギンギラ太陽の下、出来損ないの自作の和菓子を食べて笑ってるよ。
おせんべやアジのヒラキは無いけど、鯰フライも極彩色ケーキもドクタ・ペッパも美味しいよ。
よそ様と比べるのは無意味なことだけど、きっと当社比92%増くらいで10年前よりもシアワセだと思う。
そっちの世界の「私」たちも、それぞれに充実した日々を過ごしていてくれるといいな。
いつかどこかで会えたなら、互いのシアワセ自慢とフシアワセ自慢をしましょうね。
(「渡米後すぐ英語学校に通い、大学でアメリカの栄養士資格も取り、当社比480%充足な私」とか涌いて出たらヤだな)


5月

「隔離ごっこー」
「くしゃみごっこ」に付き合ってやらなかったら、豚ぬいたち、押入れの奥に引きこもってしまいました。
傷つけちゃったかな?と一瞬悔やんだけど、違った。
奴等、単に新手のお遊びを開発しただけだった。
あああ、鬱陶しい。いっそエジプト全頭処分ごっこでもしてやろうかしら。

心配して下さった方、ありがとう。ダラスは(表面的には)平穏な日常に戻っています。
夫の同僚や家族が罹患したって話は聞いたことがないし
もちろん、夫本人も私もぬいぐるみたちも全員元気です。
『スタートレック』公開3日目の混雑した映画館にも行っちゃったし。
(封切館なんて何年ぶりだろう。『宇宙大作戦』の世界と相容れない2,3の点は気になったけど、良い映画でした)
もっと混雑のダラス・スターズ年度末売りつくし処分市にも行っちゃったし。
(公式ルールブックを少し古い版とは言え格安で買えて大満足。さあこの約300頁を読み解くのに何年かかるかな)
この油断が怖いんでしょうけどね、本当は。
だけど来月はサッカー(FCダラス)見に行くんだもん。もう切符も持ってるもん♪
豚フルなんか怖くない。
とりあえず今回の騒ぎでswine(豚)という英単語を新しく覚えたことは大きな収穫と申せましょう。
その単語を実際に使う機会はほぼ一生訪れないだろうって気がしますけども。
普段、pigさえも使わないもんね。豚っていったらporkだしょ(笑)


アマツバメなら尚よかったけど
居間から裏庭に通じる出入り口の外に、ツバメが巣をかけた。
これまでも毎年、庭に涌いたガガンボを食べに来てくれてはいたけれど、住みつくのは初めてだ。
なんとなく、嬉しい。
(イチジクが実ったりピスタチオが咲いたりは直接的に嬉しいんだけど。ツバメじゃ食えんもんなあ)

巣の真下に小さな卵の殻のような物が落ちていたり、朝から晩まで親ツバメを全く見かけない日があったり、
いろいろ心配もしたけれど、今は巣の縁に大きな口が4つほど開いて並んでいます。
わはははは、かあいいじゃないか。腹の足しにはならないけど。
巣の周辺あちこち糞まみれにされて汚らしいのは許してやるからさ、玄関口に飛んでくる蚊は残さず食べてね。

 

左:親ツバメ、女親か男親かは不明
右:薄暗くて見難いけれど子ツバメたち。右1/4,上1/3の位置にある黄色いのが大きな口です。
高感度カメラ欲しいな。


(そもそも私はダラスに地震計が設置されていることをその日まで知らなかったし)
今月半ば、ダラスで地震があったらしい。
マグニチュード3.3、日本でだったら絶対にニュースにならないような小地震だ。
でも、例え震度ゼロの無感地震だって、ダラスの地震計が何かを感じ取るなんてとんでもなく珍しい話。
たぶん、箱根の金時山の頂上が津波に襲われるくらいにありえない話だろう。
地震からまる3日が過ぎてもまだテレビニュースで大騒ぎしてた。
これを機に、家庭用品店の頭より高い位置に包丁を吊り下げ展示するのをやめて貰えたら嬉しいなあ。
天井近い高さに積まれた重そうな段ボールのを見ると、日本人としては気持ちが落ち着かない。
そもそもその箱を乗せた棚自体が容易く倒れそうなものだし
原則的に地震が来ない町の地震って、実はすごく、こわい。

で、その地震、我が家では「その辺の巨体が軽くジャンプしたのが原因じゃない?」などと話していたのだけど
実はどーやら工事用の掘削機だか何だかが「どーん」とやったのが「どーん」と反応しただけだった、という説もあるらしい。
しばらくしたら真相が明らかになる、かも。


4月

元気です(日本時間5月1日午前10時現在)
最初に聞いた報道は「テキサス州で患者2人」でした。
まあテキサス言うても広いしなあと思っていたら、僅か2日後にダラスでも3人の発症が確認され
翌日にはダラスの隣の私たちが今住んでる市でも疑わしい児童が見つかったからと学校閉鎖。
こうなるともう、他人事じゃありません。明日はわが身、かもしれない。
豚ぬい2匹とフルーウイルスぬい(ふる太)の「くしゃみごっこ」につきあってやる余裕もなくなってきました。
でも、過剰に心配しても仕方がないので、とりあえず笑っておきましょう。
大丈夫、西ナイルにもSARSにも炭疽にも相次ぐO-157汚染にも負けなかったから。
未完のまま1年以上放置されてる川原作品の結末を読むまでは、殺されたって死にません。
大丈夫、大丈夫。
今は、万が一にも政府専用機で「救出」されちゃった場合の機内食を想像して楽しんでます。
(政府機食は日航系の物らしいので、私がいつも食べてるアメリカン航空のよりもきっと美味しいはず♪)


とは言え。(副題:あの葡萄は酸っぱい)
この週末の野球の入場者プレゼントはノーラン・ライアン*銅像の小型複製版のはずでした。
  *テキサス・レンジャーズのノーラン・ライアンは『メイプル戦記』とゆーマンガに登場してるので
  読んだ事のある人は思い出してみよう。(花ゆめコミックス2巻11頁、白泉社文庫1巻191頁)
とっても欲しかったんだけど…ちょーっと躊躇ってしまいますな。
不要不急の用件で人ごみに出るのは、今、あまり気が進まない。
球場で隣の席の人がクシャミなんかしてたら生きた心地がしないだろうし
逆に自分が落花生の欠片を気管に入れてゴホゴホ咳込んだりしても、周囲の視線に耐えられない。
口惜しいけど、ノーラン・ライアンは諦めよう。
…あの超満員のアリーナで3時間(+延長)x最大16試合もホッケーを観戦しないで済んで、助かったな。
我らがダラス・スターズが西地区12位に終わり、プレイオフ出場を逃していて、本当に良かったなあ!
茗荷を食べて嫌なこと忘れよう
庭のミョウガ畑の中に、何故か別の植物が1株、紛れ込んでいたようです。
それはミョウガと良く似た姿で、でも本物のミョウガと比べると背が低く、葉も短く、そして茎が赤っぽい。
他のミョウガたちからは「変な格好」と苛められていたかもしれません。
けれどその醜いミョウガの子は、やがて成長し、美しい白い花を咲かせました。
醜いミョウガの子は、本当は、スズランだったのです。

けれどスズランには食用の花穂がつきません。
それどころか、結構強い毒を持っているのです。
役に立たないスズランは引っこ抜かれ、雑草と一緒に捨てられてしまいましたとさ…

 ある夏の夜 静かな森をひとり歩くとき
 いずこともなく ただようその香 茗荷の味噌汁
…詩的でないなあ。


3月

5年
2004年の春に植えたピスタチオがっ!
まる5年が過ぎて今年、ようやく、初めて、花をつけた。

これ、メスかな。オスかな。
ざっと検索かけた範囲ではピスタチオの雄花・雌花の写真て見つからなくて。
日本で庭でピスタチオを育てている人は少ないようだ…(←日本語でしか調べられない奴^^)
ここダラスでは、園芸屋さんで苗木をいっぱい売ってるから、きっと近所の家にも植わってるだろうと思う。
うちの子がメスなら、ご近所から飛んでくる花粉を捕まえて、夏頃には美味しいナッツにありつけるかもな。
オスだったら…そんな役にも立たん樹、切り倒して新しい果樹を植えなおすわ(笑)

同じく2004年に植え、その年に2つ収穫できたきり、その後まったく実を結ばなくなってしまった無花果。
こいつにも今年、5年ぶりの実がついた。
小指の爪ほどの小さなのが無数についてるけど、さて、このうち幾つが食べられる大きさまで育つかな。
わくわく。


8年
2001年6月から世話になってきた我が家の愛車「すーぱー草履号」の冷房が壊れてしまった。
送風口からは生ぬるい風が出てくるだけ。いつまで待っても涼しくならないのだ。
ブレーキやハンドルの故障と違うから、壊れたままだって、乗れることは乗れる。
でも、外気が摂氏40度の夏になれば、いくら窓を開けたって暑い。吹き込んでくる風が熱い。
暑さの余りぼーーーーっとしてブレーキを踏むのが遅れるか、
助手席の奥さんが暑さにいらつき喚き散らすせいで気が散って信号を見落とすか、
何にしても夫が安全に運転できない状態になるのは100%間違いない。
(快適な外出を楽しめなくなるのは400%間違いない。)
勿論、修理に出せば故障箇所は直して貰えるのだけれど
8年間、10万マイルを走り、あとは直しても直しても直しても次々と故障が起きるだけ。
修理費用と手間と精神的負担を考えたら、ここらで新車に乗り換えた方がお得、らしい。
私としてはかわいい草履君ともう少し付き合いたかったのだけどね。
車に関しては夫の意見が絶対優先なので仕方無い。
で…
草履号は、わずか25万円で下取りされてゆきました。
最終走行距離、10万4304マイル≒167861km。
赤道を4周し、さらに1/5ほど行った距離。
ダラスから神奈川の私の実家までの8往復分(直線距離)。
いっぱい走ってくれてありがとう。沢山の場所に連れて行ってくれてありがとう。
最近はガソリン代が高くって、遠出させてあげられなくて、ごめんね。
悪い場所を直して貰って、何処かでまた元気に走っておくれ。
新しいご主人様に怪我をさせないでね。
さようなら、私のすーぱー草履号。(フォルクスワーゲン Jetta)

入れ替わりにやって来たのは、またもフォルクスワーゲンの「Tiguan」なる車。
Tiguanて、ドイツ語の「トラ」と「イグアナ」を合わせた造語らしい。
寅さんといえば雪駄。草履号の次は雪駄号ですか。
(ちなみに草履は「ドイツ車→ゾーリンゲン→ゾーリ、とつけられた)
エンジン部分はハンガリー製だそうで、豚2匹は勝手に「豚ペスト号」と呼んでますが、無視無視。
拓ちゃんの主張「たくちゃん号」も勿論、無視。


15年
ずーっと前から、うちのキリンのキキ(16歳)は首が折れていた。
ぬいぐるみには骨って物がないのだから、首を支えるのはギュウギュウに詰めた綿だけ。
年を取るに従い、綿が抜け、偏ってくれば、長い首は曲がってしまうのも仕方無い。
針金や割り箸の頚椎を移植すれば一時的には回復するだろうが
何かの弾みでその骨が折れてしまった場合、針金が皮膚を破り、本当の大怪我になってしまう危険もある。
それよりは首が曲がったままの方がいいよな、と私なりに考えてキキの首の治療をせずに来たのだけど
キキ本人は、実は内心、ちゃんとした首が欲しかったらしい。
(気付いてやれなかった私も悪いが、言わなかったキキにも非はあるぞ)

この間、「段差のある場所でも使えるし、木の枝や手すりに巻きつけ固定することもできる、
くねくね曲がってどんな形状にもなる優れ物の三脚」を買ってきた。ら。
カメラに装着して具合を試すよりも先に、キキが奪い取った。
3本足の1本を肩に回し、2本を首に巻いたら、なんと15年ぶりくらいでキキの首が上を向いた。
キキ、嬉しそう。
しゃーないな、その三脚はお前に呉れてやるよ。カメラ用はまた買ってこよう。
もっとキキに似合う綺麗な色のを買って、そっちをキキに巻き直す方がいいかな?


2月

美しく戦いたい。空に、太陽がある限り。←(笑)
昨年秋から、ダラスにツタンカーメンさんがご滞在中である。
『ツタンカーメンとファラオたちの黄金の時代』展 @ダラス美術館。
歴史だの美術だのの方面に全く関心の無い私は、こいつも当初は完全無視の姿勢でいた。
が。昨秋の帰国中の日本で読んだ川原泉の近作に、出てきたのだ、「ツタンカーメン」の一語が。
こりゃあ「無表情なエジプト壁画」の検証に行くっきゃないよな。
日本に今いるのは幸運だったわと本屋に走って「図説 ツタンカーメン王」なる入門書を購入し
ダラスに戻ってからは、日々、その本を眺めて過ごしてきた。
会場の展示説明(英文)など読める筈が無いし、そもそも特殊な用語は小型辞書には載ってないから
最低限のことがらは「日本語で」予習しておかないとね。

…それから3ヶ月の時間が流れ。
もともとの美術と歴史の素養がないから理解はてんで進まないけれど
のんびりしてるとKing Tut様はエジプトに帰ってしまう(きっと長期ビザが出なかったんだな)。
なので、とある週末、憧れのTut様を拝観しに行ってきた。


…わからん^^
たった3ヶ月の付け焼刃の知識じゃ、まるで歯が立たん。
奴等の家系図くらい、本の余白に書き写してくればよかった。ああ、後悔先に立たず。
わけ分からぬままに順路を辿り、人波に流されて気付けば最後の土産売り場に出てしまっていてた。
ぐすん。入場料、高かったのになあ。
ま、壁画はともかく、「面(マスク)は笑うこともある」ことが判っただけでも収穫充分。
笑ったマスクの絵葉書と同柄の磁石を記念に買って帰ってきた。
王のコスプレ?した熊ぬいさんもいたけれど、顔が好みでなかったので今回は手を出さず。
できるなら期間内に(勉強し直して)もう1度行くつもりだから、そのときは可愛い子と会えたらいいな。


Billが正しく「サワダ」と発音してくれたのが何より嬉しかった
2月19日の対エドモントン戦で、日系カナダ人のレイモンド・サワダがNHLデビューした。
Richardsが右手首骨折、代役になる筈だったConner君は「妻の出産」を理由に地元に帰ってしまい
仕方無いから誰でもいいから連れて来い!て感じで呼び出されたのが私のサワダ君。
たぶん、あまり期待はされてなかっただろうと思う。
でも、初めての大舞台で緊張して萎縮する性格じゃあなかったらしい。
試合前の練習/暖機運転の段階から「おいおい無茶するなよ^^」て程に張り切ってた。
そしてそのまま、第一ピリオドに初ゴール!を決めてくれたのだ。
いや、スターズには初試合でハットトリック(3得点)の快挙をやってのけた新人もいるし(NHL史上3人目)
他チームには1ピリオドの初セットで得点した怪人もいるし(←プロ初打席の初球ホームラン!みたいな話)
チーム全体、リーグ全体で言ったらちっとも大した話ではない。
でも、私のサワダ君だから。応援します、ずっと。頑張ってね。
(でも、サワダが氷上に出ていると、パックの動きに関係無く私の目はサワダだけを追いかけてしまう。
サワダがベンチにいると、試合を無視してサワダの背中を見つめてしまう。
試合を楽しむためには彼は邪魔だったりもする… お願いRichards、早く復帰して。
チームはその後ホームでの4連敗を経て現在11位…)
(表題のBillというのは場内放送係のおじさんです。もっっっっっの凄く良い声です。)
ドル札でなくて良かった
去年完結したアメリカ50州記念25セント硬貨シリーズ(私はまだアラスカを入手できてないけど)に
なんと「続き」が出るらしい。
首都ワシントンDCと、グアムなど5つのアメリカ領の島の硬貨、計6種を発行するんだと…
10年前、50枚の硬貨を埋め込める段ボール製の全米地図が盛んに売られていたけど
あれにはDCやグアムを入れる場所なんか無かったぞ。てか、島々は地図の範囲外だ。
自分でカッターで穴掘るのも難しいし、あれを買っちゃった人は今頃怒ってるだろうなあ。
10年前に買いそびれた私は、56穴の完全版の地図が出ることを期待してるのだけどね。

アメリカ領シリーズが終わったら、次は「アメリカの国立公園硬貨」が出るらしい。
国立公園狂としては集めないわけにいかないじゃないか。
国立公園、2009年現在で58ヶ所。x0.25=14ドル50ですか。
せめて負担が軽くなるよう、1セント硬貨でやって欲しかったなあ
てか、それが揃う頃、私まだアメリカにいるのかしら…


1月

再会1
普段の買い物に使ういつもの店とは別の系列スーパーに、用があって行った。
必要な物がどの通路のどの棚にあるのかよくわからず、きょろきょろしながら店内を徘徊していたら
ほんの一瞬、「それ」が私の視界の隅をかすめた。
「!!!! びすこふだーっっっ」
昨秋にダラス→成田を飛んだとき、機内食のサンドイッチの箱に1枚入っていた欧州製ビスケット「Biscoff」。
無茶苦茶に美味しくて、もっと沢山食べたくて、日本で「明治屋」等を探し回った。
ダラスに戻ってからも輸入品を多く扱う店、欧州菓子の充実している中東系食料品店を何度か見回り
でも手に入らなくて、(さすがに航空会社に問い合わせてまで入手しようという行動力は無く)諦めていたんだ。
こんなところで再会できるとは…
色とりどりのクッキー、ビスケットが賑やかに並ぶ菓子売り場で
私のBiscoffは白い袋に茶色の写真が入っただけの地味〜な包み。
よく気付いたもんだ。自分を誉めてやりたい。
てか、3ヶ月前に一度食べただけの菓子の名前を覚えていたことを讃えるべきか。
由里ちゃん、えらい。(英単語ほか大事な事柄はちっとも覚えないのにね)

夢のBiscoffを大事に大事に抱いて家に帰り、お茶を淹れてわくわくしながら1枚齧ったら
でも、残念、記憶にあったのと微妙に味が違う。甘すぎる。
1万メートルの上空では、気圧の関係で、味覚が弱まるって聞いたな。
だから機内食は地上で適正な状態よりも味を濃くしてあるんだと。
上空ですばらしく美味しかったビスケットが地上でイマイチなのも道理なわけだ…
がっくし。
でも、折角手に入れた美味しいお菓子。無駄にする気はないぞ。夏の旅行に持って行くんだ。
飛行機に持って乗り、コーヒーの配給が始まったらこのBiscoffを出して一緒に食べるの。ふふふ、楽しみ。


再会2
Biscoff売ってたスーパーの玩具売り場には、何故か、モンチッチがいた。
いつからここに居たんだろう? 数ヶ月に1度行くか行かないか、の店だから、知らなかった。
男の子のモンチッチと、女の子のモンチッチ、笑ってる子と泣いてる子、ちゃんと揃っていて
…かなり、日本人心をゆさぶられています。
特に男の子モンチッチ。欲しいっす。
ビーズ目と刺繍鼻じゃないから全モンチッチが1匹残らず完璧に同じ顔、それが私を引きとめてくれる唯一の材料だす。
でも、油断できない。もしかしたら印刷ミスで目がズレてる子とかを見つけてしまうかもしれない。
そしたら、うちに連れて来ずにいられる自信がないな。
一応、名前の用意だけしておこうか…
再開
去年の春先からず〜〜〜〜〜っと続いていた無気力状態。
クッキー焼いたり饅頭を蒸したりと言った料理遊びができないのは良いとして
毎日の夕食作りに支障が出たら、これは良くない。
ご飯だけはなんとか炊いて、だけどおかずが何もない。
納豆解凍しただけ、プチトマト洗っただけ、即席味噌汁にお湯入れただけの日が続く。
こんなことでいいのか? これでも、わし、一応は元栄養士なんだけどな…
やる気がないからマトモな料理ができない。マトモな食事を取らないから体が弱ってますます気力が萎えて行く。
悪循環にはまりこみ、にっちもさっちも行かなくなったまま、ついに越年。
クリスマスが手抜きなのは無問題として、正月の朝の食卓が雑煮だけって、ひどいっしょ。
いくら何でもこりゃあヤバすぎ、と焦り出していたある日。

昼間、会社の夫からメールが舞い込んだ。
インド人同僚がアズキ・ビーンズを買ったが料理法が分からんと言ってる、餡の煮方を教えてくれ、と。
面倒なので日本料理の英文レシピURLを1つ送ってやろうと思って検索してみたけど
一晩浸水してるわ、渋きりしてないわ、加糖の手順がおかしいわ、
私から見たらどれもこれも「間違ってる」処方ばかり。
仕方が無いので英作文に取り組むことにした。
ま、「蓋をせず」とか「ことこと煮る」なんて表現は手持ちの料理本から抜き出すだけ。
本に無い表現は日本語のまま、夫に「あとよろ」と投げてしまえば良いのだし
ここでは、私の英語力欠如は大した問題ではない。
必要なのはお料理オバサンの知識の方さ。ふふん。
煮きあげた餡をトーストに塗る、バニラアイスにかけるといった展開まで添えて文書をまとめ、送信。
(本当は羊羹と金鍔も教えたかったけど、ちょっと難しすぎるかなと断念)
この間、30分足らず… のうちに、どーしても、どーしても、小豆を煮たくなってしまった。
鏡開きの汁粉は缶詰の茹小豆で誤魔化してしまったけど、その残りがまだ冷凍庫に沢山あるけど、
でも、私は今、猛烈に小豆が煮たいのだ。自分で煮たいのだーっ。
結局、その週末に小豆を買いに走り
煮てしまったからには仕方無い、裏ごしかけて漉し餡をこさえて
餡ができたら仕方無い、鶯餅でも草団子でも作ったるわいという気になってしまった。
おいしい和菓子が食後にあれば、ちゃんとダシとった味噌汁や丁寧に胡麻すった隠元の和え物も作りたくなるし
なんだか成り行きで台所に復帰^^v
思いがけず、(本人全くあずかり知らぬところで)同僚氏に救われちゃった。感謝。
数ヶ月ぶりに創作実験料理の失敗作の処分をさせられる破目になった夫としては、彼女を恨みたいかもだけどね。


最下位
脱出しました、我らがスターズ。
今は4強7団子4弱状態の西地区の団子の中にいます。
毎日めまぐるしく順位がかわる、私にはとってもストレスな状態です。
いっそ最下位のままなら諦めもついたのに、これで9位でシーズン終了とか言ったら絶望だぜよ。
(1位と8位の価値に大した違いはない、9位も15位もほぼ同じ。でも8位と9位じゃ天国と地獄以上の差があるです)

とりあえず今は、一昨日の試合で上の歯3本下の歯5本を折って血塗れになったバーチ君の平癒を願うばかりです。
(今日の試合には出てたけど、下唇の傷跡が見てるだけで痛かった)


最古(2000年11〜12月)//2008年//2010年//最新(2014年)の日刊つん太へ